メモ

狩りで殺すために「突然変異」の動物まで育てている恐るべき牧場経営の実態が明らかに

By Kimb0lene

南アフリカにはライオンやヌーなどの野生動物を狩猟者が撃ち殺す「キャンド・ハンティング」なるスポーツがあり、10億ドル(約1200億円)規模の一大産業となっています。動物保護の観点から世界的に批判を浴びるキャンド・ハンティングですが、中でも突然変異で生じる珍しい個体を破格の金額で富裕層に「狩らせる」特別なゲームの存在が明らかになっています。

In South Africa, Ranchers Are Breeding Mutant Animals to Be Hunted | Bloomberg Business - Business, Financial & Economic News, Stock Quotes
http://www.bloomberg.com/graphics/2015-hunting-mutant-big-game-in-south-africa/

一般的に、野生動物を狩猟してその皮を剥ぎ取ったり剥製にしたりするスポーツは「トロフィーハンティング」と呼ばれ、欧米では歴史的に盛んに行われています。南アフリカでは、土地の所有者にその土地内の野生動物の所有権を与えるという法制が採られており、広大な土地に野生動物を「飼育」して、客に領域内でトロフィーハンティングをさせるという「canned hunting(キャンド・ハンティング)」が貴重な外貨収入源として、産業的に行われています。「缶詰状態」の中に「野生」動物を放して行う狩りだから「キャンド・ハンティング」というわけです。


南アフリカで土地所有者に野生動物の所有権が与えられるようになったのは、土地所有者に肉牛や乳牛などの牧畜をさせる目的でしたが、土地がやせていることもありうまくいきませんでした。1980年にジンバブエから南アフリカに移住したバリー・ヨーク氏は、2007年に農作地としていた農場を購入して、食肉用の牛を育てようとしました。しかし、牧草が育たずダニなどの害虫が発生して失敗。そのとき、10年以上前にトロフィーハンティングをする狩猟者が撃ち殺した黄金色のヌーを思い出し、ヌーを育てればよいと考えたとのこと。ヌーは在来種なので育つはずだと考えたというわけです。


しかし、ヨーク氏はヌーを食用ではなくキャンド・ハンティングのターゲット用に育てることになります。理由は簡単で、スポーツハンティング用のヌーは非常に高く売れるから。近年、欧米の富裕層を対象にキャンド・ハンティングを楽しめるツアーが行われ、「撃ち殺すため」に野生動物を飼育することは南アフリカの産業として定着しました。キャンド・ハンティングが金になることが明らかになってからは、南アフリカでは狩りで撃ち殺すためのヌーやライオン、シマウマ、キリン、インパラ、イボイノシシなどの動物が飼育されているというわけです。

動物愛護団体などからの抗議にもかかわらず南アフリカではキャンド・ハンティングが観光資源として重宝されています。狩猟の対象としては草食動物よりも肉食動物の人気が高く、中でも百獣の王・ライオンはターゲットとして非常に高価で、ライオン狩りは数十万円の価格が設定されているとのこと。


しかし、ライオン以上に高価なターゲットも存在します。それは、全身の毛が白色のホワイトライオンや全身の毛が黄金色のヌーなどの希少種。アメリカ発のキャンド・ハンティングのツアーの場合、ホワイトライオンが3万ドル(約360万円)、ブラックインパラが4万5000ドル(約540万円)、黄金のヌーはなんと4万9500ドル(約600万円)という値が付くとのこと。このような希少種ハンティングツアーでは、客は14日間にわたり高級なバンガローに泊まりグルメ料理を振る舞われながら狩りを楽しむそうです。


ヨーク氏は600頭のヌーを飼育しており、その中でも角が大きく美しい個体は繁殖用にとっておき、次に質の良いヌーをヌーの飼育業者用のオークションに出品するとのこと。そして、オークション用から漏れたヌーのうち体の大きなものはキャンド・ハンティング用に売りさばき、残りの個体は食肉用として撃ち殺すそうです。ヨーク氏が現在、飼育するヌーの中で、黄金の毛を持つ特別な1頭はコロンブスと名付けられています。「コロンブスは通常の100倍の価格である5万ドル(約600万円)で撃ち殺されるだろう」と皮算用するヨーク氏は、「私の最優先事項は土地で飼育する動物からの収入を最大化すること。種の保全は副産物です」と語っています。


なお、イギリスのテレビ局BBCではライオン狩りについて番組を作成しており、実際のライオン狩りの様子などは以下のムービーから確認できます。なお、ムービーは全部で6本あります。

What's the value of a Lion? - Louis Theroux's African Hunting Holiday - BBC - YouTube

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
地元民が愛した「アルビノの鹿」を狩ってSNSに投稿したハンターが大炎上、殺害脅迫も - GIGAZINE

度胸とハッタリだけで15匹のライオンから堂々と肉を盗む3人の男性 - GIGAZINE

サバンナの水飲み場に潜伏すること270時間、マラリアなどにかかりつつ撮影された渾身の野生動物写真 - GIGAZINE

ネットの写真・ムービーを野生動物学の研究に活用するクラウドサイエンスという手法 - GIGAZINE

ライオンと戯れることができる男の写真 - GIGAZINE

鹿をワナにかけて狩り、解体して料理するまでの一部始終の全記録写真 - GIGAZINE

狩猟体験やジビエ料理試食でハンターになる方法がわかる「狩猟の魅力まるわかりフォーラム」取材レポ - GIGAZINE

in メモ,   生き物,   動画, Posted by logv_to

You can read the machine translated English article here.