大人も楽しいキッズ向け番組「ワラッチャオ!」新加入の寺崎お姉さん&ゴー☆ジャスさん&中村繪里子さんにインタビュー


NHK・BSプレミアムで放送中のキッズ向けバラエティ番組「ワラッチャオ!」は、4月5日(日)放送分から3人の新しい仲間を迎えました。2代目お姉さんとして加わったのが寺崎裕香さん。そして、ゴー☆ジャスさんが声を担当する「ウイルスくん」と、中村繪里子さんが声を担当する「スミスちゃん」です。

視聴対象は4歳~6歳の子どもたちですが、そんな子どもたちにマジの大喜利をやってもらったり、さらにお姉さんたちも本当にガッツリネタを考えて大喜利に参加したり、反省会では猫のキャラクター・キャサリンからお姉さんがダメ出しを受けていたりと、大人でも楽しめる番組になっています。今回、2代目お姉さんになっての初ロケにちょっと同行したり、ウイルスくん&スミスちゃんことゴー☆ジャスさんと中村さんに話を伺う機会があったので、「ワラッチャオ!」に密着してきました。

NHK ワラッチャオ!
http://www.nhk.or.jp/waracchao/

公式サイトに掲載されている新加入メンバーの写真。左から中村繪里子さん、寺崎裕香さん、ゴー☆ジャスさん、ウイルスくん、スミスちゃん。


◆寺崎お姉さんインタビュー
まずは、寺崎裕香さんが2代目お姉さんとなっての初ロケに同行しました。寺崎さんは「イナズマイレブンGO」の松風天馬役や「パックワールド」のパック役、「遊☆戯☆王5D's」の龍可役、「ドキドキ!プリキュア」のラケル役など、子ども向けのアニメでも活躍している声優・女優さん。TOKYO FMで9年続いているラジオドラマ「NISSAN あ、安部礼司 ~ beyond the average ~」には南総サトミ役で出演しています。

ロケの舞台は都内のとある保育園。天気はぐずつくという予報だったのですが、ちょうどロケの時間帯は日が差してきていい感じに。


ロケチーム&お姉さんとダンスする年長組の子たち。


まずは収録の前にどういう動きをするのかというウォーミングアップ。


みんながお姉さんの動きを追っかけています。


そして、いよいよ本番の準備。


「ヘンテコダンス」スタートです。


ノリノリの子どもたち。


ダンスのラスト、「すごいヤツ」という歌詞に合わせてポージング。


OKが出ると、気になっていたキャラクターたちにまっしぐら。ドックンのしっぽが気になるようです。


ワイワイと楽しいひととき。


このあとお姉さんは年長組の女の子4人と、後日放送される「女子会」の収録を実施。


思わずお姉さんがキャサリンに泣きついてしまうような内容です。いったい、何事なのか……?


ロケ終了直後のお姉さん、桜舞う中でポーズ。

こうして、ダンスと女子会とを終えたお姉さんに、ちょっとだけ時間をもらってインタビューを敢行しました。


GIGAZINE(以下、G):
今回、お姉さんになって初のロケだったとのことですが、外でやってみてどうでしたか?

寺崎裕香(以下、寺崎):
ロケっていうよりは、保育園に遊びに来たような気分でしたね。私は幼稚園の教諭一種の免許を持っていて、実習で園に何度か行っていたので懐かしいような気持ちになりました。

G:
普段こうして保育園に来ることというのはなかなかないと思いますが、久々に来てみての雰囲気はいかがでしたか?

寺崎:
「そういえばこんな感じだった!」と思いました。子どもたちの集中が四方八方へ向いてしまう中で、どうやったら私に集中してくれるだろうかって(笑) やっぱり、キャラクターさんたちがいると子どもたちの興味はそちらに行ってしまうので、どうやっていたんだっけ?と頑張って思い出したりしていました。

G:
やはり実習をやったことがあるだけに「昔取った杵柄」みたいな部分もあったりしました?

