ネットショッピングの先駆け的アイデアはインターネット誕生前の1950年に誕生していた


日本でも注文から1時間以内に商品を配達してもらえるサービス「Prime Now」が始まっているように、Amazonや楽天などのインターネットショップを使った買い物は多くの人々の生活に浸透しています。そもそもインターネットショッピングの基盤となる「インターネット」が誕生したのが1960年代なのですが、それ以前に現在のネットショッピングに似たアイデアが存在したそうで、どのようなものになっていたのかをウェブブログのMessy Nessy Chicが明かしています。

Online Shopping in the 1950s | Messy Nessy Chic
http://www.messynessychic.com/2016/01/14/online-shopping-in-the-1950s/

現代では、ソファに座ったままでもインターネット上にあるショッピングサイトから自分の好みの洋服や家電、食べ物などあらゆるものを注文することができます。しかし、このインターネットショッピングによく似た仕組みが、なんと現在から65年以上も前の1950年に既に誕生していました。

半世紀以上前のオンタリオ州にあるペンブルックに、地方ビジネスの起業家であるローレンス・フレイマンという男性がいました。彼はペンブルックで、町中の人々が話題にするような非常に珍しい百貨店「Vis-O-Matic」をオープンしました。


このお店は外観こそ他と同じようなものでしたが、買い物の仕方が他とは大きく異なっていました。これが買い物をする際に使用するスペース。


Vis-O-Maticでは顧客は座席に座り、目の前にあるカラーの映写機に映し出された商品をチェックしていきます。


操作は手元にある以下のような簡単な装置を使って行われます。「ADVANCE」「REVERSE」と書かれたボタンを押してスライドを切替えていき、1番大きなボタンのようなものを引っ張れば商品がスライド上に大きく表示されるようです。また、1番上にある小さなボタンを押せば店員と商品について話ができるようになっていた模様。


奇妙な百貨店Vis-O-Maticの店内の様子は以下の通り。百貨店というには非常に狭い店内ですが、壁には複数のスクリーンが設けられており、このスクリーン上に数多くの商品が映し出されたようです。当時の写真を見ると、店内の人々が壁に設置されたスクリーンに釘付けになっているのがよく分かります。


店内でやるべきことは「ボタンを押す」だけ。


シートの肘掛け部分には灰皿があり、家でくつろぐように商品を見られたようです。


店舗で商品を注文すると、後日商品が直接自宅まで配送されます。


宅配便で商品が自宅まで配送される、というのは現在のネットショッピングと全く同じような感覚です。


インターネットショッピングが普及した現在から考えると「Vis-O-Matic」は非常に先進的なアイデアのように感じられますが、当時の評価はどうだったのか気になるところ。Vis-O-Maticについて報じた当時の新聞の切り抜きには「このアイデアが広まることを妨げるただひとつの障害は、専用の機械が不足していること」と記述されており、アイデアの素晴らしさは認めつつ、それを広めるだけの体力が社会にないことを嘆いていました。


このように、オンラインショッピングの先駆けのようなアイデアを持っていたVis-O-Maticですが、結局は人知れず消えてしまいます。インターネット上にはVis-O-Maticに関する情報がほとんど残っていないそうですが、雑誌LIFEに掲載されていた写真が残っていた模様。


Vis-O-Maticで使用されていた映写機


左の大量のカードの束のようなものが商品リストで、右が商品写真


操作は手動で行われていた、ということでしょうか……?情報不足で詳細は不明


商品写真のストック


家族連れから高齢者まで客層は幅広かったようです。

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