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5年の経験でわかったリモートワークの8つのメリットとデメリットとは?

By Citrix Online

1カ所のオフィスに集まらずに、各自がそれぞれの場所で仕事をする「リモートワーク」を導入する企業が徐々に増えています。さまざまなメリット・デメリットが存在すると思われるリモートワークですが、実際に5年間にわたって実施した企業のトップがそのポジティブ面とネガティブ面が8つのポイントにまとめています。

The Good, the Bad and the Ugly of Remote Work (After 5 Years of Experience)
http://ionutn.com/the-good-bad-and-the-ugly-of-working-remote-after-5-years/

「自宅や地理的に独立したライフスタイルを学ぶことは、私にとって極めて重要な機会になった」と語るIonut Neaguさんはウェブデザインなどのツールを提供するCodeinWPなどの企業を立ち上げた人物で、実はリモートワークにあまり前向きな印象を持っていなかったとのこと。しかし、まずはやってみようということで、リモートワークを導入。そして5年間にわたって得た経験をもとに、以下のポイントを挙げています。

◆1:「フツーの人」のワークスケジュールを立てること
極端な夜型だったり、寝ずに何日でも仕事をやり続けることができる確信がないのであれば、ごく普通の人のように朝7時から夜7時の間で仕事の時間を割り当てるようにすること。これは、自分自身の仕事の能率という面と、周りの人のワークタイムに合わせるという2つの面での理由があります。

そのほか、仕事の後に友達と食事に行ったり、病院の予約を取る場合を考えても、ごく普通の時間を仕事に割り当てる意義は多くあります。そしてもちろん、一緒に暮らすパートナーとの時間のことを考えた場合でも、やはり「9時5時」を基本とするスケジューリングには大きなメリットがあるとのこと。

◆2:スケジューリングには仕事以外のことも含める
Neaguさんは最近になって、仕事以外のことをもスケジューリングする価値を理解することができたとのこと。空いた時間があるからといって、何でもかんでも仕事のスケジュールばかりを詰め込んでしまうと、プライベートの時間を充てる隙間がなくなってしまうからです。

そのため、例えば処理しないといけない仕事が10個と、個人的な予定が10個ある場合は、「10時から11時は会議、そして夕方の6時から7時はヨガに行く」というように、仕事とプライベートを平行して予定を立てることが重要であるといいます。Neaguさんは自身のToDoリストに仕事とプライベートの両方の内容を書き込むことで、スケジュールが仕事に占領されてしまう事態を防いでいるそうです。

By smile_kerry

◆3:フェイス・トゥ・フェイスが基本
Neaguさんは、人間が誰かと一緒にいることは、何千年という進化の過程の中で人間に備わってきた本能のようなものであると語ります。現代のような社会ができあがる前は、1人で生きることはほぼ不可能といっても間違いない時代だったため、人類は誰かと一緒に暮らすことを学習してきたとのこと。生面の危険にさらされることが少なくなった現代でもにおいてもその記憶は重要なものであるため、誰かと一緒に仕事をすることはやはり意味があると語っています。

Neaguさんにとって、人々と一緒にいるということが徐々に重要なことになっているとのこと。可能な限り、同僚やクライアントと一緒に仕事をするようにするほか、もしそれが叶わない場合には混雑しているカフェに出かけて人混みに紛れて仕事する環境を作るようにしているそうです。

By Roslyn

◆4:保険・税金・ビジネス・法的なこと
利益のことは別としても、一般的な働き方を採らないと言うことは、同じように一般的ではない課題や問題を投げかけてくることになるそうです。リモートで働く環境にフィットした法律が整備がされていなかったり、あちこちを転々と移動して生活していると、健康保険や年金の問題に対応することが難しくなったりすることもあります。同様に、税金の問題に対応する必要も生じてきます。

そして、そんな状況に的確なアドバイスをくれるプロが存在しないこともデメリットの一つ。そのため、新しい働き方にチャレンジすることには、多くの無駄な時間を費やしてしまうと言うリスクが潜んでいます。Neaguさんはこのポイントがリモートワークにおける最大の難点であると指摘し、導入を検討している人については「状況をよく把握すること」と、慎重に物事を進めるようアドバイスしています。

