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「Firefox 38」正式版リリース、ルビの対応やAdobeのDRM保護コンテンツが再生可能に

By mera

日本時間の2015年5月12日(火)から「Firefox 38」の正式日本語版がダウンロード可能となっています。デスクトップ版では多くの日本ユーザーからの要望を受けてテキストのルビ表示がサポートされたほか、AdobeのDRM技術である「Adobe Content Decryption Module(CDM)」で保護されたコンテンツがFlashなどのソフトウェアなしで再生できるようになりました。

Firefox のダウンロード — 自由な Web ブラウザ — Mozilla
https://www.mozilla.org/ja/firefox/new/

Firefox 38.0 リリースノート
http://www.mozilla.jp/firefox/38.0/releasenotes/

Android 版 Firefox — モバイル Web ブラウザ — 柔軟なカスタマイズと、プライバシーを重視するブラウザ — Mozilla
https://www.mozilla.org/ja/firefox/android/

Android 版 Firefox 38.0 リリースノート
http://www.mozilla.jp/firefox/android/38.0/releasenotes/

◆デスクトップ版のダウンロード
Firefoxは自動更新機能によって順次自動アップデートされますが、今すぐ最新バージョンを使いたい場合は以下からダウンロード可能です。

・Windows版
http://download.mozilla.org/?product=firefox-38.0&os=win&lang=ja

・Mac OS X版
http://download.mozilla.org/?product=firefox-38.0&os=osx&lang=ja-JP-mac

・Linux版
http://download.mozilla.org/?product=firefox-38.0&os=linux&lang=ja

◆追加になった主な新機能・デスクトップ版
アジア圏ユーザーから多くの要望を受けたことにより、Firefox 38からルビがサポートされました。CSS Rubyが使えるようになったほか、HTML5のRubyタグがサポートされています。Mozilla Hacksでは事例として「とある科学の超電磁砲」にルビをふったテキストが使われており、特に日本のユーザーからの要望が多かったことが分かります。


また、AdobeのDRM技術であるCDMで保護された動画や音声コンテンツが再生できるようになりました。オープンソースのソフトウェアを提供するFirefoxは「DRM技術が望ましい市場解決策とは考えていません」と述べていますが、ウェブを通じて映画などの有料コンテンツを提供するNetflixなどが主流になりつつある中、以前から懸念されていた市販コンテンツのサポートに対するプレッシャーを受けたことでの対処であると考えられます。

なお、AdobeのCDMは自動的にFirefoxに統合され、CDMで保護されたウェブサイトへ初めてアクセスした時にアクティベートが行われますが、DRM技術を望まないユーザーに対してCDMを含まないバージョンのFirefoxも用意されています。


◆Firefox 38 デスクトップ版での変更点

○新機能
・設定画面が新しくなり、タブを用いたものになりました
ルビをサポートしました
・このバージョンに基づいて、次の延長サポート版 (ESR) が作成されます

○変更
・ユーザ名及びパスワード用のフィールドでは、autocomplete=off が無効となりました
・URL パーサが URL のフラグメント部分への設定時のパーセントエンコード、および URL の仕様に従って文字列からフラグメント部分を取得する場合のパーセントデコードを行わなくなりました
・RegExp.prototype.source が、空の正規表現に対して "(?:)" を返すようになりました
・speculative connection warmup によってページのロード時間が短くなりました

○HTML5
・Web Workers から WebSocket が利用できるようになりました
・BroadcastChannel API が実装されました。詳細は hacks ブログの記事をご覧ください
・srcset と picture 要素が実装され、レスポンシブ・イメージが利用できるようなりました
・DOM3 イベントの KeyboardEvent.code が実装されました
・Mac OS X:Media Source Extensions (MSE) API の一部分が実装され、YouTube のネイティブ HTML5 再生が可能になりました
Encrypted Media Extensions (EME) API が実装され、暗号化された動画や音声を再生できるようになりました
・EME を利用して DRM コンテンツを再生するために、Adobe Primetime Content Decryption Module (CDM) が自動的にダウンロードされます

○開発者
・最適化によって削除される変数が、デバッガから確認できるようになりました
・XMLHttpRequest のログが視覚的にラベルづけされてWeb コンソールに表示されるようになりました。また通信ログから XMLHttpRequest のみを抜き出すことが可能になりました
・WebRTC で複数ストリームの利用と、再ネゴシエーションがサポートされました
・コンソールで copy コマンドが利用できるようになりました

○修正
いくつかのセキュリティ問題が修正されました

○既知の問題
・ビューポートを変更した際に、レスポンシブイメージが更新されないことがあります

◆Firefox 38 Android版での変更点

○新機能
・UI が以下のように改善されました
初回起動時に表示される画面が新しくなりました
リーダーモードのコントロールが新しくなりました
タブレットでの「同期されたタブ」のレイアウトが変更になりました
「Firefox に追加」を Firefox 以外から利用できるようになりました
・ルビをサポートしました
・「共有」メニューから「他のデバイスに送信」を選ぶことによって、Android 端末から、自分のアカウントに接続している他の端末にタブを送れるようになりました
・オーバーフローメニュー中に表示される「リーディングリストへ追加」をタップすることで、ウェブサイトをリーディングリストへ追加できるようになりました
・アゼルバイジャン語 [az] がロケールに追加されました

○変更
・ユーザ名及びパスワード用のフィールドでは、autocomplete=off が無効となりました
・URL パーサが URL のフラグメント部分への設定時のパーセントエンコード、および URL の仕様に従って文字列からフラグメント部分を取得する場合のパーセントデコードを行わなくなりました
・RegExp.prototype.source が、空の正規表現に対して "(?:)" を返すようになりました
・speculative connection warmup によってページのロード時間が短くなりました

○HTML5
・Web Workers から WebSocket が利用できるようになりました
・BroadcastChannel API が実装されました。詳細は hacks ブログの記事をご覧ください
・srcset と picture 要素が実装され、レスポンシブ・イメージが利用できるようなりました
・DOM3 イベントの KeyboardEvent.code が実装されました

○開発者
・WebRTC で複数ストリームの利用と、再ネゴシエーションがサポートされました

○修正
いくつかのセキュリティ問題が修正されました

○既知の問題
・ビューポートを変更した際に、レスポンシブイメージが更新されないことがあります

なお、次期バージョンのFirefox 39は2015年6月30日にリリース予定です。

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in ソフトウェア, Posted by darkhorse_log

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