寺崎:
あのときの感覚を少し思い出したような気がします。

G:
大好きな子どもたちと触れ合えるお仕事。実はずっとやってみたかったお仕事です。」とブログに書かれていましたが、こうして免許を取られているというのは、幼稚園の先生も目指したお仕事の1つだったのですか?

寺崎:
役者を目指して東京に出て来たんですが、高い学費を払うのなら免許は取っておこう、と。私、妹がいるので、小さい子が周りにいることは当たり前だったんです。商店街で暮らしていたということもあり、同じ商店街の友達の弟や妹ともみんなで遊んでいました。

G:
おおー、なるほど。

寺崎:
子どもは好きだったし、せっかく大学に行くのなら幼稚園の免許を取っておこう、ふれあえる仕事もできるだろうし、と思って実習の多い大学を選びました。やはり、実践の中でなければ学べない事は多いと思ったので。でも、私にとっては東京に出てくる理由の1つであって、大学に通いつつ、平行してお芝居もしていました。

G:
役者を目指して東京にやってきて、幼稚園免許を取得して、その両方が活きるお仕事を今やっているわけですね。まさに、やるべき人がやっているという……。

寺崎:
ありがたいですね。でも、番組を作るという意味ではまだまだわからないことだらけなので、子どもたちと触れ合いつつも、いかに子どもたちを活かしていけるか、そういうお姉さんになれるかなというのが今後の課題です。

G:
さっそく今日は触れ合う様子を少し拝見しましたが、子どもたちのパワフルさがすごかったです。

寺崎:
年長さんたちは「あらら、これだと年中さんの方がまだ話を聞いてくれていたぞ?」というぐらいにパワーが有り余っていましたね(笑) でも、ヘンテコダンスになるとすごく楽しんで、動きが面白いみたいでギャハギャハと笑ってくれました。

G:
踊りながらキャッキャしてましたね。ロケではダンスの後に「女子会」の収録もあって、お姉さんが女の子たちのパワーにたじたじな場面もありました。

寺崎:
思ってもない発言が出てくるので、ひたすらに驚きました。今回の収録では恋愛相談をやったんですが、子どもの方が恋愛にすごく積極的なんだなと。「好きな人、いっぱいいる!○○くんと、○○くんと、○○くんと……」って、大人になったら絶対に言えないですよ(笑) きっと私も子どもの頃はそうだったんだろうなと思って聞き入ってしまいました。


G:
今回女子会に参加してくれた子たちは5歳だったんですが、妹さんのお子さんも6歳で、ちょうど番組を見てくれる年齢なんですね。

寺崎:
そうなんですよ。

G:
ちょうど年齢が重なるということで、練習相手になってもらったりとかあるんでしょうか?

寺崎:
見てもらってリアルな感想を聞く事はよくありますね。プリキュアやポケモンなど、私が出ている子ども向けのアニメは大体見てくれているので、リアルタイムにどう見ているのか、何を感じているのかはよく姪っ子に聞いています。

G:
「なるほど!」と刺さった意見や感想、フィードバックみたいなものはありましたか?

寺崎:
一緒に映画を見に行った時だと思うんですが、「ちょっと意味が分からなかった」といわれた時は衝撃でした。でも、結構のめり込んで見てくれていて、キャラクターの話をするととても細かい事まで覚えていたりして、「こういう風に見ているのか」「こういう風に捉えているのか」と思わされることもあります。

G:
寺崎さんの演技に対しての感想やダメ出しというわけではないんですね。

寺崎:
私がやっているということは認識しつつも、半分はそうじゃない部分もあるんです。物語のお話をしたり、キャラクターになりきってのごっこ遊びをしたりするんですが、作品の世界は実際にあって、キャラクターたちも誰かが演じているのではなく本当に存在していてその物語の一部を見せてくれている感覚なんだな、というのが姪っ子といるとわかりますね。

G:
子どもと触れ合っていく中で、こうしていきたいという事はありますか?

