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廃墟化した奈良ドリームランドに潜入するムービーが海外で大人気となり233万回以上再生される


2006年に閉園した「奈良ドリームランド」は、閉園後も遊具や建物が撤去されずに廃墟化して残っている場所として有名です。その廃墟っぷりは海外でも人気で、内部に潜入したムービーがYouTubeで再生されまくっています。本来は立ち入り禁止となっている場所なのでよろしくないことですが、彼ら以外にも「訪問者」が少なからずいるという現状をつぶさに知ることのできる貴重なムービーとなっています。

Abandoned Disneyland Knock-Off - Nara Dreamland Theme Park Exploration - YouTube


奈良ドリームランドの場所はここ、JR奈良駅・近鉄奈良駅のいずれからも徒歩20分ほどのところにあります。


「奈良ドリームランド」は興行師の松尾國三氏が、1955年にカリフォルニア州アナハイムにオープンしたディズニーランドを見ていたく感激し、「日本にもディズニーランドのような遊園地を」と1961年にオープンしたもの。松尾氏はウォルト・ディズニーに会いにまで行って遊園地を誘致。当初は本気にしなかったディズニーも、松尾氏が技術者まで連れてきたことで折れて、技術提供を行ったとのこと。ただ、ライセンスは得られなかったため、あくまで「往年のディズニーランド風」の遊園地として完成しました。


潜入したのは廃墟探索・写真撮影をブライアンさんとマイケルさんの2人組で行っているThe Proper People。この奈良ドリームランドにはマイケルさんと……


サラさんが潜入しています。


本編は1分25秒からスタート。警備の目を避けて深夜2時に園内へ。どんな警備体制なのかがわからず、「よその国で捕まる」ということは旅程に入れていなかったので、最初に明かりをつけるときはとても用心深く行ったとのこと。


ドムドムハンバーガーのお店は「写真で見ていたよりも何百倍も怖い」そうです。


建物自体はいずれもしっかりと残っていますが、外壁には落書きがあちこちに。


廃墟とウルトラマンコスモス(2001年~2002年放送)のパネルは合わない感じですが、2006年までは営業していたのでこんなものもあります。


リーフレットが大量に残されていました。


ムービーの7分55秒ぐらいから「日本人の子たちが何人か来ている」というつぶやき。このあと、ライトで照らしたら逃げられてしまいました。


落書きされたウルトラマン


ムービーが10分を過ぎて、メインストリートを歩いていると前方から懐中電灯の明かりが……。


どうやら、これが先ほど逃げてしまったグループのようです。


一時的に合流して、ちょっとした交流。ムービー内では2分ほどでしたが、どれぐらい一緒にいたのでしょうか。


座り込んでいる、不気味な像。


やがて、坑道のようなところに入っていきました。


遊園地の中に坑道があるわけはなく……


その正体はお化け屋敷でした。


中華風のお化け屋敷だったようで、かなり不気味。


お化け屋敷を抜けて、空中ブランコのあるところへ。


また人の声がしたため、ここでいったん消灯。先ほどのグループとは違って、今度の訪問者は破壊音をさせながら移動しているため、見つからないようにしています。


ジャングルアドベンチャーの入口。


水が抜かれずそのまま残っています。


冒険へ誘ってくれるキャラクターだったであろう残骸。


顔の割れたトーマス。


これはジェットコースター。


動いていないので、コース上を歩いて行きます。


が、再び消灯。空が白んできたからではなく、再び先ほど破壊音をさせていた訪問者グループの声がしているためです。ムービーの音量を上げると、扉を開け閉めしているような金属音が聞こえます。


このあたりから明るくなってくるので、ライトなしでの探索に。


またも、コースターの方から声が聞こえています。


プールを一望。


草が生い茂っています。


明るくなってきて、今までとはまた別のものらしい人の声が。


ファンシーな雰囲気のお城。


騎士はペンギンのようなものを被らされていました。


内部はこんな感じ、映像を上映するアトラクションがあったようです。


正面に見えているレンガ造りっぽい建物は、園内を一周していた乗り物の駅。


塗装のはがれたメリーゴーランド。


そして、ぐるっと一周してきてみると、暗いときには座っていた首なしの像が転がっていました。つまり、他の訪問者が蹴飛ばしたか何かして、転がしたということ。


懐かしいスタイルのティーカップ。


コースターが走り抜ける山を発見。


駅には予備のコースターが止まっています。


「ショックあり注意!!」


おかまいなしに、中へ。


山からの景色。


さらに手すりが上に続いていますが、さすがにここには登らなかったようです。


錆びきったレール。


ゲームセンターだった施設。


かつてはこれで園内を回れたはずですが、今やペイントの素材に。


内側はこんな感じ。


「シューティングバトル GALLANTRY」


乗り物に乗って移動しつつ、敵を倒すシューティングゲームだったようです。


この異形のものが敵だと思われます。


ここの施設内も相当不気味。


最後は明るく顔ハメで締め。


「パークは最近、不動産会社に700万ドルで売却されました」ということで、閉園後、長らく買い手が付かなかったのですが、2015年11月に行われた公売で、大阪市北区に本社のある不動産会社SKハウジングが7億3000万円で落札しました。


「しかし何を作る予定なのかは不明」。SKハウジング自体も「まだ何も決まっていない」とコメントしています。実はこの土地は市街化調整区域・風致地区に指定されているため「再び遊園地に」ということは不可能で、建てられるものは医療施設・社会福祉施設・学校・スポーツ施設などに限られてくるとのこと。


廃墟化した建物類の撤去は落札者であるSKハウジングが数億円かけて実施することになる見込みです。

こうして内部に潜入したムービーを見ると、ある種の人気スポットと化していることがわかるのですが、単に廃墟が好きで見に来た・写真を撮りに来たという人だけではなく、施設を破壊している人もいて、治安がよくない印象を受けます。いっそ、「軍艦島」で立入禁止区域を含む廃墟全体がGoogleストリートビューで見られるようになったように、Googleがデータ化してしまえばいいような気もしますが、根本的な問題解決のためには建物群を解体するしかなさそうでもあります。果たして再開発が行われるのはいつになるのやら……。

2019/07/03 11:59追記
記事初出時(2016年07月04日 23時00分)は8万回でしたが、その後大幅に再生回数が増えたので更新。

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in 動画, Posted by logc_nt

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