取材

ドローンで僻地や被災地にモバイル通信を届ける「ワイヤレス中継伝送」


災害時には通信用の基地局がダメージを受けてモバイル通信が機能しなくなるおそれがあり、これによって被害が拡大するリスクが指摘されています。そんな通信環境がない場所にドローン(無人機)を使って空中からモバイル通信環境を作り出す「災害時無線中継伝送システム」が情報通信研究機構(NICT)によって研究されています。

ワイヤレスジャパン2015のNICTブースに到着。


ブースにはどどーんとドローンが展示。


ドローンの機体中心部に無線中継装置が搭載されています。このドローン「PUMA-AE」では、搭載する無線中継システムは500グラム以内という制限があるとのこと。


無線中継装置は2GHz帯の電波を使用。


黒いパーツがアンテナで、機体の下から出すことで電波に広がりをもたせます。


なおドローンの操縦器はこんな感じ。


中継伝送システムをドローンに搭載することで、ドローンを「空飛ぶ電波タワー」にしようというのが空中ワイヤレス中継伝送システムです。


このノートPCの下の機械が地上からドローンに電波を送る地上局。


ドローンはこのようなPCで飛行を管理するようです。


ドローンは直径20キロメートル程度の範囲を2時間以上連続飛行して、約400kbpsの連続通信をさせることに成功したとのこと。


なお、今後はより空中での普及が予想される5GHz帯の研究が盛んになってくる見込みで、すでに5GHz帯による飛行試験にも成功しているそうです。


空飛ぶ電波塔であるワイヤレス中継伝送技術は、小型携帯電話基地局であるフェムトセルとの連携実験も行っており、被災地だけでなく通信環境の整わない僻地でのモバイル通信への活用も期待されています。

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