寺崎:
目線を合わせる、私も一緒に子どもになるということかなと思います。

G:
最後に、これから2代目お姉さんとして、目指す「お姉さん」像はありますか?

寺崎:
おバカなことをやってるなって思われながらも、そのおバカな部分を愛してもらえるお姉さんになれればいいなと思います。


G:
本日はありがとうございました。

◆ゴー☆ジャスさん&中村繪里子さんインタビュー
さらに、寺崎お姉さんと一緒に番組に加わった、ウイルスくん役のゴー☆ジャスさんとスミスちゃん役の中村繪里子さんにもお話をうかがってきました。


GIGAZINE(以下、G):
中村繪里子さんは「THE IDOLM@STER」の天海春香や「宇宙戦艦ヤマト2199」の桐生美影、さらに「ワルキューレ・ロマンツェ」のノエル、「恋と選挙とチョコレート」住吉千里、「星空へ架かる橋」中津川初など、かわいい女の子キャラクターを多数演じておられて、天海春香ではニュータイプアニメアワード20122014の女性キャラクター賞を受賞、さらに中村さん自身も女性声優賞を2度受賞しています。と同時に、アニメアワード2012ではハム蔵でマスコットキャラクター賞も受賞しています。今回、「ワラッチャオ!」で中村さんが担当しているのはスミスちゃんという役柄ですが、どんなキャラクターなのでしょうか。

中村繪里子(以下、中村):
ハム蔵の場合、心は通い合っていてもその言葉は響にしか伝わりませんでしたが、スミスちゃんは雄弁にいろんなことを語ってくれるので、自分にとって、マスコットキャラクターの中でも特に、お芝居をやっていて「楽しい」という感情を伝えられるキャラクターです。

G:
楽しさの伝わるキャラクターなのに、以前行われたインタビューを拝見すると、子どもたちには「かわいくない」と言われてしまったそうですね。

中村:
そうなんです!フォルムの問題かなと思っているんですけれど(笑)。きっと子どもさんたちは慣れ親しんだものに愛着を持っていて、そこに急に新しいキャラクターが出てきたからこその反応だったんだと思います。

G:
「ワラッチャオ!」の仲間の中に知らないヤツが紛れ込んでいるぞ、ということですね。

中村:
61話、ちょうど寺崎お姉さんに代わったお話のとき、絵描き歌でドックンを描くシーンがあったんですが、ボードにはちゃっかりウイルスくんとスミスちゃんが加わっていました。ちょっかいをかけにいくウイルスくんとスミスちゃんが、ワラッチャオ!の仲間として迎えてもらっているんだと思って、画面を見ていて嬉しくなりました。

G:
では続いてゴー☆ジャスさんにもお伺いしたいと思います。ゴー☆ジャスさんは芸人として活躍なさっていますが、アニメ「デート・ア・ライブ」では中津川役で声優の経験もあります。今回、「ワラッチャオ!」で担当しているウイルスくんはどういうキャラクターですか?

ゴー☆ジャス(以下、ゴー☆):
ウイルスくんは純粋なところがあります。スミスちゃんに振り回されているけれどうまい感じでコントロールされていて、「実はこっちが引っ張っているんだぞ」みたいな、憎めない悪としてやっている感じがあります。悪役的な立ち位置で出させてもらっていて、敵対とは違うんですが、そのうち乗っ取っちゃうぐらいの勢いが欲しいなと僕は思っています。スピンオフとかも考えていますし……僕の中でですよ?

