インタビュー

「無線が有線を超える」、ギガビット超えWi-Fi通信を可能にするバッファローの最上位無線LANルーター「WXR-2533DHP」開発者インタビュー


バッファローは2015年6月に同社のハイエンドモデルとなる無線LANルーター「WXR-2533DHP」を発売しました。同時に複数端末とのWi-Fi通信を可能にする「MU-MIMO」に対応したり、可動式の4本のアンテナと「ビームフォーミング」を使って家じゅうの欲しい場所に電波を狙って届けることができるというモデルについてはすでに記事を掲載済みですが、今回は普段なら入ることができない開発部に潜入して開発担当チームの方にお会いすることに成功したので、開発秘話を聞いたり、開発の要となる施設などを見せてもらいました。

内蔵アンテナを超える性能 11ac 4x4大型可動式アンテナ搭載Wi-Fiルーター | WXR-2533DHP | BUFFALO バッファロー
http://buffalo.jp/product/wireless-lan/ap/wxr-2533dhp/


ということで、バッファローの本社に到着。


入り口からロビーに入ると、バッファローの公式キャラクター「バフ&ファロ」がお出迎え。


ロビースペースには現行ラインナップ製品がずらりと並べられていましたが、取材に訪れた時点ではまだWXR-2533DHPは置かれていませんでした。


基本的にはWi-Fiルーターや外付けHDDなどが並べられていたのですが、なぜか1台だけずいぶんと世界観の異なる製品を発見。これは、バッファローがDELAブランドで展開するハイレゾ対応のデジタルミュージックライブラリー「N1Z」でした。一切の妥協を排したハイエンドオーディオ機器ということで、価格も約70万円と実にハイエンドなものとなっているのでした。


さらにはこんな機器も発見。過去にキャンペーン用に開発したという、透明ボディを採用したHDDで、中身はもちろん本物のハードディスクが入っています。


コントローラーなども内蔵しており、実際にアームが動いて動作する様子を眺めることができるようになっていたそうです。


また、「バッファロー=水牛」ということで、水牛をかたどった置物なども展示されていました。


◆バッファローの中の人にいろいろ聞いてみた
サラッと社内を見学させてもらった後は、実際に商品企画や開発に携わった人たちからお話しを聞くことに。左から開発を担当された成瀬廣高氏、マーケティング部門を代表して冨山強氏、そして広報を担当されている浜岡航平氏です。


富山:
今回私どもが発売したWXR-2533DHPは、外付けタイプで大型可動式の11ac 4×4アンテナを搭載し、複数台の端末に同時にかつ速度を落とさず通信を可能にする「MU-MIMO」に弊社では初めて対応したモデルです。加えて、従来からの「ビームフォーミング」に対応し狙った場所に電波を効率的に届けることで、高速なWi-Fi通信を実現しています。

アンテナを4本搭載して4×4となったことで、この機種で実現可能な最大スループットは理論値で1733Mbpsということになります。ただし、これはあくまで「理論値」なので実際の利用シーンでこの速度が出ることはまずないのですが、実際に一般家庭に近い環境を使って検証を行った際には、1258Mbpsの実効スループットを出すことに成功しています。製品パッケージにも「1258Mbps」と明記してあるのですが、これは実際に計測できた実測値なので、数字をそのまま信じていただいても問題ありません(笑)。

もちろん、実際にこの性能を発揮するためには4×4対応の機器が2台必要になってくるので、今すぐどなたでも「1ギガ超え」のスピードを体験していただけるわけでないのは事実です。しかし、Wi-Fiを使った通信環境で1Gbpsを超えるスピードが実際に出たと言うことで、これはもう「無線が有線を超えた」と言っても過言ではない次元に達しています。


さらに、本機はMU-MIMOを搭載したことで、複数の端末を同時にWi-Fi接続した場合でも通信速度を高く保てるようになっています。従来の「MIMO」では複数の端末が接続された状態だと、端末ごとの通信を時間で区切って通信を行う「時分割」が行われていたためにどうしても「待ち」の時間が発生していました。これが原因となって、体感速度が遅くなってしまうという現象が起こっていたのですが、新たに導入した「MU-MIMO(マルチユーザーMIMO)」では、最大で3台までの端末に対して同時通信が可能になるために、実際の使用時にもほとんど影響を受けない環境が可能になっています。

ただし、このMU-MIMOを利用するためには、子機側もこの規格に対応している必要があるのですが、対応した端末がほとんどないのが現状でして(苦笑)、まだ一部のスマートフォンなどがやっとMU-MIMOに対応しているという状況です。今後は次々に対応機器が出てきてくれるとこの機種の性能がフルに発揮できるのですが、それとは別に、この製品ではアンテナを4本持つことによる別のメリットにも注力して商品作りを行ってきました。

