40種類ものフルーツが実る木「Tree of 40 Fruit」


「色とりどりの桜が咲く木」を作るというアートプロジェクトを計画していた現代芸術家でシラキューズ大学の教授でもあるVan Aken氏は、2008年に閉鎖しかけていたニューヨークの果樹園を購入しました。その後Aken氏は異なる植物の枝の切断面を合わせてテープで固定することで、お互いの治癒能力により接着していくという「Chip Grafting(切り落とし接合)」という接ぎ木技術を用いて、1本の木から40種類の果実や花が咲き乱れる「Tree of 40 Fruit」を完成させ、芸術品として高く評価されています。

SAM VAN AKEN
http://www.treeof40fruit.com/

Tree of 40 Fruitにはアーモンド・アプリコット・桜・ネクタリン・モモなどの核果類が単体の木に実るように接ぎ木されており、1本の木が完成するまで5年の月日を要するそうです。


Aken氏は2014年までに16本のTree of 40 Fruitを完成させています。1本の木に接ぎ木する40種類の果実は全て同じではなく、Aken氏はこれまで250種類以上の果実を接ぎ木しており、中には希少な品種も含まれているとのこと。芸術作品であると共に、特定の希少品種を維持する目的も含まれているそうです。

核果類を選んでいるのは「ほとんどの種類に接ぎ木可能な相互互換性を持っているため」、Aken氏はEpicuriousとのインタビューで語っています。Aken氏は希少な品種を含むTree of 40 Fruitをシラキューズ大学や博物館などのアメリカ各地に配置しており、都市部に果樹園を作ることを目標としているそうです。


なお、Aken氏のウェブサイトではこれまでに作り上げたTree of 40 Fruitの写真を公開しています。以下の写真からは、同じ木に複数の種類の花が咲いているのがわかります。


また、 Aken氏自身が講演したムービーもあり、実際に接ぎ木している様子などを見ることができます。

The tree of forty fruits | Sam Van Aken | TEDxManhattan - YouTube


これはTree of 40 Fruitの完成予想図をCGで作成したもの。


写真の男性が現代芸術家でシラキューズ大学の教授でもあるVan Aken氏


1本の木から色の異なる花が咲き乱れているのがわかります。


全てのTree of 40 Fruitは、それぞれ木の花や果実が実る時期を計算して移植されており、ノートにはどこをどのように接ぎ木しているかがびっしりと書き込まれています。


接ぎ木のシーンはこんな感じ。まずは接ぎ木する枝から発芽した枝の一部を採取します。次に母樹の枝を切り取り、発芽した枝を埋め込んでテープで固定することで、種の異なる枝から別の植物が育っていくわけです。

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