仮想現実の初音ミクやジェットコースターを体験できるGalaxyのVRヘッドセット「Gear VR」レビュー


Oculus Rift」「PlayStation VR」「HTC Vive」などハイエンドタイプのVRヘッドセットの発売が近づく中、Galaxyを挿し込んで単体駆動可能なVRヘッドセットとして先駆けて登場しているのが「Gear VR」です。価格も手ごろでハイスペックPCも不要なスマートフォン出力のVRヘッドセットの威力はどうなのか、実際に購入して仮想現実を試してみたところ、エントリーモデルとしては十分すぎるほど仮想現実を味わうことができたので、その様子を写真とムービーを交えてレビューしていきます。

Gear VR | ウェアラブル | by Galaxy
http://www.samsung.com/jp/product/gearvr/#gear-vr

Gear VRの動画視聴アプリ「VR CRUISE」で、初音ミクが仮想現実で超接近して歌って踊るライブ風景は以下から見ることができます。

「Galaxy Gear VR」のVR空間で超接近できる初音ミクのライブはこんな感じ - YouTube


◆フォトレビュー
というわけで、Gear VRがやってきました。


Gear VRに対応しているのはGalaxyシリーズの「Note5」「S6 edge+」「S6」「S6 edge」で、間もなく登場する「Galaxy S7/S7 edge」にも対応しています。


さっそく開封します。


中には驚くほど軽いVRヘッドセットが入っていました。


同梱品は説明書・ストラップ・Gear VR本体です。


ストラップを取り付ければ、頭に装着できるようになります。


前から見るとこんな感じ。


左側面には「Gear VR」のロゴとともに「Powered by oculus」と書かれています。OculusとSamsungの共同開発で作られたVRヘッドセットであり、アプリなどをインストールするにはOculusのアカウントが必要です。


右側面はこうで、四角の中に十字があるのがスワイプやタップでVR画面を操作する「タッチパッド」で、その上には「戻る」ボタンがあります。


装着面から見るとメガネっぽくなっているのがわかります。


底面にはスピーカーとMicro-USBポートがあります。Gear VR自体にバッテリーはありませんが、USBケーブルを挿せば、Galaxy本体を充電しながら使用可能。


前面にはカバーがあり、パカっと外すとGalaxyを装着できます。


「A・B」と書かれた部分はデバイスロックボタンの位置を表わしており、AがGalaxy Note5/Sg edge+、BがGalaxy S6/S6 edgeなので、自分の端末に合わせてセットすればOK。


今回はGalaxy S6 edgeをセットしてレビューしていきます。まず端末をGear VRにセットすると……


Galaxy S6 edgeがセットアップモードに入るので、一度取り外します。


セットアップが済んだらGalaxyをセットして……


カバーをはめれば仮想現実に旅立つ準備は完了。


◆Gear VRの装着&コントロール
実際にGear VRを装着するとこんな感じになります。


まず装着したら、天面にあるつまみでピントを合わせます。メガネをかけている人は外す必要がありますが、つまみでピントを合わせるので「メガネがないから見えない!」ということにはなりません。


画面のカーソルは頭を動かして移動でき、画面の選択やスライドはタッチパッドで行います。この四角内をスワイプしたり、タップしたりすればOK。


より没入感を得るにはヘッドホンを着けるのがオススメ。ヘッドホンはGalaxy本体に直接取り付けです。


外は全く見えないので、360度ビューを安全に味わうには、キャリー付きのイスに座るのが最もしっくり来ました。


なお、Gear VRを起動すると、まず最初にアプリストアや各アプリにアクセスするホーム画面が表示されるのですが、ホーム画面がどんなところなのかは、以下のムービーで体験できます。

「Galaxy Gear VR」のホーム画面はこんな感じ - YouTube


コレが起動すると表示されるホーム画面。2画面に分かれていますが、実際には両目に映っているため、1つの画面として見えています。


後ろを振り向くと、一体何畳あるのか不明なほど広大なリビングにいる模様。


この画面からアプリストアにアクセスしたり……


インストール済みのアプリを集めたライブラリにアクセス可能。


なお、どの画面からでも本体の「戻る」ボタンを長押しすれば、設定画面を読み込むことができます。設定画面からは音量・画面の輝度・画面位置の再調整などが可能。また、Gear VRを着けたままGalaxyのカメラで周りを見ることができるカメラモードも起動できます。カメラモードにする時はカバーを外す必要があります。


ユーティリティに切り替えると、スクリーンショットや動画を撮影するメニューが表示できます。ただしこれらの機能はかなり使いづらいので、今後の改善に期待です。


◆Gear VRで没入感マックスの各種無料アプリのプレイムービー
Gear VRのアプリはOculusのアプリストアからダウンロードでき、無料のものから有料のものまでリリースされています。今回は無料アプリの中からやり応えのあったアプリをピックアップし、プレイしている様子をムービーにまとめてみました。

・「Netflix」
Netflixはウェブアプリやモバイルアプリと同じ映像コンテンツを、超巨大スクリーンが設置された仮想内現実の「バーチャル視聴スペース」で楽しめるVRアプリを提供しています。実際に仮想現実内のテレビでアニメを見ているところは以下のムービーで確認できます。

