ハードウェア

紙飛行機にカメラ付きモジュールを取りつけてライブストリーミング映像を見たりスマホからラジコンっぽく操縦したり可能な「PowerUp FPV」


11月11日にクラウドファンディングプラットフォームのKickstarterでプロジェクトがスタートしたところ、開始数時間で目標額である10万ドル(約1230万円)を軽々とクリアする人気っぷりを発揮しているのが「PowerUp FPV」です。自分で折った紙飛行機にカメラ付きモジュールを取り付けて、スマートフォンから自由自在に操縦したり、スマートフォンをヘッドセットとして装着して、まるで紙飛行機に乗っているかのような映像を見たりできるようになっています。

PowerUp FPV - Live Streaming Paper Airplane Drone by Shai Goitein — Kickstarter
https://www.kickstarter.com/projects/393053146/powerup-fpv-live-streaming-paper-airplane-drone/description

PowerUp FPVがどんなアイテムで何ができるのかは以下のムービーから確認できます。


2014年、自分で折った紙飛行機をスマートフォンで自由に操ることができるようにする「PowerUp 3.0」がKickstarterで出資が募ったところ、キャンペーン開始当日に目標額の5万ドル(約615万円)を軽々クリアし、最終的に120万ドル(約1億4700万円)以上を集めるという大成功を収めました。


製作者のShai Goiteinさんが自信満々に完成したPowerUp 3.0を友人に渡したところ、「魔法みたいだ!」と友人は大喜び。


しかし、「でも紙飛行機にカメラは載せられないだろ」と言われてしまいます。


友人の言葉に「受けてたつ!」とGoiteinさん


そして、2年近くの開発期間を経て……


完成したのが「PowerUp FPV」


PowerUp FPVを一言で表すなら「紙飛行機で作るドローン」


PowerUp FPVはワインドアングルのライブストリーミングカメラを搭載しており……


付属のヘッドセットを装着すると……


まるで自分が紙飛行機に乗っているかのような映像を見られるわけです。紙飛行機の最大速度は時速約32kmで、連続飛行可能時間は10分となっています。


Goiteinさんによると、通常の紙飛行機を子猫に例えるなら……


PowerUp FPVはティラノサウルスに乗ったライオンとのこと。


組み立て方は簡単で、まずはどこにでもある紙を折って紙飛行機を作ります。


作った紙飛行機にモジュールをつけるだけで本体は完成です。


段ボール製のヘッドセットにスマートフォンをセッティングすれば、準備は完了。なお、市販されているVRヘッドセットももちろん使えます。


カメラはライブストリーミングでスマートフォンに映像を送るので……


頭にヘッドセットを装着すれば、紙飛行機から撮影された映像をリアルタイムで見ることができます。映像はVGAで、遅延が少なく、フレームレートは30fps。microSDカードを使って飛行中に写真を撮ったりムービーを録画することも可能です。


PowerUp FPVはヘッドマウントディスプレイの他に、スマートフォンをコントローラーにして自由自在に紙飛行機を操る「ゲームパッド」モードや、紙飛行機を完全に自動運転させる「フルオートパイロット」というモードがあります。


ゲームパッドモードの時に使う専用アプリの画面はこんな感じ。飛行機のコックピットを模した画面で、Android・iOS端末で利用できます。


また、カメラの向きを自由に変えることができるので……


紙飛行機の側面


後方などの様子を見ることも可能です。


PowerUp FPVはARドローンの開発を行うフランスのParrot社の協力のもと開発されました。


Goiteinさんの右側に立っているのがParrotのCEOアンリ・セドゥさん。


Parrotと力を合わせたおかげで、ライブストリーミングは300フィート(約91.4m)離れた場所からでも行えるようになりました。


PowerUp FPVは気圧計・3軸加速度センサー・3軸ジャイロスコープ・3軸コンパスといったセンサー類に加え、オートパイロットモードを実現するため、コンピューターも搭載。


モジュールの骨組みはカーボンファイバーと強化ナイロンを合わせた素材で、落下を検知してモーターなどを停止する仕組みを採用しています。また、ソフトウェアはオープンソースで、ソフトウェア開発キットも配布されているため、ユーザー側で改良して機能を追加してもOK。


素材が紙飛行機であるため、自分の好きなデザインのドローンが作れるという点も魅力的です。


PowerUp FPVは現在クラウドファンディングプラットフォームのKickstarterで出資を募っているところですが、プロジェクト開始からわずか数時間で目標額10万ドル(約1230万円)を達成してしまっています。PowerUp FPVのモジュール1つ・バッテリー1つ・段ボールヘッドセット1つがセットになったスタンダードパッケージをゲットするには179ドル(約2万2000円)、スタンダードパッケージにバッテリー2つを追加したセットは199ドル(約2万4000円)の出資でゲット可能で、さらに出資額を増やすと、ゲットできるモジュールやヘッドセットの数を増やすことも可能。発送は全世界に対応しており、日本へ発送される場合の送料はスタンダードパッケージであれば25ドル(約3100円)となっています。発送は2016年3月から順次行われる予定です。

なお、締切は日本時間で2016年1月10日午前9時となっています。

PowerUp FPV - Live Streaming Paper Airplane Drone by Shai Goitein — Kickstarter
https://www.kickstarter.com/projects/393053146/powerup-fpv-live-streaming-paper-airplane-drone

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in ハードウェア,   動画, Posted by darkhorse_log

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