(全員笑)

ゴー☆:
僕が選ばれた意味も考えつつ……ウイルスくんのオーディションの時、僕はドン滑りだったんですが、「そこがよかった」みたいな感じがあるので、これ以上滑っていかないといけないのかな?って思っています。ウイルスくんたちはスベール星というところから来ていますし。

中村:
そうですね。

ゴー☆:
手を抜くわけじゃなく、抜けたところも出しつついじってもらって、ダメダメな感じの笑いを広げられればいいなと思っています。

G:
2013年3月の番組立ち上げ時に行われたオーディションはオナライダー役で受けて、最終まで残られていたとか。

ゴー☆:
今回、取材前の控え室がオナライダーの時のオーディションの待合室だったので、震えちゃいました。

中村:
思い出しちゃった?(笑)

ゴー☆:
やべえ!って(笑)。「ここを曲がったあそこの大会議室でやったな」ってフラッシュバックしましたよ。でも、「今はウイルスとスミスでやっていく」と思ったらそういう気持ちはすっと消えました。

中村:
二人一緒だと心強いってところはありますよね。

ゴー☆:
そうですね、「新キャラが1人増えます」だと重荷を感じてしまいますけど、2人だと僕は中村さんに任せちゃえる部分があるので。

中村:
とんでもないです。奔放でわがままだけれど憎めないスミスちゃんということで、ほとんど引っ張ってもらっています。

ゴー☆:
こちらからすると「好きだから、しょうがないなあ」っていうのがあります。

中村:
でもスミスちゃんは全然気付かないんです。

ゴー☆:
それも、いつの日かくみ取っていただけると……(笑)

G:
声を担当するにあたって、アニメのように対象キャラクターが描かれているのと、この「ワラッチャオ!」のようにキャラクターが目の前に存在しているのとでは、何か違いはありますか?

中村:
まったく違うなという感覚があります。私も「声をあてるんだ」と思っていましたが、そうではなくて、私たちがしゃべった内容に反応してウイルスくんやスミスちゃんが動くんです。普段のアフレコだと、絵の中のちょっとした動作に合わせて「うんしょうんしょ」とか「えへっ」とアドリブを入れるんですが、「ワラッチャオ!」で収録した映像を見てみると、画面からスミスちゃんがいないときに、「すごくスミスちゃんが無口だ!」ということに気付いたんです。なので、むしろプレスコの感覚で動いているんだなと感じました。

G:
おおー、なるほど。

中村:
すでにドックンたちは2年ぐらいチームでやってらっしゃるので、その場にまるでいるかのような感覚です。つまり、私たちのそばには声を担当する人たちがいて、向こう側にはキャラクターたちがいるんですが、どちらも「本物」として存在しているんです。

ゴー☆:
僕も最初に見せてもらった時、見入っちゃいました。あまりにもリンクしているから、すごいなって。僕は声を当てる仕事はあまりしたことがありませんが、どんな感じだろうと探り探りやってみて、アドリブを入れてみたりしたら、ちゃんとウイルスくんが反応してくれて。でも、奇想天外なものだと対応しきれないこともあるので、ドックン役の田野さんから「『こういうことをやろうと思っています』みたいな打ち合わせを事前に綿密にやっておくといいですよ」とアドバイスをもらいました。

中村:
動いている姿と私たちとはパートナーなので、打ち合わせとかをしていても決して「役の人」みたいな表現はしないんです。それこそ「心身一体」なので、もしパートナーが代わったら、また呼吸を合わせるところからやることになるんだろうなと思います。

ゴー☆:
だから、早く僕らも一体化したいですね。ウイルスくんは口が伸びたり、顔が潰れた後に元に戻ったりという動きがあるので、ぜひ合わせてやっていきたいです。

G:
目の前にいるキャラクターが、まさに自分の分身なんですね。

中村:
ちょうど先日行われた収録で、カメラが止まっているときに子どもたちがスミスちゃんを触りにいったので「ちょっと、触らないでよ~」「おとなしく座ってないと怒るわよ!」ってアドリブを入れたんです。そうしたらスミスちゃんがまさに嫌がるみたいな動きをしてくれて、子どもたちが「動いた!」ってスミスちゃんを見てくれるシーンがありました。これは番組に使われる部分ではないですが、そこでもスミスちゃんはどういう風にしゃべるかな?というのは実験になるし、やってみると「これはスミスちゃんじゃなかった」ということもわかって、じわじわと溝が埋まる感覚があります。

