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Google Chromeの「Flash排除」の動きがさらに前進

by Tsahi Levent-Levi

音楽や動画などのリッチコンテンツを表示できるAdobe Flash PlayerにはPCを乗っ取られる凶悪な脆弱性があると判明したこともあり、FirefoxがFlashを段階的に排除すると発表、Safari 10でも最初からAdobe Flashが無効化されることがわかっています。そして、Google Chromeも「Flash排除」の動きを前進させ、2016年12月にリリースされる予定のChrome 55からはHTML 5をデフォルトにすることが判明しました。

Google Chrome Blog: Flash and Chrome
http://chrome.googleblog.com/2016/08/flash-and-chrome.html


2015年6月にAdobe Flash PlayerにはPCを乗っ取られる凶悪な脆弱性があると判明。これをきっかけにウェブブラウザやウェブサービスがFlashからHTML 5への移行を加速させ、Googleも2015年9月にリリースしたGoogle Chrome 45 安定版で、サイト内の重要度の低いFlashを自動的に停止する機能を実装していました。

PCを乗っ取られる凶悪な脆弱性が「Flash Player」にあると判明、Adobeが緊急パッチを配布中 - GIGAZINE


そして現地時間の2016年8月9日、Googleはブログで「HTML 5はセキュリティが強化されており、消費電力も少なくページの読み込み時間も短い」ということで、FlashからHTML 5への移行を前進させることを発表。Googleの提供しているPage AnalyticsといったツールではFlashが使用されていましたが、Chrome 53からはFlashをブロックし、HTML 5が使われるようになるとのこと。これによってウェブサイトを運営する人などはツールをより高速に、かつ省電力で使えるようになります。

また、2016年12月にリリースされる予定のChrome 55からはFlashをサポートしているウェブサイトを除いた全てのウェブサイトにおいて、HTML5がデフォルトになる予定。ユーザーがFlashをサポートしているウェブサイトを訪れた場合は、初回アクセス時にブラウザが「Flashを有効にしてください」と表示する仕様となっています。

「Flashはウェブを豊かにし、動的な経験を生み出し、現在のウェブスタンダードを形作りました。我々は今後もAdobeと密接に協力して人々のウェブ体験を安全で高速なものにしていくと共に、HTML 5への移行をサポートしていきます」とChromeブログはつづっています。

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in ソフトウェア, Posted by darkhorse_log

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