◆スマホは置き方によって通信速度に影響を受けていた
あまり知られていないことなのですが、スマートフォンの多くは本体を置いたり手に持つ角度によって、Wi-Fiの通信速度に影響が出ることがあります。これは、端末の小型化が進む中でどうしても送受信アンテナのレイアウトの自由度が低くなったため、効率よく電波を拾える角度が制限されてしまうために起こってくる問題です。今回の製品では、4×4のアンテナを搭載したメリットをいかし、どのような状況でも安定して通信を行えるための改良を加えています。

下記画像のグラフでは、iPhone 6を使って従来機種(青)とWXR-2533DHP(赤)に接続した際の実効速度を比較しています。青のグラフだと端末の角度によって大きく影響を受け、場合によっては通信が止まってしまうような状況がある一方で、赤のグラフは角度による影響をほとんど受けずに安定して145Mbpsから190Mbps程度の速度を出すことに成功しています。安定性ももちろんですが、そもそもベースとなる速度自体がケタ違いに速いというのも重要です。


スマートフォンやタブレットというのは、PCとは違って自由に持ち運んで使えることが大きなメリットなんですが、その自由さが逆に足を引っ張っていた部分があるんですね。WXR-2533DHPではそんな問題を解決するために、スペック上の数値ももちろん重要ではあるんですが、こういった実用上の使い勝手にもこだわって開発を進めてきました。

◆実際の開発風景
WXR-2533DHPの開発の狙いをひととおり聞いたところで、今度は実機の開発に携わってきたという成瀬氏から実際の開発風景などを説明してもらいました。

成瀬:
富山からは「使い勝手にこだわった開発」ということだったのですが、ただやはり、私のようなエンジニアサイドの人間としては他メーカーの数字には負けたくないというのはもちろんあるわけで(笑)。


開発が始まる段階になると、チップメーカーから実際に使用する予定の評価用チップセットを入手して、実際にどのぐらいのスピードが出るのかをいろいろと条件を変えながら検証してきました。

(ここでアンテナを色んな角度に取り付けて検証するための機材を見せてもらいましたが、残念ながらトップシークレットということで撮影は不可。テスト用の台の上にさまざまな間隔や角度でアンテナを設置できるように作られた機材でした)


検証の段階で徹底的に性能を追い込んでおくことが結構重要で、実際に製品に使う基板ができあがってしまうともう変更ができなくなってしまうので、最初の段階でかなり細かい検証を行いました。検証の過程で分かってきたのが、ある程度アンテナ同士の距離を離してあげないと、各アンテナ間のアイソレーション(分離)が取れない状態になってしまうということなんです。なおかつ、4本のアンテナを全くの等間隔に並べてしまうと、どうしても真ん中の2本だけがスピードが出ないこともわかりました。

GIGAZINE:
なるほど、それは興味深いですね。

成瀬:
これは結局、外側のアンテナに内側の2本が挟まれていることが原因のようなんです。このような検証を繰り返した結果、今回搭載されているチップを使って性能を最大限に出すためには、アンテナの間隔を「8cm・9cm・8cm」に設定して、なおかつ横一列に並べてあげるというのがベストなレイアウトだという結論に至ったのです。


そして、ここでアンテナの幅が決まってしまうと、おのずからルーター筐体の幅そのものも決定されてくることになるわけです。正直なところ、社内からも試作機を見て「大きすぎる」という意見もあったわけですが(笑)、じゃあ大きさと性能、どっちをとるのかという話になるわけです。で、そのあたりの話をかなり詰めた上で、最終的にはやっぱり性能だ、と。

GIGAZINE:
やはりフラッグシップ機ですものね。

成瀬:
そうです。そんな経緯を経て、今回の製品は従来よりも大きめの筐体になっています。

また、それに加えて考えないといけなかったのが、基板から出る熱の問題でした。基板上にはCPUがあり、データの出し入れを制御するチップがアンテナごとに合計4系統あり、さらにアンテナ用の増幅器があるという具合に、まさに「熱のたまり場」状態になっているわけです。そんな具合で基板からは結構な熱が発生する状態になっていまして、人によっては「一昔前のパソコンと一緒だな」なんて言う人もいるぐらいで。


成瀬:
ただ、弊社としても周辺気温が40度環境での使用も想定しているので、実際に買っていただいた方にも安心して使っていただけるような性能を担保する必要があります。

