アルファ・ケンタウリへ20年で到達する宇宙船を射出する計画をホーキング博士らが始動

by John Powell

太陽系に最も近い恒星系はケンタウルス座アルファ星(アルファ・ケンタウリ)で、その距離は4.37光年ほど。換算すると25兆マイル(約40兆2336億km)と、桁が大きすぎてまったくイメージが沸きませんが、太陽と地球との距離(約1億5000km)を1mとしても東京から名古屋まで移動できる距離(約290km)という遠さで、最速のロケットを使っても3万年はかかります。しかし、ロシアの富豪ユーリ・ミルナー氏とスティーヴン・ホーキング博士が、アルファ・ケンタウリまでわずか20年で到達する「宇宙船」を射出する計画を発表しています。

Breakthrough Initiatives
http://www.breakthroughinitiatives.org/


INTERNET INVESTOR AND SCIENCE PHILANTHROPIST YURI MILNER & PHYSICIST STEPHEN HAWKING ANNOUNCE BREAKTHROUGH STARSHOT PROJECT TO DEVELOP 100 MILLION MILE PER HOUR MISSION TO THE STARS WITHIN A GENERATION
http://www.breakthroughinitiatives.org/News/4

どういう計画なのかという概要は以下のムービーがとてもわかりやすいです。

Breakthrough Starshot - YouTube


地上に並べられた、アンテナのような装置群。これはキロワット規模の出力のビーム発射装置です。


一方、宇宙には筒のような形状の母船(ナノクラフト)が打ち上げられ、そこから凧のようなものが射出されます。母船は「スターチップ」、凧は「ライトセイル」と呼ばれているようです。このムービーではわかりづらいですが、ナノクラフトという名前の通り、母船自体も非常に小さなものです。


スターチップの中には大量のライトセイルが格納されています。スターチップにはカメラ、光子スラスター、電源、ナビ&通信設備などがグラム単位で搭載されていて、ライトセイルに至っては原子数百個ほどのサイズだとのこと。


地上の装置が角度を変え……


ビームを照射。


ライトセイルはビームを受けて前進します。


その速度は光速の20%ほど。アルファ・ケンタウリまで、ロケットなら3万年のところ、このライトセイルは20年で到達可能だそうです。


こうしたことが可能になったのはミルナー氏が1億ドル(約108億円)という投資を行ったおかげですが、同時に、21世紀の技術進歩のおかげも大きいとのこと。なお、Facebookのマーク・ザッカーバーグ氏も委員会に参加しており、プロジェクトの研究成果はすべて公有財産にすることが明らかになっています。

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