ゴー☆:
ありますね、カメラが回っていないところで、テストだと思って「これはどうだろう、これは違うかな?」というのを出してみたり。

中村:
そういうオフのタイミングでも反応して、スミスちゃんやウイルスくんを作り上げていく雰囲気が現場にあったので、すごく助かりました。


G:
続いては話がちょっと番組から離れます。2代目お姉さんの寺崎裕香さんは妹がいたので、周囲に小さい子がいることが当たり前の子ども時代を過ごしたそうなのですが、お二人はどういう子ども時代を過ごしましたか?

中村:
私は寺崎お姉さんと同じで妹がいたので、自分がお姉さんになって遊んであげているという感覚がありました。ただ、私は反抗期が長かったので、仲良くなったのは大人になってからでした(笑)

ゴー☆:
あら、反抗していたんですか?

中村:
そうなんですよ。でも、私が「にこにこぷん」で育って、そのあと妹が「ドレミファ・どーなっつ!」を見ている時にも一緒に見ていたので、子ども番組はどっぷりと見ていました。

ゴー☆:
うちは兄貴がいます。先生の家庭だから厳しい感じに見えつつも、僕は次男坊だから甘やかされて育っ……たらこうなっちゃいました。

(全員笑)

ゴー☆:
子どもの頃はずっと教育テレビとかばっかり見ていました。小中高は部活に明け暮れたので冒険もそんなにしていないですし……今がいちばん冒険していますね。幼少期にはそういうのは特になかったですね。ファミコンとかもあまりやっていなくて、親が先生だから迷惑をかけないようにしようと思っていたので何もせず、甘やかされてのびのびと育ちました。

中村:
荒くれ者ではなかったんですね。

ゴー☆:
わがままも言わず、反抗期もなかったです。

中村:
すごいなあ……私、学習机を投げ飛ばしていましたよ。

ゴー☆:
え!?何歳のころですか?

中村:
中学生のころです。

ゴー☆:
僕は中学生のころは全然。福島県の田舎だったので激しい事にも巻き込まれず、部活をやっているから規則正しい生活でした。アニメをいっぱい見ていたぐらいですかね、僕はもともと声優さんになりたくて東京に出てきたぐらいなので。

G:
おっ、そうなんですか!?

ゴー☆:
声優さんの学校に1年通って、そのあと今とは別の事務所に入りました。そこで「声優は違うな」と思っていたところに事務所内のお笑い大会で優勝したこともあって「お笑いでやっていこう」と思って、そこから過酷な人生が始まりました。15年かけて巡り巡って「デート・ア・ライブ」という作品で声優になれたという感じですね。でも、学校で習った事で覚えているのはマイクと顔との間にちょっと間隔を開けるということだけだったので、ほとんど素人からの挑戦でした。

G:
15年かかって、当初の憧れにたどり着いたんですね。

ゴー☆:
子安武人さんとかは僕が見ていた方だったので、同じ現場だったから「すごい……」って思いました。「お笑いからの方が声優になれるかも」というのはみんなに教えたいですね、間違った知識かもしれませんけど(笑)

(全員笑)

「ワラッチャオ!」プロデューサー(以下、NHK):
どうして声優になりたかったんですか?

ゴー☆:
アニメとか見ているとなりたくなっちゃいますよね。だから、代々木アニメーション学院へ行ったんですよ。芸人として名前が出てから、番組の企画で「実は生徒だったんです」って会いに行きました。だから、声の仕事はすごく嬉しいです。今の僕は宇宙海賊ですから、宇宙海賊がお笑い界を荒らして、次に声の仕事も荒らしに来たよと考えてもらうと受け入れやすいかもしれませんね。「声優に転身」ではなく。

G:
そうかもしれませんね(笑)。では、中村さんがこの仕事を目指したきっかけはなんだったんですか?

