メモ

働く場所としての「オフィス」という概念はいつ・どのように生まれたのか?

by mrdorkesq

「毎朝通勤してオフィスで働く」という勤務スタイルは現代社会の産物のように思えますが、コラムニストのLucy Kellaway氏によると、オフィス勤務の歴史は想像以上に古いようです。

How the office was invented - BBC News
http://www.bbc.com/news/magazine-23372401

18世紀のイギリスでは、作家たちが街中のコーヒーハウスに集って仕事しており、コーヒーハウスがオフィスとしての役割を果たしていました。コーヒーショップの店主の多くは店舗の上階に住居を構えて、数人の家事手伝いを雇って暮らしていたそうです。


1729年にロンドンのレドンホール・ストリート沿いに作られた東インド会社の建物が、オフィス専用に建てられた世界初のビルだと言われています。スウォンジー大学で歴史学と古典文学を研究しているヒュー・ボウウェン教授は「東インド会社のオフィスは歴史上で非常に重要な意味をもっています。というのも長い時間をかけて官僚制の巨大な会社を作り上げたからです」と語ります。東インド会社はアジアとの貿易を行う商社として始まり、取引に使うための大量の書類が発生して、手紙のやりとりには船を使って通常5カ月~8カ月かかりました。本社を構えることで、進行中の貿易に関する情報を集めたり、様々な決定を下したりするために役立ったようです。


あまりに多忙な時期には休日手当や土曜日の休暇が廃止されて、オフィスの入退室がきっちり記録されて1時間のうち15分は必ずオフィスにいなくてはいけないと決められていたそうです。また、この頃から「職場のストレス」は既に存在していたと考えられており、東インド会社に一時期勤めていたイギリスの作家チャールズ・ラムは、Richard Burfordという名前の労働者が1790年代にオフィスの窓から投身自殺を図った、と記しています。


……というのがオフィスの成り立ちになります。自殺を図った東インド会社の従業員たちは、毎日会社に通い、昇進の見通しもなく、40年間手紙を書いたり計算書を作ったりし続けて、ストレスを抱えておかしくなってしまったと考えられており、現代社会にも通じるものがありそうです……。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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