MicrosoftがSF作家を研究施設に招き研究内容を公開、その意図とは?


Microsoftが著名なSF作家9名を、先端技術を研究開発するMicrosoft研究所に招待しました。招待されたSF作家は、Microsoft技術者に研究中の技術について解説してもらったり、質問に答えてもらったりと、自由な見学を許されたとのこと。MicrosoftがSF作家にこっそりと研究内容を公開したその理由が明らかになっています。

Future Visions
http://news.microsoft.com/futurevisions/

Microsoft invited 9 sci-fi writers into its research labs and they wrote a book of short stories | VentureBeat | Media | by Paul Sawers
http://venturebeat.com/2015/11/17/microsoft-invited-9-sci-fi-writers-into-its-research-labs-and-they-wrote-a-book-of-short-stories/

Microsoft研究所では、10年後の世界で実現する可能性を秘めた「未来の技術」を精力的に開発しています。2年後の未来を見据えて製品開発をするIT企業が多い中で、巨人Microsoftは、はるか先の実現性が保証されていない技術やサービスを開発しているというわけです。

例えば、Microsoftが実現しようとする未来のコンピューティングの世界は以下のムービーで確認できます。

Microsoftの創る「未来」を示す圧倒的すぎるムービー「Productivity Future Vision」 - GIGAZINE


数多くの極秘プロジェクトも進行中のMicrosoft研究所に、Microsoftは9人のSF作家をこっそり招待し、自由に施設内を見学することを許可しました。SF作家たちは、施設内で行われている機械学習、量子コンピューティング、リアルタイム翻訳などの研究について説明を受けた上で、各自が興味ある分野の研究室を訪れて、研究者に研究内容を解説してもらい、質問に答えてもらうなど、最先端の研究成果に触れつつ自由なディスカッションが認められたそうです。

MicrosoftがSF作家を招いた目的は、「SF作家にアイデアを提供すること」だとのこと。SF作家が描く「未来の技術」に研究者が触発されてテクノロジーが進化することがあるように、現在進行中の技術にSF作家が触発されて「SF小説」が生まれることがあるはずだと考えて、SF作家に現在、研究・開発中の技術を知ってもらうことで、SF作品の創作に寄与することが狙いというわけです。

By Sam Howzit

Microsoftの技術調査部門の上級副社長のハリー・シャム氏は、今回の試みについて、「私の願いはSF作品を読む人たちに、多くのSF作品に触発されて欲しいと言うことです。それはちょうど、私がかつてそうであったようにです」と述べ、SF作家に良い影響を与えることが、技術者や一般人の利益になり得ると説明しています。

MicrosoftはSF作家に対して、書く作品のテーマや内容に注文をつけることや、作品を作ることさえ求めなかったとのこと。しかし、Microsoft研究所を訪れた作家たちは、取材で得た「アイデア」を基に、実際にSF作品を執筆し、短編小説集として「形」にしています。

このMicrosoft研究所とSF作家たちのコラボレーションによって生み出されたSF小説は、「Future Visions: Original Science Fiction Inspired by Microsoft」というタイトルで、Kindle eBooksiBooksなどの電子書籍として無料で公開されています。

Amazon.co.jp: Future Visions: Original Science Fiction Inspired by Microsoft 電子書籍: Elizabeth Bear, Greg Bear, David Brin, Nancy Kress: Kindleストア

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