取材

滝に自生するオオサンショウウオを見るべくサンショウウオ専門ミュージアム「日本サンショウウオセンター」に行ってみた



オオサンショウウオが自然に生息する三重県名張市の赤目四十八滝の麓に、サンショウウオを専門に展示しているミュージアム「日本サンショウウオセンター」があります。幼生から成体まで何匹ものオオサンショウウオが飼育されていて、さらにセンター付近の川や滝では野生のオオサンショウウオを見ることもできるとのことで、さっそく行ってきました。

日本サンショウウオセンター
http://www.akame48taki.com/miru.html

公共交通機関で赤目四十八滝に行く場合は、近鉄赤目口駅が最寄り。駅から移動手段は三重交通バスもしくはタクシーです。バスだと片道360円ですが本数がかなり少なく、タクシーは1800円前後なので、マイカーで行く方が移動の自由度は高め。ただし11月中旬ごろの紅葉のシーズンは車が動けないほど道が混むこともあるそうです。


2015年10月31日(土)から11月30日(月)までは赤目四十八滝ライトアップ企画「七変化・黄昏時の紅葉2015」の開催されていて、夕方に臨時バスが3本運行しています。


駅から10分ほどバスに揺られて、赤目四十八滝の麓に到着。


バス停を降りて、道を渡ったところに地図があるので……


地図に従って、バス停から左手へ進みます。


四十八滝へ向かう道中には、お土産物屋さんや、忍者体験ができる施設などが並んでいてにぎやかです。


道路脇のそこかしこに地図があるので、オオサンショウウオセンターまで道に迷うことはほとんどなさそう。


道沿いに歩いて行くと、徐々にまわりの景色に自然の色が濃くなってきます。


途中の道沿いに、オオサンショウウオの口から水がチョロチョロ流れる「じゃんじゃの水」がありました。赤目の忍者が修行の時に、身を清めて心を鎮めた水だと言われています。


真っ黒の石を削り出して作られていて、つるんとした表面と丸っこいフォルムがキュート。


道路の突き当たりまで進むと、オオサンショウウオの看板が掲げられている「日本オオサンショウウオセンター」に到着。


センターの玄関には、こけむした水車があり雰囲気満点。


建物左手のカウンターでチケットを購入します。料金は大人400円、小人100円で、チケット代は赤目四十八滝の保全活動に使われるとのこと。


というわけで、オオサンショウウオに会うべくさっそくセンター内に入ります。


入り口を入ってすぐのところには、小さな水槽が3つ並んでいて、4歳~10歳前後の小さなオオサンショウウオが飼育されています。


4歳のオオサンショウウオ2体は、警戒心が強いのか、石の陰に隠れたまま目を見開いてじっとしていました。


オオサンショウウオは両生類ですがほとんど水から出ることがなく、卵からかえったら一生水の中で暮らすそうです。


12歳のオオサンショウウオは植木鉢の影にこっそり隠れて周りをうかがっています。


水槽の角に、ペタリと張り付いて動かなかったチビオオサンショウウオ。


しばらく経ってから見にいくと、置物の曲線に沿って体を曲げてじっとしていました。


ミニサイズのオオサンショウウオが泳いでいる様子は、以下のムービーで見ることが可能です。

日本サンショウウオセンターのちびオオサンショウウオが水槽を動き回る様子 - YouTube


ちびオオサンショウウオの水槽の向かい側には、ゴツゴツした岩場を再現した大きめの水槽。


岩の水槽の中にはセンター最年長という、推定年齢60歳、体重8550g、全長1120mmにも及ぶ超巨大なオオサンショウウオ「さんしょうまる」がいます。


巨体をゆったりと動かしながらスローモーションのようにのそのそと泳ぎ回っていました。


巨大オオサンショウウオが水槽の中でゆっくりと動いている様子は、以下のムービーで見ることができます。

日本サンショウウオセンター最年長約60歳オオサンショウウオがゆったり泳ぐ様子 - YouTube


さらに奥に進むと、通路の左右に小さめの水槽が並んでいます。


ここには、20歳~30歳ほどの若いオオサンショウウオたちが暮らしています。


推定年齢25歳の「ななちゃん」は、体長が510mmで体重約1kg。穏やかで好奇心旺盛な性格をしているとのことで、訪れた時は岩の隙間に隠れてじっとしていました。


推定年齢45歳の「いぶき」。体重3550g、全長830mmでたくましく忍耐強い性格とのこと。滝を模した打ち水に打たれて、修行しているかのよう。


推定年齢35歳、体重2800g、全長750mmの「こてつ」。気が荒くやんちゃな気質だそうで、枝の割れ目から体がはみ出していました。


性格が超ワイルドという、チュウゴクオオサンショウウオの「悠悠」。日本のオオサンショウウオよりも顔の輪郭が鋭く、ヘビのような顔つきです。


推定年齢は60歳で、体重7350g、全長1060mmの巨体の持ち主。他のオオサンショウウオよりも大きめの水槽に住んでいました。


日本のオオサンショウウオとチュウゴクオオサンショウウオの混合種が見られるのはセンターならでは。


オオサンショウウオの他にも、日本各地に生息しているニホンイモリ(アカハライモリ)や……


奄美諸島を中心に生息している、腹がオレンジ色のオキナワシリケンイモリ。準絶滅危惧種に指定されています。


ムハンフトイモリは中国南東部の渓流に生息していて、完全水中生活をするイモリで尾が太くヒレのようになっていて、イモリの中では大型で全長200mm程度に成長することもあるそうです。