そんな背景がありまして、筐体の真ん中部分を見てもらうと緩やかに盛り上がっているんですが、これは内部のエアフローを考えた結果となっています。本体を縦にして設置した状態だと、足に近い部分に入ったスリットから入った空気が内部で温められ、上に抜けて行きます。そういうフローを計算して本体の形状を設計しました。


さらに、縦置きの時はまだマシなんですが、問題は横置きの場合です。横に寝かせると縦置きの時のような空気の流れを作りだしにくかったので、底面となる部分に穴をたくさん開けることで、熱せられた空気が下から上にうまく抜けるように設計しています。


成瀬:
アンテナに話を戻しますが、実際にスマートフォンを色んな角度に置いて速度を測ってもらうとわかることがあって、ちょっとした置き方の違いでスループットが意外なほど変化するんです。これは、基板上に搭載されたアンテナモジュールの性能と、基板に配置された電波の受信に影響を与えるグラウンド面(GND面)のレイアウトによる影響を受けるために起こる現象です。

そこで、この製品ではせっかくアンテナが4本あって、しかも好きな方向に向けることが可能なので、色んな方向に電波を出すことでユーザーさんの使用状況に応じて最適な受信環境を作り上げようというのも狙いの一つとなっています。そのため今回は外付けのアンテナを採用しています。4本のアンテナを最適化することで、スマートフォンをどんな角度に置いても常に100Mbps以上のスループットを実現して、さまざまな状況においてもストレスフリーな環境を実現しているというわけです。

弊社の本社ビル内には測定用の「電波暗室」と呼ばれる部屋が設置されているのですが、開発中にはその中でいろいろな検証を行ったり、実際に技適認証を取得した後は外の環境でもさまざまな試験を行ったりしています。さらに当社では一般ユーザーの使用シーンに近い環境をということで、実際の一軒家を実験用に導入していまして、そこでさまざまな条件を再現して通信速度を測定するといった開発を行っています。


製品パッケージを見ていただくと「1258Mbps」という数字が書かれているのがわかると思うのですが、これは実際に検証用の建物で測定した時に出た実績値となっているので、一般ユーザーの環境でも十分実現できる数字と理解してもらって問題ないと思います。そういう意味で、製品としてのパフォーマンスと、実際のユーザーさんに使ってもらった際のメリットを同時にうたえることができる商品に仕上がっているのではと思っています。

富山:
特に大きめのお宅だったり、広めのお部屋に住まわれているユーザーさんだと、従来の無線ルーターでは満足にカバーしきれないと感じておられることもあると思うんですね。そんな時に、この製品のような「4×4」という名前が出てくると数字も大きいし、やはり期待を持って買っていただけると思うんです。なのにそこで思った通りの性能が出なかったり、スマートフォンの向きによってスループットが影響を受けるというのは、特に最上位機種となるこの製品について言えば、ちょっと違うんじゃないかと思うんです。正直に言って、筐体を大型化したことで製造コストも上がったりはしているんですが、搭載された新しい技術によるメリット・ベネフィットをお客様に十分に感じていただける形にしようとしたというわけなんです。

ただ、その性能を出すために「アンテナをうまく設置して下さい」とやみくもにお願いしても、普通はわからないと思います。そこで、弊社では製品パッケージの中に「アンテナ設置ガイド」と呼ばれる調整用のテンプレートを用意することで、ベストな環境により近づいていただけるような工夫を盛り込んでいます。

ということで、「アンテナ設置ガイド」を使った調整の様子はこんな感じ。原寸大に表示されたテンプレートをこのようにあてがって……


アンテナの角度をピッタリと一致させればOK。


前方から見た際の角度はもちろん、このように前後方向の角度を調整するためのテンプレートも用意されているので、3次元レベルでのアンテナ調整を行えるようになっていました。


富山:
最近であれば、スマートフォンでも電波の強さをリアルタイムで表示できるアプリが無料で利用できるようになっているので、ユーザーさんの環境がどのような状態になっているのかを試してもらっても面白いかもしれないですね。特に、壁を隔てたとなりの部屋であるとか、異なるフロアにまたがる通信になると大きな違いを感じることができると思います。

実はここ1年半ぐらいの傾向として、Wi-Fiの中継機というのが非常によく売れるようになっています。ご自宅の環境の中で、例えばお風呂に入りながら映画を楽しむだとか、寝室にタブレットを持ち込んでネットを見るという利用シーンがあると思うのですが、どうしてもそういった場所だと電波が弱くて、すぐにデータ読み込み状態になってしまうのに悩んでいらっしゃることが多いと思います。特にスマートフォン・タブレットが普及した時代になると、従来のように据え置きのパソコンを相手の無線LANを作っていた時代とは考え方が変わってきています。そういった、最新の利用シーンやニーズに対応できるように、私どもでは製品開発を行ってきました。

