動画

暗黒物質(ダークマター)や暗黒エネルギー(ダークエネルギー)のことが6分でわかるムービー


この宇宙には我々の知らないことがまだたくさんありますが、その中の1つが、この宇宙空間の9割以上を占める「暗黒物質(ダークマター)」と「暗黒エネルギー(ダークエネルギー)」のこと。現時点で、我々はダークマターとダークエネルギーのことをどれだけわかっているのか、そして何がわかっていないのかを、Kurzgesagtが非常にわかりやすいムービーにしてまとめています。

What is Dark Matter and Dark Energy? - YouTube


「物質(マター)」というと原子・樹木・鉱物など、さらには人間も含まれます。


この宇宙で「物質」はわずか5%だけ。残りの25%はダークマター、70%はダークエネルギーです。ダークマターとダークエネルギーは見ることができません。


つまり、我々が目にしている世界というのは、全体のごくわずかだということ。


しかし、ダークマターとダークエネルギーは正体が不明です。それを少しでもわかりやすく説明してくれているのがこのムービーです。


まずはダークマター。正体は不明ですが、銀河が存在していくために必要な物質です。ちなみに、ムービーではこうして図示されていますが、実際にはどんな外見なのかはまったく不明なので、あくまでイメージです。


銀河の構造を計算すると、普通の「物質」だけでは足りないことがわかっています。


見えている物質の重力だけでは星は散らばってしまい、銀河を形作ることができません。


そこで考えられるのが、光を通さず反射もしない何か暗いもの、ダークマターの存在です。


ダークマターは密集すると近くの光を曲げる重力的な力を持つようです。


現時点でダークマターについて、「ダークマターがコレではない」というものがいくつかわかっています。


まず、検出できないことから、粒子の雲ではないことがわかっています。


また、ガンマ線を出さないことから反物質(アンチマター)ではないこともわかっています。


周囲には影響を及ぼすもののブラックホールほどの影響力ではないことから、ブラックホールでもありません。


「1:『何か』はある」「2:重力のようなものを持つ」「3:たくさんある」というのがダークマターの特徴。


光を受けない未知の粒子なのかもしれませんが、それは現時点では不明です。


続いてはダークエネルギー。こちらも正体不明なのでイメージ図ですが、ダークマター以上に何なのかわかっていません。


「検出できない」「測定できない」「味わえない」のがダークエネルギー。しかし、確かに影響は受けています。


1929年に天文学者のエドウィン・ハッブルは銀河から届く光の波長を調べ、赤い方に偏る現象を発見しました。この赤方偏移は遠い銀河ほど大きく、近いほど小さくなります。


ハッブルは「宇宙が膨張していることが原因」と結論づけました。空間が広がることで光の波長が伸び色が変わったという考えです。


最近の観測によると、宇宙の膨張は加速度的に進んでいるそうです。


以前は、宇宙の膨張はだんだんゆっくりになってやがて収縮すると考えられていました。


空間は性質を変えることなく、ただ広がります。この図だと、2つの星はマス目が6つ離れた位置に描かれています。


マス目が6つということは変わらないのですが、1マス(空間)が広がると距離は遠くなります。銀河では強い重力が働いているため、空間が広がっていると感じることはありませんが、実は新しい空間は常に生まれ続けているそうです。


ダークエネルギーが空間の性質なのかはわかりませんが、このダークエネルギーには全物質よりも大きな力があります。


これには、いくつかの説があるとのこと。


1つは「ダークエネルギーは空間の性質である」という説。空間自体にエネルギーが存在して活発に活動しているという考え方で……


宇宙が広がるほど空間が増え、加速が生まれると考えられています。


これは、アインシュタインの考えた「重力に反する力」という宇宙定数の概念に近いものです。


問題は、計算しようとすると結果がおかしくなること。


別の説としては、空間は生まれ続ける粒子で満ちていて現れてすぐに消えており、これがエネルギーなのではないかというものがあります。


また、ダークエネルギーは宇宙全体に満ちた未知の力で、通常の力とは異なるという説もあります。


しかし、その存在を確かめる方法はありません。


あくまで理論はまだただの理論でしかない、というわけです。


我々の知っていることがこれぐらいだとすると……


我々の知らないことはもっとたくさんあります。


さらに、「知らないということに気付いていない未知のこと」はもっともっとあるはず……。


「広い宇宙の中で人間はスマートフォンを持った猿であり、辺境の小さな島から空を見上げては驚きを感じている。学ぶべきことは多いが、それは素晴らしいことだ」とムービーは締めくくられています。

・関連記事
観測から6年後にようやく「反物質(アンチマター)」が雷雲の中で発見 - GIGAZINE

恐竜を絶滅させたのは隕石でも気候変動でもなくダークマター(暗黒物質)? - GIGAZINE

太陽核から「ダークマター(暗黒物質)」が放出されている可能性が高まる - GIGAZINE

「CERNだけど何か質問ある?」でCERNが「シュタインズ・ゲート」に触れ大盛り上がり - GIGAZINE

宇宙の存在は別の「パラレル宇宙」からのホログラムであるという研究結果が発表されています - GIGAZINE

ブラックホールの向こう側など科学によって解明されるかもしれない20の疑問 - GIGAZINE

銀河団同士を結んでいるダークマターフィラメントによる重力レンズのわずかな歪みを確認 - GIGAZINE

ヒッグス粒子検出のための超巨大実験装置「アトラス」完成までの写真集 - GIGAZINE

in サイエンス,   動画, Posted by logc_nt