日本では「ウーパールーパー」としてなじみ深い、メキシコサンショウウオ。現地語では「水遊び」を意味するアホロートルという名で呼ばれています。


スペイン、ポルトガル、モロッコなどに生息するイベリアトゲイモリは、ヨーロッパの有尾類の中で最も大きく育つイモリで、湖や池沼などに住んでいます。


なお、水槽の温度はサンショウウオやイモリが生息する川の温度と同じく、10度前後と低く保たれていて、水槽が結露しやすいため……


結露を取るためのワイパーが置いてありました。


通路の突き当たりを右に曲がると……


赤目四十八滝の散策路に出て、川沿いをハイキングできます。この川で野生のオオサンショウウオを見ることもできるそうなので、さっそく川沿いを歩いて行くことに。


紅葉が見頃を迎えていたので多くの登山客が紅葉を見に滝を訪れていました。


ちなみに「赤目四十八滝」の名は、大小の滝が数多く存在することに由来しています。


勾配がかなり急な場所もあり、足場は岩が多く滑りやすいため、しっかりと登山用の装備を整えてくるのがベターです。


川沿いを行けども行けどもオオサンショウウオを見かけることができず、「昼間は外に出ないのかな?」と思い、赤目四十八滝のパトロール員さんに聞いてみると、オオサンショウウオは夜行性なので、基本的に昼間は岩の陰から絶対に出てこないそうです。「おなかがすいて、どうしようもなくなったら、カワムツという小魚を食べに出てくることもある」とパトロール員さん。主に大きな岩の下が削れていて陰になっている部分によく隠れているそうで、ちょうど訪れた日の朝方に百畳岩のあたりで大きめのオオサンショウウオを見かけたそうです。


カワムツは体表に白い筋が1本通っている小さな魚です。


というわけでセンターを出発して約1時間後、パトロール員さんがオオサンショウウオを見かけたという百畳岩に到着。


百畳岩のそばには茶屋があり、豚汁、おでん、焼きそばなど温かいメニューが提供されていました。


川辺をうろうろ見回っていると、オオサンショウウオがいそうな大きな岩を発見!


岩の影にカワムツもいましたが、いくら探してもオオサンショウウオの姿を見つけることができず……。


実際にオオサンショウウオが川辺に出てきていれば、以下の写真のように野生のオオサンショウウオを間近で見ることもできるようです。

オオサンショウウオって? 日本サンショウウオセンター
http://www.akame48taki.com/miru.html


野生のオオサンショウウオは見られませんでしたが、ハイキングコースに沿ってスタンプラリーが行われていたので、せっかくなので全制覇してみました。


こんな感じで小屋の中にスタンプが置いてあります。


スタンプラリーを全部集めると、センターの受付で応募はがきがもらえます。


抽選で記念品がプレゼントされるとのこと。スタンプラリーは11月30日(月)まで行われています。


山を下りてセンターまで戻ってくると、2階部分でも展示が行われているのを発見。


2階では、オオサンショウウオグッズの展示や……


オオサンショウウオの標本。


骨格標本もあります。


こちらは骨格標本を染色したもの。


硬骨は赤、軟骨は青に染まり、骨格の発達や形態をよりハッキリとみることができます。


なお、日本サンショウウオセンターの営業時間は、4月1日~11月30日が午前8時30分~午後5時、12月1日~3月31日が午前9時~午後4時30分までとなっていて、12月28日~12月31日は休館です。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
心ゆくまでフクロウと触れあえる「フクロウのみせ大阪店」に行ってきました - GIGAZINE

島民15人とネコが100匹以上暮らす島「青島」で大量のネコと戯れてきました - GIGAZINE

一歩足を踏み入れるともふもふのウサギたちがエサを求めて駆け寄ってくる大久野島に行ってきました - GIGAZINE

日本唯一のヘビテーマパーク「ジャパンスネークセンター」は、ヘビに関するさまざまな知識を得られてヘビに触ったり絡まれたりもできるパラダイス - GIGAZINE

お腹を空かせたリスたちが飛びかかってくるリスオンリーの動物園「リス村」へ行ってきた - GIGAZINE

世界で初めてエスカルゴ・ブルゴーニュ種の養殖に成功した「三重エスカルゴ開発研究所」に行ってきた - GIGAZINE

全長170cmの「超特大オオサンショウウオぬいぐるみ」と戯れてみた - GIGAZINE

in 取材,   生き物,   動画, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.