金属ボディでもワイヤレス充電可能&ひとつの充電器で複数端末を充電したり給電したりが可能になる新技術「WiPower」のデモムービーが公開


ほぼ毎日充電する必要があるスマートフォンは、充電するたびにケーブルを抜いたり挿したりする必要があり面倒なものですが、「Qi(チー)」対応端末を持っている人はワイヤレス充電器を使ってスマートな充電ライフを送っているかもしれません。しかし、Qiのようなワイヤレス給電規格では、送電装置と受電装置の間に金属素材を使用できず、送電距離も短いという弱点がありました。そんな弱点を一挙に解決してしまうワイヤレス給電規格が、Qualcommの「WiPower」です。

Qualcomm Becomes First Company to Enable Wireless Charging for Mobile Devices with Metal Cases | Qualcomm
https://www.qualcomm.com/news/releases/2015/07/28/qualcomm-becomes-first-company-enable-wireless-charging-mobile-devices

Qualcommが開発しているワイヤレス給電規格「WiPower」は、ひとつの送電装置が作る充電エリアの中で複数端末を同時に給電することができる技術です。2013年にリリースされた、Qualcomm開発のスマートウォッチ「Qualcomm Toq」などに採用されているワイヤレス給電規格ですが、新たに金属ボディの端末を充電する新技術を備えて登場しました。

既存のワイヤレス給電方式の中で有名なものといえば、Nexusシリーズにも採用されている「Qi(チー)」。Qiは電磁誘導方式を採用していますが、WiPowerは磁界共鳴方式を採用することで、Qiよりも電力の伝送距離が長くなるというメリットを持っています。

充電だけでなくワイヤレスキーボードやマウスなどのデバイスに電力を供給することも可能で、送電距離が長いので家具などに埋め込んで使うこともでき、さらには金属を含むほとんどの素材にまで対応しています。

実際にWiPowerを使って金属筐体のスマートフォンを充電している様子は以下のムービーで確認できます。

Qualcomm WiPower: Wireless charging for metal devices - YouTube


これはWiPowerを搭載した送電装置。


受電装置を搭載した電球を近づけると、こんな感じで直接充電器に触れなくてもピカリと電球が光りました。ひとつのWiPower充電器でワイヤレスキーボードやマウスなどにまとめてコードレス給電することも可能。


続いて充電器を普通のテーブルの下に設置。


そしてその真上に受電装置搭載のスマートフォンを置いてバッテリーを充電することにも成功しています。


さらに、複数台のスマートフォンを同時に充電することもできます。なお、現段階ではWiPower技術で送電可能な電力は22Wまで、とのこと。


スマートフォンは金属製のボディでも問題なく充電可能。Qi搭載端末では金属ボディを採用することができなかったため、筐体にはプラスチック系素材やガラスパネルなどを使用する必要がありました。しかし、WiPowerの登場でそれらの制約がなくなるので、スマートフォンやタブレットのデザインがより幅広くなることは間違いなし。

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in モバイル,   ハードウェア,   動画, Posted by logu_ii