◆5:移動しながら暮らすことはそんなに楽ではない
デジタル環境を活用することで、いろいろな場所を転々としながら仕事を続けたり、場合によってはビーチサイドで仕事をするという従来は考えにくかった環境を手に入れることも不可能ではなくなりました。しかし、Neaguさんは5年間に及ぶリモートワークを経験した結果、そんな暮らしに少し疲れてしまったとのこと。現在では以前ほど移動することに魅力を感じておらず、必要がなければ飛行機での移動も避けるようになっているとのこと。飛行機での移動は無駄な時間が多く、食事が最悪であることが多いのが理由ですが、毎日のルーチンワークを頻繁に変えてしまうことで、生産性に影響が出るというのも理由の一つ。

これを踏まえてNeaguさんは「Facebookに毎日のように魅力的な場所の写真をうらやんだり、『島でのリモートワークで夢の生活を手に入れる方法』のような記事を買って読むのではなく、まずはリサーチを行うこと」とアドバイス。経験者に話を聞き、大変な思いをしたことがらや、醜い面についてもよく知ることが必要とし、リモートに踏み切る準備はできているか、場合によっては「今の環境が自分にあっている」ということをよく考えるように勧めています。

◆6:違う国で暮らしても幸せになれるとは限らない
両親の文化や生まれた場所の文化とは違う、「第3の文化」で長く暮らすことでアイデンティティの危機におちいる「サード・カルチャー・キッド」と呼ばれる心理的問題があると言われています。Neaguさんはこれを踏まえ、海外で暮らす場合の90%では、もとの国より幸せに暮らすことはできないと指摘します。これはもちろん、もとの環境が自由な権利や健康的な生活が保障されていない場所だった場合には改善が期待できますが、ほぼ同等の環境だった場合だと、目立った幸福感の向上は望めないとのこと。

新しい文化を求めて経験したいという気持ちがあれば、旅をして次々に新しい場所で暮らすというのは最良の方法かもしれません。多くの経験を得ることができ、自分自身を大きく成長させることにもつながるので重要なことではありますが、これは必ずしも簡単に成し遂げられるものではない、ということを理解しておくことも同じように重要なことです。

By Transformer18

◆7:家を出て外に行くこと!
単純に面倒くさくて外に出ることが億劫に感じられる日もあります。「今日はやることがいっぱいありすぎるので、外に出るのは明日にしよう」と考えることもありがちですが、Neaguさんはこれを「絶対によくない」と断言します。

例えコーヒーを飲むだけという理由でもいいから、とにかく外に出るべきとNeaguさんは語ります。そうすることで、自分の中で新しいことが始まって1日のスタートを切ることができるからとのこと。無理やりにでも自分のスイッチを入れることは、やはり重要なことと言えそうです。

◆8:自分に投資すること
会社が業務に十分な環境を整えてくれている場合、もしくは整えてくれていない環境など、その状況は人によっていろいろなのはどうしようもないことです。もし十分な状況が整っていない場合は、自分自身で整える努力をするようにすることが大事。そのために以下の4点をまずは整えることが重要であるとしています。

1:可能な限りよい机とイスを手に入れること。仕事でもっとも長い時間にわたって触れるものであるため。また、場合によっては立ったまま仕事ができる「スタンディングデスク」の導入を考えるのも一つの手。

2:できるだけ良いコンピューターを導入すること。「できる範囲で」と言うよりも「投資できる最良のものを」と言う風に考えた方が良さげ。

3:ツール類は可能な限りベストなものを選ぶこと。また、かけるお金を仕事とプライベートで天秤にかけたりしないこと。2万円のワインと2万円のソフトウェアを比べるようなことはしないこと。それら2つはまったく別のものであると認識することが重要です。

4:3と同じことが、専門会議やワークショップへの出席にも言えます。これらの場に出席するためには多くの場合参加費が必要になりますが、300ドル(約3万円)の参加費を払うことで生産性が5パーセントアップするとすれば、今の時点での生産力が時間あたり30ドル(約3000円)の場合だと約1.5ヶ月でそのコストを取り戻すことができます。さらに3年後には8000ドル(約80万円)の利益となって実を結ぶことになるでしょう。

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in メモ, Posted by logx_tm