数学の問題を解くと脳は4つの変化を起こす

By Monica H.

数学などの問題を解答した時、脳の中で何が起きているか正確にはわかっていなかったのですが、MRIを用いた脳イメージの分析により、人の脳は問題を解く間に「4つのステージ」を移行していくことが確認されました。

Hidden Stages of Cognition Revealed in Patterns of Brain Activation
http://pss.sagepub.com/content/early/2016/07/19/0956797616654912.abstract


Watching the Brain Do Math-Dietrich College of Humanities and Social Sciences - Carnegie Mellon University
http://www.cmu.edu/dietrich/news/news-stories/2016/july/watching-brain-do-math.html

What Your Brain Looks Like When It Solves a Math Problem - The New York Times
http://www.nytimes.com/2016/07/29/science/brain-scans-math.html

カーネギーメロン大学心理学部・コンピュータサイエンス学部のジョン・アンダーソン教授らの研究チームは、問題を見てから思考を重ねて解答を導き出すまでの間、脳で何が起こっているのかを80人の男女の脳イメージをスキャンして調査しました。参加者の脳MRIデータは「マルチボクセルパターン解析(MVPA)」「隠れセミマルコフモデル(HSMM)」と呼ばれる手法で分析され、実際に脳データの活動が何を指しているかがわかるようになったとのこと。

分析の結果、数学問題を解くにあたって脳は「Encoding(ダウンロードする)」「Planning(戦略を練る)」「Solving(数学を行う)」「Responding(答えを書き出す)」という4つのステージを移行する変化を起こしていることが判明しました。また、問題が難しいほどに「Planning」や「Solving」のステージにかかる時間が長くなる傾向があることや、数学以外の問題を解く時も同じステージの変化を起こしていることが考えられるとのこと。


この研究によって、問題を解くまでに各ステージでどれだけの時間がかかっているかが正確にわかったわけですが、研究著者の1人で数学教育ソフトなどの開発にも携わっているアンダーソン氏は、「今まで不明だった問題解決のプロセスを明確に理解できるようになったことは、我々がより良い教育ツールを開発するのに役立つでしょう」と話しています。

By World Bank Photo Collection

・関連記事
「数学が苦手」は生まれつきではなく努力によって克服可能 - GIGAZINE

世界で数学のレベルが上位常連であるシンガポールの数学は解けますか? - GIGAZINE

数学的には存在しないはずの雨粒はどうやってできるのかを科学的に解説 - GIGAZINE

「無」を形ある物で表現するという「0(ゼロ)」の概念はどのように誕生し、人類の発展に大きく貢献したのか - GIGAZINE

人間が実は作られたシミュレーションの世界に住んでいるのではないか?という仮説を科学者たちが議論 - GIGAZINE

「数学の概念」を視覚的かつ美しく表現したグラフィックいろいろ - GIGAZINE

182

in サイエンス, Posted by darkhorse_log