食べ物のトルティーヤをレーザー光線でエッチングして演奏可能なレコードに変える

レーザーカッターは物を正確に切るほか、画像を木に刻印したりもできます。そこで、メキシコ料理の「トルティーヤ」に使われる円盤形の皮をレーザーカッターで加工して、アナログレコードに変えてしまうという試みが行われました。

An Actual Playable Tortilla Record Etched with a Laser Cutter - YouTube


まずはトルティーヤの皮を用意。トルティーヤの皮は小麦粉で作られたものとトウモロコシの粉で作られたものがありますが、トウモロコシから作られるトルティーヤの皮は凹凸が多くレコードには不向き。また、火を入れたものと入れていないものの2種類が販売されていますが、火をいれたものは演奏しているうちに外側の皮がどんどん剥がれていってしまうので、レコードに向いているのは「火を入れていない小麦粉のトルティーヤの皮」だそうです。

レーザーカッターにトルティーヤの皮をセット。この時、「レーザーカッターがトルティーヤへの出力に対応していること」「カッティング台の高さを調整してレーザーがトルティーヤにちゃんと当たるようにすること」「油ベタベタにならないようにカッティング台には紙を敷くこと」を忘れずに。

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レーザーカッターが皮にどんどんと円を描いていきます。トルティーヤの皮は圧縮された内側よりもあまり圧力をかけられていない外側の方が音の響きがいいので、なるべく大きなサイズを選ぶのがオススメとのこと。

どんどんトルティーヤに円が描かれていって……

最後に、トルティーヤの皮の中心に強めに小さな円が描かれます。

レコード台に乗せると、皮の中心にスタビライザーが刺さるわけです。

トーンアームをレコードにそっと載せると……

音楽を奏でだしました。演奏しているのはトルティーヤの皮にちなんだ「The Mexican Hat Dance」。少し雑音が混ざっていますが、予想以上にクリアな響きです。

演奏が終わるとベリッとレコードを剥がします。

もぐもぐ食べて「本当にトルティーヤの皮だよ」ということを証明。

なお、ムービーをアップしているRapture Recordsは実際にどのようにしてトルティーヤの皮レコードを作ったか、というプロセスも公開中。実際に皮に刻んだ音楽のデータファイルも公開しているので、これからトルティーヤの皮でレコードを作りたい人は活用できます。

Make a Working Playable Tortilla Record with a Laser Cutter
http://www.instructables.com/id/Make-a-Working-Playable-Tortilla-Record-with-a-Las/

これが実際に作ったトウモロコシ製のトルティーヤの皮。でこぼこした表面の上にレーザーカッターでエッチングされるので、演奏には向いていません。

一方で、小麦粉から作ったトルティーヤの皮は表面がなめらかです。

音楽のファイルはAudacityという無料ソフトで編集。実際に作ったPDFファイルはここからダウンロードできます。

これが使用したEpilogのレーザーカッター。PDFファイルを利用できるものです。

出力の設定は「Speed：95」「Power：20」「Frequency：5000」で行ったとのこと。

そしてこれが実際に出力されたトルティーヤの皮。

一部の線と線の間隔が狭くなっているのは生のトルティーヤの皮が乾燥して縮んだためです。

Rapture RecordsはThe Mexican Hat Dance以外にも実際に演奏可能なトルティーヤ・レコードのムービーをアップロードしており、以下のページから見ることができるようになっています。

Rapture Records - YouTube