中村:
私はゴー☆ジャスさんのようにアニメを見て「なりたい!」というのではなく、ちょっとネガティブな理由かもしれないですね……。もともとお芝居がしたいと思っていて、それは舞台やテレビドラマ、映画のお芝居を考えていたんです。でも、お芝居をやりたいと漠然と思うようになってからちょうど思春期を迎えて、自分の声が変だという事に気付いて、指摘はされないけれどみんながそう思っているような雰囲気があったんです。

ゴー☆:
今の声とは違ったんですか?

中村:
この声でした。

ゴー☆:
えっ、全然変じゃないですよね?

G:
ええ。

中村:
でも、日直をして「起立」っていうとクスクスと笑われたりすることがあって、決していじめられたわけではないんですけれど、自分の声は人に違和感を与えるものなのかもしれないと思ったんです。そうすると、お芝居をしたとき、「ロミオとジュリエット」のような悲劇だったとしても笑われるのかもしれないと悩むようになって、逆に「声だけでお芝居をする機会はなかろうか」と思うようになりました。それで声優という仕事を知って、「そうか、子どもの頃に見ていたあのキャラクターはこういう人が演じていたんだ」と自分の過去の経験と知識がつながって「じゃあ、やってみたい」と。

G:
なるほど……。

中村:
「もし芝居をしていなかったら、声優になっていなかったらどうしていましたか?」という質問に対しては、私は「死んでいたと思う」と(笑)

ゴー☆:
ヤバイヤバイ!なれてよかった!

中村:
いわゆるこの3次元のリアルワールドの中で受け入れられていないんじゃないかという意識が強かったので、「死んでた」と思って。

ゴー☆:
学習机を投げて、そんな人生悲しすぎる。声優になれてよかったですよ。

中村:
だから、声優になって、そこからいろいろなお仕事もさせていただいて、本当に声優という職業に救われていると思います。でも、具体的に嫌な思いをしたということではなく、不安が自分の中で膨らんで、うまく人とコミュニケートできない時期があったということなんです。

ゴー☆:
いやー……壮絶な話ですよ。僕の話なんて薄っぺらですよ。

中村:
いやいやそんなことはないです、私は海賊にはなれませんもの!

G:
声優さんって「なりたい職業ランキング」でわりと上位に食い込む存在ですし、スミスちゃんにキャーって抱きついてきている子の中から声優を目指す子が出てきたりするかもしれませんね。

中村:
ただ、「ワラッチャオ!」では声優さんだと思われるのではなく、スミスちゃんとして番組の中にいたいですね。自分が「にこにこぷん」を見ていたとき、じゃじゃまるはじゃじゃまる、ぴっころはぴっころ、ぽろりはぽろりとして認識していて、大人になってから振り返って、肝付さんよこざわさん中尾さんがやっていらしたんだと気付いたので、今「ウイルスくんだ、スミスちゃんだ、あっちいけー」と思っているお子さんたちが後から「そういえば」と思ってくれるような存在であればと思っています。少なくとも、先にやってらっしゃるドックンたちは私の目から見てもそう思える存在なので、自分もそうなれたらいいなと目指しています。

G:
これもちょっと番組からは離れた子ども時代に関する質問です。子ども時代のことってぼんやりと忘れてしまっていて、その中にはっきりくっきりと覚えているエピソードがいくつかあったりするものですが、お二人は何か子どもの頃の印象的なエピソードなどお持ちですか?

