生き物

世界で初めて妊娠しているサメのお腹にいた20匹の赤ちゃんをとらえた貴重な超音波映像


海洋研究者らが捕獲した約3.6メートルのイタチザメを超音波エコー装置にかけたところ妊娠していることがわかり、世界で初めてサメの体内にいた1体あたり40~45cmのサメの赤ちゃんが動く様子を撮影することに成功しました。

Scientists Capture First-Ever Tiger Shark Sonogram - YouTube


研究チームが捕獲したイタチザメがコレ。口から通されているのは、暴れたり逃げたりしないように何か薬を投入するための管の模様。


おとなしくなったイタチザメのお腹に超音波エコー装置をあてたところ……


「なんてこった!妊娠しているサメだ!」と男性が気付きました。「何が見えるの?」と聞かれた男性は「脊髄が動いているのが見える」と話しています。


超音波エコー検査を行っていたのはニューイングランド大学海洋科学部のJames Sulikowski博士。博士は「サメの赤ちゃんは腹の中でよく発達していました。1匹あたりの全長は40~45cmくらいだと思います」と話しています。


実際の超音波エコーの映像を線でなぞってわかりやすくしたのがこれ。あと数カ月で生まれるくらいのサイズで、すでにサメとして必要な部分は全て形成されているのがわかります。


超音波エコーで見える範囲は一部ですが、下から「兄弟」が出てくるなど、複数の子ザメが体内で動く様子がハッキリと映し出されています。これまでサメが妊娠しているかどうかは、お腹を切り裂くしか前例がなかったそうですが、超音波エコー装置がサメの妊娠検査にも使えることが証明されたことになります。


映像を見た女性は「歯があるなんて信じられない!カッコイイ歯が生えてる」とぽつり。


研究チームはこのイタチザメを「エミリー」と名付けました。「何かできることはないかな?」と話し合った結果、「サテライトタグ」を取り付けてエミリーの行く末を見守ることになりました。


タグを付けられたエミリーは海に戻され、1年間は居場所を追跡できるとのこと。エミリーがどこか一定の場所に滞在を始めると、子どもを産む準備をしていることがわかります。出産の時期になればエミリーの滞在エリアの安全を確保する予定だそう。


なお、ヒレに穴が空いてしまいましたが、傷は自然に治癒していくとのことです。

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in 生き物,   動画, Posted by darkhorse_log

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