核融合炉「ヴェンデルシュタイン 7-X」で水素プラズマ生成に成功、実用化は2025年ごろか


2015年12月にヘリウムプラズマの生成に成功した核融合炉「ヴェンデルシュタイン 7-X」で、今後は水素プラズマの生成も成功が確認されました。核融合炉の実用化へ向けてさらなるテストが進められていて、科学者によると2025年ごろの実用化を目指しているとのこと。

First hydrogen plasma in Wendelstein 7-X | Max-Planck-Institut für Plasmaphysik
http://www.ipp.mpg.de/4010154/02_16


German scientists to conduct nuclear fusion experiment | Environment | The Guardian
http://www.theguardian.com/environment/2016/feb/03/nuclear-fusion-germany-scientists-experiment-angela-merkel


Scientists in Germany Switch on Nuclear Fusion Experiment - The New York Times
http://www.nytimes.com/aponline/2016/02/03/world/europe/ap-eu-nuclear-fusion.html

「ヴェンデルシュタイン 7-X(ジーベン イクス)」はドイツ北東部・グライフスヴァルトのマックス・プランク研究所にある核融合炉で、2015年12月にヘリウムを用いて約100万度のプラズマを生み出すことに成功していました。

このヘリウムプラズマ生成はあくまで「プラズマ生成ができるかどうか」というテストであり、本番は2016年1月末実施の、水素を用いてのプラズマ生成だったのですが、現地時間2月3日、水素プラズマの生成にも成功したことが発表されました。

プラズマの持続時間は4分の1秒という時間でしたが、その温度は約8000万度を記録し、期待に応える結果となりました。次はさらなる火力・温度を10秒間持続することを目指して、実験は3月まで続けられます。これから4年かけて、プラズマの持続時間を30秒に伸ばし、20メガワットの火力を出すことが計画されています。ドイツはこれまでの20年間に、核融合の研究に10億6000万ユーロ(約1386億円)を投じており、その成果が期待されます。

なお、物理学者でカールスルーエ技術研究所のJohn Jelonnek氏は「核融合はおそらく我々ができる中で最もクリーンな発電方法です。我々は自分たちのためではなく、子どもや孫たちのために研究を進めています」と語っています。

研究主幹のロベルト・ヴォルフ氏は2025年ごろに実用化できればと展望を語りました。

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in サイエンス, Posted by logc_nt