ハードウェア

Amazonが人間の代わりに働けるロボット開発のコンテストを開催、300万円の優勝賞金は誰の手に?


Amazonは優勝賞金2万6000ドル(約300万円)のロボットシステム開発コンテスト「Amazon Picking Challenge」を開催していましたが、2015年5月28日、栄えある勝者が決定しました。

Amazon Picking Challenge
http://amazonpickingchallenge.org/

Amazon crowns winner of first warehouse robot challenge
http://www.engadget.com/2015/06/01/amazon-picking-challenge-winner/

Amazon is Looking for the Perfect Warehouse Worker - Bloomberg Business
http://www.bloomberg.com/news/articles/2015-05-28/robot-with-a-human-grasp-is-amazon-s-challenge-to-students

巨大倉庫のオートメーション化を進めるAmazonは、ロボット1万5000台を導入して人件費を削減する動きにあります。そんな中、2015年1月に「より効率的に作業できるハードウェア(ロボット)・ソフトウェアを組み合わせたシステムの開発を奨励する」ことを目的として、Amazonは優勝賞金300万円のロボットコンテストを開催しました。

Amazonが優勝賞金300万円のロボットシステム開発コンテスト「Amazon Picking Challenge」を開催


今回のコンテストに優勝したのはTeam RBOというベルリン工科大学のチーム。2位のチームに60点差をつけ圧倒的な優勝を果たしました。


競技内容は賞品がずらりと並べられた棚から目的のアイテムをピックアップする、というもの。Team RBOはLIDARのレーザーと3つの指がついたロボティックアームを使って、オレオの箱やゴム製のアヒル、犬用のオモチャなどが並べられた棚から、見事に指定されたアイテムをピックアップすることに成功。

実際にTeam RBOのロボットが商品をピックアップしていく様子は以下のムービーから確認可能です。

Amazon Picking Challenge 2015 - Team RBO (speed x4) - YouTube


棚の前に立つTeam RBOのロボット。


ロボットアームを伸ばして棚の中に突っ込みます。


ずるずるとゴム製のアヒルを取り出してきて……


赤い箱に入れます。


続いて取り出してきたのは……


オレオのパック。ゴム製のアヒルとは全く大きさや形状が違いますが、問題なくピックアップできています。


これも無事赤い箱へと移動できました。


Team RBOのロボットは複数のセンサーを搭載しており、アイテムを認識してから安定して持てる位置を探し出します。そしてバキュームを使い目的のアイテムをアームに吸い寄せて、握りつぶさない程度の強さでしっかりホールドして別の場所に移動させます。チームのメンバーによると「物体認識アルゴリズムがキモになった」とのこと。

Team RBOは12個のアイテムのうち10個のアイテムを20分以内に移動させることに成功し、148点という最高点を打ち出して優勝しました。なお、2位のTeam MITは同じく吸引機能のついたロボティックアームを使用しましたが、3本指ではなく平らな皿のようなモノを使ってアイテムを取っていったそうです。Team MITの総合点は88点でした。

上述のムービーは4倍速で再生されているため、ロボットの動きが速く見えますが、実際のロボットの動きは非常にゆっくりで、速度の点はまだまだ改善の余地がある様子。Amazonが効率的なロボットを開発するための試みは始まったばかりであり、今後さらなる進化があるものと見られています。

Amazon Picking Challenge - Team RBO - YouTube

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in ハードウェア,   動画, Posted by darkhorse_log

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