「セルフドライビングカーは来月登場」とテスラのマスクCEOが激白


世界の電気自動車をリードする存在といえる「テスラ」のイーロン・マスクCEOが「セルフドライビングカーは来月登場する」とインタビューで語っていたことが明らかになりました。インタビューは9月後半に行われたものなので、2015年10月中にも実際にセルフドライビング機能を持った自動車が一般ユーザーの手に渡ることになりそうです。

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このインタビューは、デンマークの新聞「Børsen」が9月23日に実施したもの。デンマークを含むヨーロッパ各国を訪れているというマスク氏は、デンマークを訪れてテスラ・デンマークのスタッフと会って現状を確かめたり、政府の人間と会って支持を求めるなどの活動をしているそうです。


「デンマークについて何かメッセージは?」という問いにマスク氏は「風力を使った発電が活発なデンマークは、再生可能エネルギーにおけるリーダー的な存在といえます。これは『再生可能な輸送手段』におけるリーダーとなり得る可能性を含んでいますが、自動車の電気化はまだまだこれからという状況です。そのため、デンマークは電気自動車の普及をサポートしていくことが重要であるといえます」と、その可能性と課題を語ります。


「デンマークのような小さな国は、テスラにとって重要な国になりますか?」と問われたマスク氏は、「デンマークは、『持続可能な輸送手段について何ができるか』ということを示すお手本になり得ると思います。大きな国ですぐに変化を起こすことは難しいものですが、デンマークのような国は変化を起こすことで、世界に対するリーダーになれると思います」と指摘します。


「デンマークには世界最大の風力発電機メーカーであるヴェスタスがありますが、風力発電は出力が一定しないため、電力を蓄えておかなければならないという課題があります。テスラはこれについて力になることはできますか?」という問いに対しては……


「電力をバッテリーにためることができる電気自動車は、風力発電によるエネルギーを蓄えておく有効な手段です。さらに、テスラは電力を自宅に蓄えておくことが可能なパワーウォールを2016年にも提供開始する予定となっており、風力発電と蓄電設備を組み合わせることで非常に強力なソリューションとなります」と語り、持続可能エネルギーとテスラの相性の良さをアピール。


さらに「持続可能な発電方式、電力の貯蔵、そして電気自動車は将来におけるエネルギー問題のソリューションとなり、『良い将来』を実現できると思います」とそのメリットを語っています。


現在、自動車各社からは電気自動車が次々と発表され、テスラと同じ土俵での競争が始まろうとしています。この状況についてどう思うかを問われたマスク氏は「テスラが目指しているのは、持続可能な輸送手段の普及です。テスラではテクノロジーをオープンソースで公開しており、使用料をわれわれに支払う必要もありません。私たちは、持続可能な輸送手段が実現されない将来は良くないと考えているので、他社が電気自動車に参入することはむしろ歓迎しています。もっとその動きを早めて欲しいと考えています」と語っています。


街中にあるガソリンスタンドで給油できる従来の自動車とは異なり、充電施設がまだまだ限られる電気自動車にとって「航続可能距離」の長さは非常に重要です。「1度の充電で1000km走れるようになるまでに、あとどのぐらいかかりますか?」という問いに対してマスク氏は「どのような状況で使われるかにもよるでしょう。現在われわれが販売している『モデルS』は、最長で800kmの走行が可能です。個人的な考えでは、1年から2年程度で距離1000kmは実現できると思います」とコメント。


「2020年には?」と問われると、「たぶん、2000kmは走れるのではないでしょうか」と返答。しかしあまりにも先の将来のことを尋ねられたためか、少し答えに困っている様子ではありました。


「セルフドライビングカーについて何か予定はありますか?」という問いに対しては……


「テスラでは、高速道路で自動でハンドル操作が可能なオートパイロット機能の開発を進めており、願わくば……来月にも登場させたいと考えています」とコメント。インタビューが行われたのが2015年9月なので、10月中にも自動運転の機能を備えた車両が登場することを示唆しています。


また、一般道での自律運転が可能なレベルの車両については「3年以内に登場するでしょう」と語る一方、法律の整備が追いついていないことを指しているのか「法規制機関が自律運転を許可しないと考えられるので、車両が登場しても1~3年程度は規制が行われたままかもしれません。これは地域によって違いが生じてくると思います・技術的には3年で実現が可能です」と語っています。


「20年後、私たちはどんな自動車を運転していますか?」という問いに対し、マスク氏は笑みを浮かべつつ「願わくば、20年後には多くの車両が電気自動車に変わっており、生産される車両は全てセルフドライビングカーになっているでしょう。しかし、自動車の所有期間は最長で20年にも及ぶことがあるので、全ての車両が電気自動車になるまでには20年はかかると思います。セルフドライビングカーについていえば、10年から50年といった時間が必要でしょう」と語っていました。


マスクCEOはこれまでに、同社の「モデルS」で高速道路での自動操舵機能と、自動で縦列駐車するソフトウェアのアップデートを間もなくリリースすることを発表していました。今回のコメントは、このアップデートが間近に迫っていることを示す発言だと考えられています。

テスラのE.マスクCEO、「モデルS」にさらなる自動運転機能が追加されると予告 - Autoblog 日本版
http://jp.autoblog.com/2015/08/09/elon-musk-tesla-model-s-autopilot-will-learn-from-other-cars/

なお、テスラは新型のSUVモデルとなる「モデルX」を2015年9月29日に発表。5枚ドアのSUVモデルで、発表されている航続可能距離はおよそ250マイル(約400km)とされています。後部ドアが上に跳ね上がるガルウィングになっていることが大きな特徴の1つ、前後に2基搭載されたモーターで4輪全てを駆動するAWD(全輪駆動)となっています。現在は予約が開始されており、2016年後半の納車開始が予定されています。

Model X | テスラモーターズジャパン

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in 乗り物,  動画, Posted by logx_tm