食べ物を胃の中から直接チューブで外へ出して体重を減らしダイエットを助ける「AspireAssist」


「胃の中にチューブを設置して手元のデバイスと接続させることで、胃の内容物をダイレクトに排出する」というダイエット方法「AspireAssist」がアメリカ食品医薬品局(FDA)承認されました。ムービーを見るとかなり衝撃的な方法になっており、FDAの承認に対し、肥満の専門医からは批判の声も挙がっています。

Aspire Bariatrics | AspireAssist Non-Surgical Weight Loss
http://www.aspirebariatrics.com/

Latest weight-loss device approved by the FDA leaves some doctors 'appalled' | The Verge
http://www.theverge.com/2016/6/21/11946252/fda-approved-weight-loss-device-assistaspire-obesity

AspireAssistがどんなものなのか?ということをサクッと説明しているムービーは以下から。

AspireAssist: The Simple & Reversible Weight Loss Procedure - YouTube


「このムービーを見ているということは、あなたは減量に成功する前のはず」ということでムービーがスタート。


一時的に減量に成功しても、すぐに体重がもとに戻ってしまう、という人も多いはず。


胃バイパス手術など、外科手術によるダイエット方法も存在しますが、どれも大がかりです。


そんな人にぴったりなのが「AspireAssist」


AspireAssistは3人の高名な医師により開発され、FDAによる承認を受けた方法です。


AspireAssistの施術を受けた人は、これまでと同様に友人や家族と食事することが可能。


食後、トイレなどに移動して……


胃の中に設置したチューブの先にデバイスを取り付ければ、胃の内容物の3分の1を取り出せます。


適切に内容物を取り出すためには、時間をかけて食べ物をよく噛む必要があるとのこと。


また、よく噛んで食べることで、食べ過ぎる前に満腹感を感じることができます。


チューブを体に取り付ける施術は簡単で危険も少なく、たった15分で完了します。


全身麻酔を行う必要さえなく、鎮痛剤・鎮静剤を少量使った意識下鎮静法で施術は行われます。そのため、数時間後には家に帰ることが可能。


また、ダイエット中は専門家が食習慣を含めた生活習慣についてカウンセリングを行ってサポートしてくれます。


さらに、AspireAssisのオンラインコミュニティで自分と同じくダイエットに励んでいる人々の様子を見たり、互いにコンタクトを取ったりができるので、モチベーションを維持しやすい仕組みです。


既に111人の患者がAspireAssistを利用しており、多くの人がダイエットに成功しています。


さらに詳しくデバイスの使い方を説明したムービーがコレ。

AspireAssist: New, Reversible Weight Loss Procedure - YouTube


食べ物の排出に使うデバイスはこんな感じ。


デバイスには水で満たされたパックがセットされます。


以下のように首から提げることが可能です。


胃の内部にセットしたチューブの出口が腹部にあるので、まずはデバイスと出口を接続します。


図解すると、以下のように胃内部からデバイスまでがチューブで接続されるわけです。


ツマミを回すと……


胃の内容物の排出がスタート。


内容物は直接トイレの便器などへ排出されていきます。


ある程度排出が行われたところでデバイスに取り付けられた水のパックを握ると……


胃の内部に水が満たされるので、内容物の量が少なくなっても排出が簡単に行えるという仕組み。上記の作業を何度か繰り返すことで、胃の内容物の3分の1を取り除くことができ、残りはきちんと消化されていくわけです。


上記がAspireAssistの概要なのですが、AspireAssistがFDAに承認されたことを受けて「愕然としている」とコメントしている専門医も。胃の中にチューブを取り付けて内容物を体外に排出するという方法は感染症を引き起こす可能性があるほか、「食べる」という行為自体は制限しないことで過食症を誘発する恐れがあるとして批判されています。

しかし、「細いチューブを使って胃から食べ物を取り出すには、食べ物をよく噛む必要があることから、過食症にはならない」とAspireAssistを開発したAspire Bariatricsは説明しています。臨床試験でAspireAssistを使った被験者の1人が「人々の想像以上に食べ物を噛む必要がある」と語った通り、噛む回数は1口あたり55~75回で、それだけ噛んでいると満腹感が生まれるので、摂取量自体が減るそうです。また、被験者らは自分の胃の内容物を直接見ることになるため、ハンバーガーやフライドポテトを避け、健康的な食事を心がけるようになった、という報告も。

AspireAssistは22歳以上、BMIが35から55の肥満の人向けで、過去に手術以外の減量や減量後の体重維持に失敗したことがある人を対象にしています。実際に、栄養と運動のカウンセリングを受けながらAspireAssistを使用した被験者は、カウンセリングだけを受けて減量をした被験者が総重量の4%を減らしたのに対し、平均して12%の減量に成功しています。人によっては58kgの減量に成功することもあったとのこと。

ただし、FDAは1年間行われた臨床試験の結果に基づきAspireAssistを承認しており、専門家は「長期的な使用によってどのような影響があるかがわからない」として警告。また、デバイスを取り外した後にリバウンドする可能性も高いと見られています。

なお、臨床試験では施術を行ってから2週間で痛みを訴えた患者もいたとのことで、FDAはAspireAssistによって出血・おう吐・吐き気・胃内部の傷といった副作用がある点に注意を促しています。

・関連記事
ダイエットに活用したい、減量の助けになる食べ物7種類 - GIGAZINE

やせるためには食事制限をすべきなのか?運動をすべきなのか? - GIGAZINE

体重を減らすための4つの簡単な方法 - GIGAZINE

体重を落としてシェイプアップするためにエクササイズよりも重要なカギとなるものとは? - GIGAZINE

健康的にダイエットを続けるため自動的にデータをネットに記録できるスマート体重計「Withings WS-50」を約1ヶ月半使ってみましたレポート - GIGAZINE

なぜ「炭水化物の取りすぎ」が体に悪いのかを分かりやすく解説した「How do carbohydrates impact your health?」 - GIGAZINE

ベーコンだけを食べ続けて生きることはできるのか? - GIGAZINE

低脂肪食品が健康に良いとするのは時代遅れ - GIGAZINE

どの食べ物で太るかは人それぞれであることが判明、その原因は食べ物だけでないことが明らかに - GIGAZINE

236

in ハードウェア,  サイエンス,  動画, Posted by logq_fa