「大和撫子」から「カワイイ」まで日本美女100年間の変化がわかるムービー
ロシア・イタリア・イランなど、国ごとに100年間の中で「美女」とされてきた女性を10年ごとに区切って再現するというムービーシリーズ「100 Years of Beauty」で、日本編として1910年(明治43年)から現代までの100年間の「日本美女」の遷移を映し出したムービーが公開されています。
100 Years of Beauty - Episode 16: Japan (Mei) - YouTube
日本人女性の「美」の100年間の遷移を表現するのはMei Kurahashiさん。
大量のスタッフが年代ごとの日本美女に仕上げていきます。
というわけでまずは1910年代(明治43年~)から。明治から大正へと時代が移り変わり、第一次世界大戦が始まったころの美女はこんな感じで、着物に合わせてかんざしでまげを結ったスタイル。顔もおしろいが濃いめ。
髪の毛をあげているので、セクシーなうなじがよく見える着物美人といった感じ。
1920年代(大正9年~)は、第1次世界大戦が終結して昭和に移り変わるころ。洋服が着られ始めた影響か、西洋風の髪型に変化。
髪型は西洋風ながらも、和風のかんざしを着けるというスタイルになりました。
1930年代(昭和5年~)では、「モボ・モガ」の若者文化の登場により、帽子をかぶった「モダン・ガール」が登場しました。
第二次世界大戦が勃発し、食糧や生活必需品が配給制になった1940年代(昭和15年~)の女性は、ノーメイクで髪を後ろにまとめた質素なスタイルに。
神風特攻隊の女性が存在していたのかはわかりませんが、戦争を鼓舞するために「神風」のはちまきを巻く女性はいたかもしれません。
第二次世界大戦が終結し、GHQの占領下にあった1950年代(昭和25年~)では、女性のいでたちがうって変わって「ハイカラ」な感じになっています。
アメリカ文化が流入した影響が色濃く反映されています。
1960年代(昭和35年~)は第一次ディスコブームにさしかかるころで、いかにもダンスフロアで汗を流していそうな活発な女性になりました。
1970年代(昭和45年~)になると、犬神家の一族に出てきそうな姿に変身。これは日本人女性モデルの草分け的存在となった山口小夜子をイメージしたものと思われます。
おかっぱ頭に濃いアイシャドウ、真っ赤な口紅という激しいスタイルです。
1980年代(昭和55年~)はふんわりしたショートカットにナチュラルメイクで、山口百恵などのアイドルが一世を風靡(ふうび)していた時代を反映しています。
女性がトランシーバーのようなものを持っていますが、当時あった肩からかける携帯電話の「ショルダーホン」でしょうか。
1990年代(平成2年~)になると、メイクがさらにナチュラルに。ウェーブのかかったロングヘアーという姿は、当時大ヒットしていた女性ボーカルデュオ「パフィー」をほうふつとさせます。
そのまま女性がくるっとターンすると、同じ年代で斬新なファッションスタイルとして取り入れられていた「ガングロ」なギャルに変身してしまいました。
ほぼ現代に近づいてきた2000年代(平成12年~)、ふんわりと巻いた暗めの茶色のロングヘアーで、目がぱっちりとしたスタイルになりました。
ガングロギャルの絶滅から一転して清純派女優っぽい感じです。
一方で、同じ年代でもキャバクラ嬢などに見られた「盛り髪」と呼ばれる、前髪を残して髪を後ろに盛り上げるというスタイルも登場。
そして2010年代(平成22年~)になると、重めのロングヘアーに濃すぎず明るめなメイクの女性になりました。読者モデルなどでいそうな女性のスタイルですが……
やはり象徴的なのが歌手のきゃりーぱみゅぱみゅっぽいカラフルなファッションスタイル。
海外でも「KAWAII」という言葉が浸透するほどで、今後KAWAII文化がどのように変化していくのか気になるところです。
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