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LenovoのPCにはBIOSレベルでWindowsのシステムファイルを上書きする危険な機能があると判明


Lenovo製PCには、BIOS起動時にWindowsのシステムファイルを上書きすることで、ユーザー情報をサーバーに送信する機能「Lenovo Service Engine(LSE)」があり、これを悪用することで外部からコードを実行される危険があると指摘されています。

Lenovo used Windows anti-theft feature to install persistent crapware | Ars Technica
http://arstechnica.com/information-technology/2015/08/lenovo-used-windows-anti-theft-feature-to-install-persistent-crapware/

◆Lenovo Service Engineとは?
Windows 8やWindows 10などには、PCのOEMメーカーがシステムファームウェア内に実行ファイルを埋め込める機能が用意されており、OS起動時にこれらのファイルを実行することで、OSをクリーンインストールした場合でもOEM製のソフトウェアをインストールできる機能「Windows Platform Binary Table」があります。

「Windows Platform Binary Table」は本来、盗難防止ブログラムなどで活用することが期待された機能でしたが、Lenovoはこの機能を使って独自のソフトウェア「Lenovo Service Engine(LSE)」を、Lenovo製のデスクトップPCやノートPCにインストールしています。


Lenovoの発表によると、デスクトップPC版のLSEは、PCのシステムモデル、地域情報、日時、固有のシステムID情報を、初回起動時の1回のみサーバーに送信するとのこと。これに対して、ノートPC版のLSEは「OneKey Optimizer(OKO)」と呼ばれるLenovo独自のプリインストールソフトウェアをインストールする機能を持ち、OKOによってシステムのメンテナンスなどが実行されるとのこと。

問題はOKOのシステムに安全性の欠点があること。2015年4月にセキュリティ研究者のロエル・ショウエンバーグ氏が、MicrosoftとLenovoに対して「バッファーオーバーフローや安全でないネットワーク接続が可能である」などのセキュリティ問題についての報告を行い、LenovoはLSEのインストールを一旦停止して、2015年6月に影響を受けるノートPCの一覧とLSEを停止する方法を発表しました。

LSE・OKOがどのような挙動を示すのかについては、Ars Technicaのオープンフォーラムでge814氏から報告が挙げられています。ge814氏によると、Windows 7やWindows 8ではOS起動時にBIOSがシステムファイル「C:\Windows\system32\autochk.exe」がMicrosoft純正のものかLenovo製のものかをチェックし、もしLenovo製のものでなかった場合は「C:\Windows\system32\0409\zz_sec\autobin.exe」に移動して、Lenovo製の「autochk.exe」に上書きするとのこと。


その後、Lenovo製の「autochk.exe」は「LenovoUpdate.exe」「LenovoCheck.exe」という謎のファイルをsystem32ディレクトリに書き込み、インターネット接続が確立された時点でいずれかのサービスを実行するとのこと。なお、ge814氏はこれら2つのサービスが何をしているのかはよく分からないとした上で、「http://download.lenovo.com/ideapad/wind ... 2_oko.json」という、SSLを使わない通信を行うコードを読み込むことを確認したと報告しています。

◆LSE・OKOの削除方法
SSLを使わないコードを読み込む機能がある以上、LSE・OKOがサイバー攻撃を引き起こす脆弱性になり得ることから、このようなリスクをなくすためにはLSE・OKOを停止する必要がありそうですが、前述の通り、OSのクリーンインストールによってもLSE・OKOを除去することは不可能。というわけで、以下のLenovo公式発表通りにLSE・OKO機能を停止するしかなさそうです。

Lenovo Service Engine (LSE) BIOS for Notebook - Lenovo Support (US)
https://support.lenovo.com/us/en/product_security/lse_bios_notebook

・Windows 8/8.1/10でUEFIモードを使用する場合
このリンク先ページから「Lenovo LSE disabler tool」をダウンロードして、実行。なお、「Lenovo LSE disabler tool」によって、LSEサービスが停止し、「C:\windows\system32\wpbbin.exe」「C:\windows\system32\LenovoUpdate.exe」「C:\windows\system32\LenovoCheck.exe」が自動で消去され、「autochk.exe」がMicrosoft純正品に修復されるとのこと。

・Windows 7/8/8.1/10でUEFIモードを使っていない場合
まずは上記サイトから、該当するノートPCのダウンロードリンク先をクリックして最新版のBIOSファームウェアをダウンロードしてアップデートします。BIOSが最新版にアップデートしたら、このリンク先ページから「Lenovo LSE disabler tool」をダウンロードして、実行すればOK。

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