座りすぎは死のリスクを高めるが「立ちながらの仕事が健康的」とは言えない

by sharyn morrow

長時間座っていることは喫煙並に人の寿命を縮めると言われていることから、立ちながら作業を行うことができる「スタンディングデスク」や「ランニングマシン付きデスク」を利用する人も増えています。しかし、新たな調査で「スタンディングデスクやランニングマシン付きデスクが健康にいいとは言えない」という事実が示唆されました。

Workplace interventions for reducing sitting time at work | Cochrane
http://www.cochrane.org/CD010912/OCCHEALTH_workplace-interventions-reducing-sitting-time-work

That Standing Desk Might Not Be The Magical Solution : Shots - Health News : NPR
http://www.npr.org/sections/health-shots/2016/03/17/470713717/stand-to-work-if-you-like-but-dont-brag-about-its-benefits

過去の研究から、座りすぎは心疾患のリスクを増大させ、老後に体が不自由になったり、若くして命を落としたりする可能性が高くなると言われています。「座りすぎ」のもたらす弊害を減らすため、立ちながら仕事したり運動しながら仕事したり、という方法を推奨する研究結果もあるのですが、過去に発表された20の研究結果を分析した新たな調査で、「スタンディングディスクやランニングマシン付デスクが効果的だ、と言える証拠はほとんどない」ということが示唆されました。


調査を行ったのはフィンランド労働衛生研究所のJos Verbeek教授らのチーム。Verbeek教授によると、これまで行われてきた研究は実験が無作為化されておらず、かつ実験期間が長くても半年であることから、規模が小さすぎて「効果がある」と十分には証明されていないとのこと。また、「立ちながら作業することでカロリーを燃焼できる」と言われているスタンディングデスクですが、燃焼されるカロリーはお菓子を少し我慢すれば十分達成できる量であることも指摘されています。さらに、Verbeek教授は2005年に「長時間立っていると静脈瘤を引き起こす可能性がある」という研究内容がデンマークで発表されていることについても言及しています。

しかし、今回の研究には参加していないアイオワ大学の行動医学教授であるLucas Carr氏は「立っていることに害はなく、適度に立っていることは健康面でいくつか利益がある」と説明しています。もちろん消費されるカロリーは決して多くないのですが、継続することで利益は得られる、とのこと。Carr氏は、Verbeek博士らの研究は「スタンディングデスクは無意味である」ということを示しているのではなく、「効果を立証するにはまだ研究が十分ではない」ということを示しているにとどまるとコメントしました。

一方でVerbeek博士も座りすぎの弊害については同意しており、たとえスタンディングデスクをオフィスに導入したとしても、人が行動を変えるのは難しく無用の長物になってしまう可能性があることから、プリンターなどデバイスの位置をデスクから遠くする、エレベーターの利用を制限する、といった解決策を列挙しています。

by Matthew

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