Intelが「チックタック」戦略を廃止して3ステージ制を採用、ユーザーへの影響とは?

By YunHo LEE

Intelは「製造プロセス(プロセスルール)」を微細化する世代の「チック」と、新設計で機能を向上させる世代の「タック」を毎年交互に繰り返す「チックタック」という戦略を開発ロードマップに長年採用してきました。微細化と機能向上という2ステージを繰り返して新製品を投入するというチックタックモデルですが、Intelが公開した年次報告書でチックタックが廃止され、「微細化」「機能向上」「最適化」を繰り返す3ステージの戦略に変更したことが判明しています。

INTEL CORP - filing.pdf
(PDF)http://files.shareholder.com/downloads/INTC/867590276x0xS50863-16-105/50863/filing.pdf

Intelは2015年8月15日に第6世代Intel Coreプロセッサの「Skylake」を発売。Skylakeはプロセスルールが14nmで、チックタックのタックに当たる製品です。タックの次はチックということで、2016年にはプロセスルールが10nmに微細化した「Cannonlake」の発売が見込まれていましたが、10nmのプロセスルールへの移行に大きな障害が発生し、Cannonlakeの投入は2017年になる見通しであることが判明済み。つまり、2006年以降採用し続けてきたチックタック戦略の続行が難しくなってきたというわけです。

こういった経緯がある中で、Intelが2015年の年次報告書を公開。その中では「製品を毎年リリースするために、14nmの有効活用・10nm次世代製品のリリース・製品やプロセス技術の最適化にかける期間が予定より長期化する見込みです」と記載されています。

さらに、Intelが採用する新しい戦略を図解する画像も含まれていました。以下はチック(プロセス)とタック(アーキテクチャ)を繰り返す従来のチックタック戦略です。


これが新しい戦略。新戦略は今までの「プロセス」「アーキテクチャ」に「最適化」という新しいステージが加わり、3ステージ制になっています。


IT関連メディアのNeowinによると、Intelの新戦略はデスクトップ向けマザーボードを今までより長く使用できるというメリットがユーザーにあるとのこと。しかし、CPUテクノロジーがパフォーマンスの向上を以前より重要視しなくなると言われており、CPUを頻繁に買い換える必要がなくなるとも指摘されています。つまり最先端の能力を持つCPUがなかなかリリースされない可能性があるということ。また、この戦略はモバイルデバイスに大きなメリットがあるそうです。

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