ゴー☆:
僕は今でも仮面ライダーが好きなんですが、子どもの頃にデパートの屋上に仮面ライダーのショーを見に行って「本当に仮面ライダーはいるんだ!」と思いました。ショッカーみたいな奴らが現れて、子どもたちをステージ上にさらうんですよ。それに捕まらないようにこっそり隠れて見ていたら、仮面ライダーが高いところに「そうはさせない」と現れまして、「行くぞ、トウッ!」と来るのかなと思ったら、階段を降りてきて……

(全員笑)

ゴー☆:
違和感がありますよね。子ども心に「あっ……これって、違うんだな」と思った事を覚えています。4歳ぐらいのときです。

中村:
私もそうでしたね。ヒーローものが大好きだったので父親がショーに連れて行ってくれたのですが、私が熱心に見ていたものとは違う戦隊モノのショーだったんです。「後楽園で僕と握手」っていうアレですね。そこでサインの入ったパネルをもらったんですが、「この人は誰だろう?」って思った記憶があります。でも、すごくインパクトがあったので、次の年ぐらいから戦隊モノを見るようになりました。それが「電撃戦隊チェンジマン」でした。自分もチェンジマーメイドになれると思っていたので、ブレスを持って「チェンジマーメイド!」って変身しようとしてみたり、チェンジペガサス(青色カラーの戦士)と一緒にいる絵を見ては「早く私のところにもペガサス来ないかな」って思ったり……ちょっと夢見がちな少女でしたね。

ゴー☆:
そんな子でも、学習机を投げるようになるんですね。

中村:
その間には風を操れると思っている時期もありましたよ!(笑)

NHK:
それは「風の谷のナウシカ」?

中村:
ナウシカと、その後もう1つ何かに影響されて、それが合体して、「私は風を呼べる」と(笑) 竹やぶに向かって「風よ吹け!」というとザワザワってなるという偶然が2回ぐらいありました。ちょうど通学路に竹やぶがあって、強い風が吹くとすごくザワザワするので最初は怖かったんですが、自分が風使いだと思うようになってからは怖くなくなりました。女の子向けのものだと「美少女仮面ポワトリン」とか「魔法少女ちゅうかないぱねま!」とか「魔法少女ちゅうかなぱいぱい!」とか……あと「有言実行三姉妹シュシュトリアン」とか、超好きでした!変身願望が強かったのかもしれないですね。

ゴー☆:
それが形になったんだから、良かったですよ。

G:
今出たものだと実写のものが多いですが、他はいかがでしたか?

中村:
同時期だと「魔法のスターマジカルエミ」だとか、ちょっと遡って「魔法の天使クリィミーマミ」だとか、「エスパー魔美」もそうですけれど、それこそ「ドラえもん」「サザエさん」「ちびまる子ちゃん」「世界名作劇場」とかいろいろです。NHKさんの作品だと「飛べ!イサミ」はもうちょっと大きくなってからでした。

ゴー☆:
ふしぎの海のナディア」とか?

中村:
「ナディア」もちょっと後ですね。私の「風よ吹け!」が収まったあたりでした。大人になってから思い返してみると、子どもの頃に引っ越しが多くて、それまで見ていたチャンネルや時間帯で見られなくなって作品離れしてしまうことがありました。でも、「ナディア」や「イサミ」はずっと見られたので、そういう作品は必要だなと思いました。「電脳コイル」とかちょっと衝撃でしたし、今、「境界のRINNE」が土曜17時30分から放送されているのもいいなって思います。

G:
「ワラッチャオ!」もBSを見られる環境さえあれば日本全国どこでも同じ時間に見られますね。

中村:
今はネット配信で同時やちょっと後から見られる番組も増えてきていて、うらやましいです。「ワラッチャオ!」もTwitterと連動して、ハッシュタグをつけてツイートしてもらったり、
本放送時にみんなで一斉に放送に合わせて「ワラッチャオ!にツッコンジャオ!」みたいなことができたら楽しいかもしれませんね。

G:
確かに、思わず突っ込みたくなる番組ですよね。そんな「ワラッチャオ!」のメイン視聴者層は4歳から6歳の子どもたちで、寺崎お姉さんはちょうど姪っ子さんが6歳なんですが、お二人はこの年代の子どもたちと触れ合う機会はありますか?

