中世ヨーロッパの人々は現代人と異なる睡眠習慣を持っていた

By Hartwig HKD

人によって睡眠時間の多い・少ないはありますが、現代人はおおむね毎晩7時間~9時間の睡眠をとる習慣を持っています。しかし中世ヨーロッパ時代の人々は、基本的に現代人とは全く異なる「1日に2回眠る」という習慣を持っていました。中世ヨーロッパ時代の人々の睡眠スタイルについて、Medievalists.netで説明されています。

How did people sleep in the Middle Ages? - Medievalists.net
http://www.medievalists.net/2016/01/03/how-did-people-sleep-in-the-middle-ages/

A. Roger Ekirch氏の著作「At Day's Close: Night in Times Past」によると、電気による照明がなかったため、中世ヨーロッパ時代のほとんどの人々は、日没が活動時間の限界だったとのこと。日没後の睡眠は2回に分けて行う「2相睡眠」であり、2度の睡眠はそれぞれ「第1睡眠」「第2睡眠」として知られています。

Ekirch氏によると、中世ヨーロッパ時代の睡眠スタイルは、睡眠時間や起床のタイミングは人によって異なるものの、2度の睡眠はどちらも同程度の時間で、日没後に寝て真夜中に起床し、少し活動してもう一度眠る、という睡眠習慣だったとのこと。第1睡眠と第2睡眠の間に起きている時間は1時間ほどで、時刻で言うと午前2時~3時ごろ。神に祈りを捧げる時間として使う人が多かったようですが、人によっては勉強する人もいたそうです。フランスの医師ローラン・ジュベール(1529年~1581年)は、「より喜びを得るため」として、患者に対してこの真夜中の時間にパートナーと性交するよう助言していたとのこと。

また、いくつかの文献から、真夜中に聞こえる隣人の口論や、早く目覚めてしまった犬の鳴き声などでたびたび起床することがあったことがわかっていますが、それは日常の一部だったそうです。このような2相睡眠の習慣は18世紀後半まで続きましたが、一部の人々は現代人と同じように一晩中眠る人もいた、とEkirch氏は説明しています。

一晩中眠ることが許されていなかったのは中世ヨーロッパ時代の修道士たちで、19時ごろに眠りにつき、朝の礼拝のために午前2時に起床することが義務づけられていました。11世紀の文献によると、一部の修道士は「ベッドから出ない」という誘惑に勝てないことがあり、「悪魔に悩まされる」と表現していたそうです。睡眠スタイルが違えど、現代と共通する部分が感じられます。

By Jennifer Murawski

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