「Galaxy Gear VR」でNetflixのバーチャル視聴スペースでテレビを見るとこんな感じ - YouTube


Netflixのアプリを開くと、目の前にNetflix専用の巨大スクリーンが設置されています。画像ではわかりにくいですが、壁一面ほどある巨大テレビといった感じ。


自分自身は画面の前のソファに座ってリラックス中。


周りを見渡すと外の風景なども見え、かなり広いリビングルームであることがわかります。


スクリーンは目線を向けるとカーソルが動いて操作でき、Netflixで配信中のコンテンツならどれでも見ることができます。


コンテンツをひとつ再生してみると、周囲が自動的に暗くなり、超大画面で好きなアニメなどが視聴できるわけです。Galaxyは端末が発熱しやすく、映画のような時間の長いコンテンツを続けて見ると停止する可能性が高くなりますが、アニメ1本なら問題なく視聴できました。360度コンテンツではなくフラットな映像をバーチャル視聴空間で楽しめるというアプリなのですが、一度体験すると自宅で映画館並みのスクリーンが登場することになり、「家にテレビがいらないのでは……」と思えるほどでした。


・「Smash Hit」
スマートフォンアプリとして提供されていたガラスをガッシャガッシャ壊していく「Smash Hit」もVR版がリリースされており、スマートフォンでプレイする時とはまるで異なるプレイ体験を得ることができました。迫り来るガラスに思わずよけてしまう様子などが以下のムービーで見るとわかります。

「Galaxy Gear VR」で迫り来るガラスを粉砕していくゲーム「Smash Hit」をプレイ - YouTube


前に真っすぐ伸びたルートを自動的に進んで行き、タッチパッドで巨大なパチンコ玉を発射してルート上にあるクリスタルや障害物を破壊していくというゲームですが、VR空間では壊したガラスの破片が真横を近づく時や、発射したパチンコ玉が反射して戻ってくる時などは本当にぶつかるような錯覚があり、「うわ!」と思わずよけてしまうほどの臨場感を味わえます。


・Oculus Video
Oculusの公式アプリで360度ムービーを視聴できるのが「Oculus Video」。GoProのサーフィンやエクストリームスポーツや、ナショナルジオグラフィックの美麗映像、U2のライブ風景などのコンテンツが用意されており、中でもディズニーランドの映像は本当に海外のディズニーランドに行ったような体験が可能で、ジェットコースターのシーンでは思わず重力を感じるほどでした。

「Galaxy Gear VR」の仮想現実でディズニーランドのジェットコースターへ - YouTube


Oculus Videoでディズニーのコンテンツを開始すると、グーフィーが登場してユーザーをディズニーランドのあちこちへ魔法で飛ばしまくります。


ふと気がつくと急にジェットコースターに乗せられてしまい、初めて見た時は「イスから落ちる!」とビックリしてしまいます。


最後はミッキー&ミニーやシンデレラ城が見える場所に飛ばされ、「VR旅行」の将来性を感じさせてくれるコンテンツとなっていました。


冒頭にあった初音ミクのライブコンテンツを提供しているのが日本のVRコンテンツ制作会社ejeのアプリ「VR Cruise」で、初音ミク以外にも「実写版ライチ光クラブ」のムービーや、ももいろクローバーZのライブムービーなどを見ることができます。

「Galaxy Gear VR」のVR空間で超接近できる初音ミクのライブはこんな感じ - YouTube


バーチャル空間に初音ミクが登場。初音ミクは常にこっちを見て歌って踊ってくれるので、なんだかお得感があります。


画像ではわかりにくいですが、初音ミクが「鼻がぶつかっているのでは」と思えるほど接近するシーンもあり、仮想現実とはわかっていてもどぎまぎしてしまいます。


◆まとめ
Gear VRは視野角が96度でOculus Riftの約110度と比べると左右の幅の狭さが少し気になりますが、ヘッドホンを着ければ没入感が得られます。ジェットコースターなどの映像では立っていられないほど「重力」が感じられ、「仮想現実にいる」という気分は十分に味わえました。本体と端末さえあればどこでもプレイできるので、外出先に持っていって友人とわいわい体験する、といった楽しみ方も可能です。

気になったのは装着するGalaxy S6 edgeのバッテリーの減るスピードで、最大でも連続してプレイできるのは30分~1時間までが限界という感じ。Gear VRにUSBケーブルをつなげて充電しながらプレイも可能ですが、Galaxy本体が発熱し過ぎると警告が発生し、アプリが落ちやすくなります。アプリが停止すると端末をGear VRから取り外すしか対策はなく、無理してプレイすると何度も端末の着脱と頭への着脱を繰り返すことになるため面倒で、「休日に2時間も3時間も仮想現実を楽しむ」というのは難しい様子。


ただしGear VRは本体価格が1万5000円以下と、今後登場するハイエンドクラスのVRヘッドセットに比べるとかなり低価格。定価のGalaxyと同時に買うのは割高ですが、Oculus RiftのようにハイスペックのPCを用意せずに仮想現実を楽しめると考えれば、かなりお手頃だと言えます。編集部からも「対応のGalaxyを持っていれば絶対に買い」「スマホを着けるというチープな先入観があったが、想像以上に十分なVR体験ができる」といった意見が出ており、Galaxyユーザーなら買っても損はなさそうです。

なお、Galaxy Gear VRはAmazonで取り扱いがあり、以下のページから購入可能。記事作成時点の価格は税込1万4860円となっています。

Amazon.co.jp: Galaxy Gear VR S6/S6 edge対応 SM-R322NZWAXJP: 家電・カメラ


・つづき
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in レビュー,   モバイル,   ハードウェア,   動画, Posted by darkhorse_log