フォルクスワーゲンが排ガス規制逃れの不正ソフト問題で証拠を隠滅したと解雇された元従業員が告発

By Dani Latorre

フォルクスワーゲン(VW)が不正ソフトを使って排ガス規制を違法に免れていたとされる問題で、アメリカでは集団訴訟が起こり、機関投資家からの訴訟も提起されるなど、問題はいまだに収束していません。2016年3月9日には北米VWのマイケル・ホーン社長が辞任を表明したばかりですが、元従業員が「VWは違法ソフトに関する証拠を組織ぐるみで隠滅していた」と暴露したことが明らかになりました。

Volkswagen U.S. Unit Destroyed Evidence, Ex-Worker Suit Says - Bloomberg Business
http://www.bloomberg.com/news/articles/2016-03-14/volkswagen-u-s-unit-destroyed-evidence-ex-worker-suit-says

アメリカ・ミシガン州のVWに技術部門のプロダクトマネージャーとして働いていたダニエル・ドノバン氏は、VWが自身を不当に解雇したと訴えている裁判において、「VWが不正ソフトに関する証拠を隠滅していた」と主張しています。

ドノバン氏によると、2015年9月18日に合衆国環境保護庁(EPA)が、排ガス試験中であることを検知するとプログラムを切り替えて排ガス規制を不正に免れる違法ソフトの使用を明らかにした直後に、社内から違法ソフトに関するデータが消去されていることを発見しました。


証拠が隠滅されていることに気づいたドノバン氏は、直属の上司であったロバート・アルツリ氏に「証拠を保全する必要がある。すぐにデータ削除をやめるべきだ」と直訴しましたが、その直言は退けられたとのこと。ドノバン氏は社内弁護士を含めて他の同僚に不正訴えましたが、データの削除は3日間続きバックアップディスクも破壊されたそうです。


そして、内部告発をしたドノバン氏は、2015年12月に突如として解雇されたとのこと。この解雇についてドノバン氏は、証拠隠滅に関する内部告発をしたことが原因であると考えており、従業員が違法な行為を拒否した報復として解雇することを禁じているミシガン州法に違反しているとして、解雇の不当性を裁判で訴えています。

Bloomberg Businessが北米VWに訴訟についてコメントを求めたところ、広報担当者はメールで「ドノバン氏が離職したことは、排ガス不正問題とは無関係であり、不当解雇であるというドノバン氏の主張には根拠がありません」とだけ回答して詳細については明らかにしなかったそうです。

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