完全自動で自動車の4倍速く荷物を配達できるドローンをDHLが発表


国際輸送物流会社のDHLは2013年から配達ドローン「Parcelcopter」シリーズの開発を続けています。これまで用途や性能の異なる「Parcelcopter 1.0」「Parcelcopter 2.0」といったクアッドコプター型の配達ドローンを開発済みで、新たに天候の険しい山岳地帯で自動車より約4倍も速く配達可能な垂直離陸(VTOL)型ドローン「Parcelcopter 3.0」を発表しました。

DHL | Press Release | English
http://www.dhl.com/en/press/releases/releases_2016/all/parcel_ecommerce/successful_trial_integration_dhl_parcelcopter_logistics_chain.html

Parcelcopter 3.0が実際に荷物を配送する様子は以下のムービーから見ることができます。

Making deliveries with the DHL Parcelcopter 3.0 - YouTube


DHLのスタッフがロッカーのようなところへやってきました。


暗証番号を入力すると……


ロッカーの扉が開き、中には荷物を入れるスペースがありました。


配達したい荷物を入れたらドアを閉めるだけでOK。


すると巨大なロッカーの天井がオープン。


内部では何かのパーツがロボットアームで取り出され……


天井を抜けてスタンバイしていたParcelcopter 3.0に取り付けられました。


バッテリーを装着したParcelcopter 3.0は、ティルトウイングの角度を垂直にしていき、離陸に備え始めます。


テストを見守るスタッフ


ディスプレイから離陸の様子がモニターされています。スタッフが見守っているものの、Parcelcopter 3.0は完全自動飛行のドローンで、人間がマニュアル操作する必要はありません。


というわけでParcelcopter 3.0が配達をスタート。軽飛行機をラジコンにしたようなサイズで、全長2200mm、重量2kg、最高時速約70km、最長飛行距離8.3km、飛行高度500メートルというスペックを持ち合わせています。


飛行中は周囲の景色をカメラで撮影してモニターすることも可能な様子。雪をかぶった険しい針葉樹林帯が続いており、自動車で配達するのが難しいエリアで素早い配達を可能にします。


というわけで別のポートに到着。自動車で30分以上かかる山岳地帯をわずか8分で移動することができました。このポートはParcelcopter 3.0のために作られた「Skyport」と呼ばれる貨物ステーションとドローン発着場を組み合わせたもの。


屋上のポートに降りたったParcelcopter 3.0は、離陸した時と同じように自動的に回収されていきます。


すると荷物を頼んでいた男性がSkyportにやってきました。


暗証番号を入力。


希望の品を受け取ることができました。離着陸を全て自動化した配達ドローンとしては世界初とのこと。


Parcelcopter 3.0はSkyportを往復することで、自動車で配達が難しい山岳地帯の配達を空路で行うためのもので、「自宅の庭」など、指定された場所に荷物を配達することはできません。このムービーで飛行しているのは南ドイツ・アルペン街道のライト・イム・ウィンクル近辺で、薬などの手に入りにくい生活物資が簡単に手に入るようになります。DHLはParcelcopter 3.0の自動配達テストを130回以上実施済みで、今後は都市部でのテストも予定されています。

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in ハードウェア,  動画, Posted by darkhorse_log