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ソニーがついにベータカセットの出荷を終了へ、40年の歴史に終止符


ソニーは2015年11月10日、同社が開発したベータマックス規格のベータビデオカセットおよびマイクロMVカセットの出荷を2016年3月をもって終了することを発表しました。

Sony Japan | ニュースリリース | ベータビデオカセットおよびマイクロMVカセットテープ出荷終了のお知らせ
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/201511/15-1110/index.html

出荷終了が発表されたのは、ベータマックス機器用メディアの「ベータビデオカセット」と、デジタルビデオカメラの記録方式「マイクロMVフォーマット」の記録用テープメディアである「マイクロMVカセット」の2種類です。高画質・高音質を備えた録画機器・メディアとして1975年に発表されたベータマックスは40年に及ぶ歴史を積み重ねてきたのですが、ついにソニー自らがその歴史に終止符を打つことになります。


ベータマックスは1975年に家庭用ビデオテープレコーダーとして登場した機器および規格で、「ベータ」の略称で多くのユーザーを獲得していました。しかし、翌76年に登場したビデオ規格「VHS」陣営との間で社会を二分する規格争いが勃発。「ベータ派」と「VHS派」が入り乱れるという状況を生み、学校や職場などで「お前んちベータだから、ビデオ貸しても再生できないでしょ」といった会話を交わしたことが懐かしい人も多いはず。

その後、VHS陣営の勢力に押されてベータマックスは劣勢の状況となっていましたが、2000年代に入っても製造・販売は続けられていました。

ソニーのリリースによると、同社は1975年にベータマックス方式の一号機となる家庭用ビデオテープレコーダー(VTR)の「SL-6300」および、対応する記録用テープメディアのベータビデオカセット「K-60」(60分用)、「K-30」(30分用)を発売。ベータマックスVTR機器の累計販売台数は全世界で約1800万台以上に上り、ベータビデオカセットはピーク時の1984年度当時には、年間で約5000万巻を出荷したとのこと。


ベータマックスVTR機器の販売は、ベータマックスフォーマットの拡張方式であるEDベータ方式のVTR機器「EDV-9000」およびハイバンドベータハイファイ方式のVTR機器「SL-200D」の2機種の生産終了をもって2002年に終了していましたが、ベータビデオカセットの販売については、その後も継続されてきました。しかしデジタル方式のテレビ放送の普及とそれに伴うアナログ地上波放送の終了、需要の推移など市場の状況を鑑みて、今回のベータビデオカセットの販売終了が決定したとのこと。

また、マイクロMVフォーマットは2001年に初めてのマイクロMV方式ビデオカメラ「DCR-IP7」が発売され、その後は4機種のマイクロMV方式ビデオカメラが発売されました。2005年には同フォーマットのビデオカメラ「DCR-IP1K」の生産終了をもってマイクロMV方式ビデオカメラ機器の販売は終了しましたが、その後もマイクロMV方式の記録用テープメディアであるマイクロMVカセットの販売は継続されてきました。


今回の決定をもって、ソニーが継続してきたベータマックスフォーマットの記録メディア、およびマイクロMVフォーマットの記録メディアの出荷は、すべて終了することになります。出荷終了となるメディアは以下のとおりです。

ベータビデオカセット
・EL-500B
・2L-500MHGB
・2L-750MHGB
・L-25CLP(ベータビデオ用クリーニングテープ)

マイクロMVカセット
・MGR60
・MGRCLD(マイクロMV用クリーニングテープ)

なお、Amazonで「ベータビデオカセット」で検索してみるとこんな感じ。ベータを愛用している人は今のうちに確保しておいたほうが良さそうです。

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in ハードウェア, Posted by logx_tm