10億ポイントというスネークゲーム世界新記録樹立に再び挑戦する男の戦いを記録したドキュメンタリー映画「MAN VS SNAKE」

壁にぶつからないように蛇を操作しながらマップ上のエサを食べる「スネークゲーム」は、1970年代後半にアーケードゲームとして登場し、さまざまなプラットフォームで展開されゲームジャンルの1つとして確立されました。そのスネークゲームの1つである「Nibbler」というアーケードゲームで世界新記録を打ち立てるために再び立ち上がる男たちの戦いを描くドキュメンタリー映画「MAN VS SNAKE」の予告編が公開されています。

MAN VS SNAKE | Official Trailer | FilmBuff - YouTube


Nibblerは1983年に発売されたアーケードゲームで、当時のアメリカで大流行しました。

初めて10億点以上のスコアを出せるゲームということで、最高スコア獲得を目指して多くの若者が挑戦。

当時16歳だったTim McVeyさんもNibblerにはまっていたゲーマーの1人です。

McVeyさんが初めてNibblerに出会ったのは、Twin Galaxies Arcadeというゲームセンター。

ゲームセンターに入ったMcVeyさんを待っていたのは、1人の男性のゲームプレイを多くのギャラリーが見ているという光景でした。

ギャラリーが男性のゲームプレイを見ていたのは、男性がNibblerで7億ポイント以上獲得していたから。

そんな男性を見てMcVeyさんは「ただのゲームのスコアじゃないか。どうせ削除されるデータにしか過ぎないね」と思ったそうです。

しかし、McVeyさんはNibblerにどっぷりとはまり、10億点以上のスコアを目指してプレイしまくります。

ある日、McVeyさんは一度もゲームオーバーにならずに9億点にたどり着き、多くのギャラリーが注目。

騒ぎを聞きつけたテレビ局が取材しにくる事態にまで発展します。

そして、ついに10億点を突破！

今からは想像もつきませんが、McVeyさんの快挙は新聞で扱われるほどで、表彰されるほどの大騒ぎになりました。

その快挙から25年後の2015年、McVeyさんは再びNibblerに挑戦しました。

新記録を打ち立てて再びヒーローとなるのか？

それとも、敗者として過去の栄光さえも失ってしまうのか？

Nibblerに挑むのはMcVeyさんだけではありません。McVeyさんの記録を一度は打ち破ったものの、プレイしていたNibblerの基板に問題があったとして、王者を奪還されたDwayne RichardさんもNibblerに挑みます。「Nibblerのベストプレイヤーは誰か？俺に決まっているだろ！」とほえるRichardさん。

目の前に立ちふさがるRichardさん、そしてNibblerに勝つべく、McVeyさんは再起をかけて肉体改造にチャレンジします。

サイクリングしてトレーニングをしている姿はロッキー・バルボアをほうふつとさせます。「俺が最高のプレイヤーだということを証明しなければいけない」と語るMcVeyさん。

リチャードさんも負けじとNibblerをプレイして特訓の日々を送ります。

この2人とNibblerの戦いを描くのがドキュメンタリー映画の「MAN VS SNAKE」です。

2人のプレイ時間は24時間を突破し、体力の限界に挑戦。

24時間を超えたとき、Richardさんは6億点以上をたたきだしていました。

Richardさん「僕たちの挑戦をかわいい女性が見るのかな？」

謎の人物「かわいい子が見るわけないでしょう」

セクシーな女性「ニブラー！！」

McVeyさんの奥さん「今までに誰もしたことがない挑戦になるわ」

予告編はバカらしさマックスなのですが、「MAN VS SNAKE」はアメリカ合衆国最大規模のジャンル別映画祭のFantastic Festでベストドキュメンタリー映画賞を受賞するなど、数々の映画祭で賞を獲得したインディペンデント映画であり、見るべき価値がある作品です。

なお、「MAN VS SNAKE」の日本公開は記事作成現在のところ未定となっています。