実際の製品を説明する際にはもちろんピーク性能を示すことも多いんですが、それはあくまで製品の「馬力」としての性能を示しているのであって、実際のユーザーベネフィットという面では少し異なる見方が必要となってきます。従来は数値を示して性能をアピールすることが多かったのですが、今回は「カバーエリアが広い」「安定して通信できる」といった実際のメリットという面をメインに感じていただければと考えているところです。


今回は本体が大型化したということがあるのですが、それによる別のメリットも生まれています。裏面を見てもらえればわかるのですが、電源ケーブルやLANケーブルを挿す部分が、本体側面よりも奥まった位置にレイアウトされています。こうすることで、実際に機器を設置した際にケーブルをうまく背面に隠して見えにくくすることが可能になり、スッキリとまとまった状態で使うことが可能になっているというわけなんです。

成瀬:
また、本体の大型化により通信の邪魔をするノイズ源を遠くに離せるようになったということもよい方向に働いています。基板を見てもらえればわかるとおり、外付けメモリーなどを接続するUSB 3.0端子がずいぶんと隅っこに追いやられているのですが、これこそがノイズ対策の一つとなっています。USB3.0ポートの発するノイズは、2.4GHz帯の無線と干渉することが多いことから、あまりWi-Fiの信号経路に近づけることは得策ではありません。しかし、本体が大型化されたことで、本来のWi-Fi性能を十分に発揮させるための環境作りが出来るようになったのもポイントの1つです。

また、今回の改善点としては現物のボタンとして「ゲストボタン」を設置した点が挙げられます。これは例えば、ユーザーさんのご友人やお子さんのお友達など、自宅に一時的にやってこられたゲストにWi-Fi環境を提供するような場合にワンタッチで設定できる機能となっています。実は、この機能自体は従来もソフトウェア的には実装されていたのですが、実際に利用するためにはPCで設定画面を開き、機能にチェックを入れるという面倒な設定を行う必要がありました。


しかし、ユーザーベネフィットという観点で考えると、これは実に使い勝手が悪いということがよくわかったので、本体にあるボタンをワンタッチするだけで面倒な設定なしにWi-Fi環境を提供し、しかも自宅用のプライベートなネットワークからは遮断されてセキュリティ面でも安心な状態を作り上げられるような仕組みを取り入れています。


◆開発の要・「電波暗室」を見せてもらった
製品企画や開発についての狙いや思いをいろいろお聞きした後に、本社ビル内に設置された電波暗室と呼ばれる設備を見せてもらいました。オフィスのあるフロアの中に新たに部屋を作り、内部に電波を吸収する特殊な吸収材を敷き詰めた部屋となっており、こちらも外観は撮影不可。内部の撮影には成功したので、その様子は以下のようになっていました。

大きめのワンルームマンションぐらいの空間を持つ電波暗室は、床を除く壁一面にくさびのような形状を持つ青い吸収材と、吸収材の形状を保つ白い保護部材が取り付けられています。


室内には大きめの測定用アンテナが2台設置されていました。2台はそれぞれ異なる電波の測定に用いられ、さまざまな環境での検証に使われています。


WXR-2533DHPの開発段階でも、このように本体を設置して検証が行われていたそうです。電波暗室は外部からの電波ノイズを遮断すると同時に、内部での電波の乱反射をシャットアウトできるため、精度の高い測定が可能になっています。開発の最前線ではありますが、ガムテープで組み立てた段ボールという光景が意外すぎてどことなくシュールに映ります。


開発においてはまずこのような設備の中でありとあらゆる検証を行い、技適認証を取得してからは実際の外の空間での検証を行ったり、再びこの施設に戻ったりを繰り返しながら、性能のブラッシュアップが行われてきたそうです。


こんな様子で数々の企業秘密・撮影NGをかいくぐりながら取材は完了。バッファローの中でもハイエンドに位置する機種ということで、かなりの労力を投入して開発されたモデルであることがよく伝わってきました。GIGAZINE編集部では、この「WXR-2533DHP」を2台借りて実際に編集部でギガビット超えを超える通信にチャレンジしており、その模様は近日中に公開予定です。

◆つづき
バッファローのハイエンド無線LANルーター「WXR-2533DHP」の速度測定を実施、ギガビット超えWi-Fi通信のポテンシャルを検証してみた - GIGAZINE

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in 取材,   インタビュー,   ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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