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「より良いネット」を作るためにヘイトと嫌がらせ表現の検閲の必要性をGoogle会長エリック・シュミットが主張

By Nicolas Nova

近年のインターネットの発展はめざましく、過去5年間で初めてインターネットに接続した人数は10億人を突破しています。Googleのようにインターネットに根ざしたビジネスが始まり、PCやスマートフォンからネットに接続すれば、地球の裏側にいるコミュニティと瞬時に情報交換することができるようになった一方で、Twitterがイラク・シリアのISIS(イスラム国)のプロパガンダに利用される事態も起こっています。そんな中、Googleの会長であるエリック・シュミット氏が、「より良いインターネット」をどのように構築するのかについて、The New York Timesに記事を寄稿しています。

Eric Schmidt on How to Build a Better Web - The New York Times
http://www.nytimes.com/2015/12/07/opinion/eric-schmidt-on-how-to-build-a-better-web.html


Googleは成層圏から気球でWi-Fiを提供する「Project Loon」を開発中であり、世界中のどこからでもインターネットに接続できる世界の実現を目指しています。例えば、インドネシアの田舎に住む少女がシュミット氏の記事を公開当日に読むことも可能であり、教育的にも有益なオンライン体験につながるのですが、一方で危険な情報や偽情報に触れる可能性もあるとのこと。

ミャンマーではロヒンギャと呼ばれるイスラム教を信仰する集団の難民問題では、ネット上に迫害や暴力を扇動するコメントが書き込まれるようになりました。中東では、テロリストが新規メンバーを募集するためにSNSを活用し、世界中から人員をテロ集団へ参加させることに成功しています。

By The LAMP

シュミット氏はそんなイノベーションのツールが悪用されることを防ぐため、SNSを中心にヘイトスピーチやハラスメント表現を検閲するスペルチェッカーが必要である、と主張しています。テロリストが発信した情報が世界中に拡散される前に、ビデオやメッセージを一刻も早く削除できる態勢を整える必要がある、と訴えています。

インターネットは仮想空間でありながら、抑圧された人々のリアルな現実や欲望が表示されます。その中のいくつかは嫉妬・迫害・嫌悪といった最悪の形で誰かの目に触れてしまうため、「好きな時に好きな情報が手に入る」というインターネットのコミュニティには、強力なリーダーシップが必要であると、シュミット氏は主張しているわけです。

By Charles Haynes

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in メモ,   セキュリティ, Posted by darkhorse_log

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