中村:
うーん、あまりないですね……。でも、ファンの方にちょうどこの年代のお子さんがいて「一緒に作品を見て楽しんでますよ」という感想をもらったりすることがあります。アニメは深夜に放送される作品も含めると、かなり過激な表現が出てくる作品もありますが、お子さんと一緒に見られるような作品に出られていて、受け入れてもらっているんだなと嬉しく思いました。

ゴー☆:
うちはもうじき子どもが生まれるところで、その子が生まれて「ワラッチャオ!」を見るぐらいまではレギュラーで頑張りたいという構想がありつつ……嫁の弟の子どもが3歳なので、その子を出してあげたいというのはありますね。ゆくゆくはうちの子も……。

中村:
でも、お子さんが現場に来たら「お父さん=ゴー☆ジャス」だとバレちゃいますよ?

ゴー☆:
うっ、うーん……。この間は、娘には20歳までゴー☆ジャスをやっていることを伝えない、と話していたんですが、15歳までにします。15歳になったらやっていることを伝えて「継ぐか?」って聞きましょう。

中村:
15歳で宇宙海賊にって、完全に「モーレツ宇宙海賊」じゃないですか(笑) 親子で海賊っていうのはかっこいいですけど。

ゴー☆:
その頃には僕のネタも流行るかもしれない、先取りしすぎているのかもしれないですからね。娘がブレイクしてくれれば(笑)

(全員笑)

G:
「ワラッチャオ!」には個性のどぎついキャラクターが揃っていますが、気になるキャラクターはいますか?

中村:
ジャグリンゴ一択ですね、気になってしょうがない!

ゴー☆:
キャラクターとしてスミスちゃんはジャグリンゴが好きだから、リンクしていて良いと思いますよ。僕はオナライダーですね。

中村:
色んな意味で、ですか?

ゴー☆:
オナライダー役は山本匠馬くんがやっていますが、僕は彼が仮面ライダーキバをやっていた姿を見ているので、リスペクトも入っていて、憎しみとかではないんです。ただ、「そういう台詞回しなのか」「そうやればよかったのか」とすごく気になってしまいます。

G:
なるほどなるほど。

ゴー☆:
あとは、お笑いの先輩であるアメリカザリガニ平井さんがやってらっしゃるハヤブチャオーです。この間も他の番組のあとに朝まで飲んだときに、平井さんが「ゴー☆ジャスは大丈夫だよ」ってずっと言ってくれたのが嬉しかったです。

中村:
「ワラッチャオ!」男子会みたいなのがあったって聞きましたよ。メタホンの谷山さんはすごくお酒がお好きなんですよね。

NHK:
舞台人だから荒波にもまれてるんだと思いますよ。花組芝居という歴史のある劇団で、ずっと若手としていじられているんです。

中村:
芸事にはすごく真面目だけれどそういうところは見せない方で、そういうところが面白いし、メタホンとしても面白いんです。谷山さんは私の事を唯一「エリー」って呼ぶんですよ。

G:
「エリー」と。

中村:
「繪里子」という名前をつけた父親の願いは、これから国際化の中で、海外の人にも名前を呼んでもらいやすいといいなということだったんです。そこで「エリー」という名前を考えたけれど、そうなると日本で困るからということで「繪里子」にしたんですが……メタホンすごいよ!(笑) 実際には海外に行くと、名前はそのまま認識して呼んでくださるので「エリコ」って呼ばれるんです。お父さん、残念だけれどエリーじゃないみたい!

ゴー☆:
でも、その願いはNHKで叶った!(笑)

G:
ここまでいろいろ楽しいお話をいただきましたがいよいよ最後ということで、お二人から、これから番組を見る人へのメッセージをお願いします。

ゴー☆:
ウイルスとスミスがやってきたことによって、今までの「ワラッチャオ!」をぐちゃぐちゃにかき混ぜるような展開にしていきたいと思っています。お姉さんも代わって、前とは違う新しい風を吹き込んでいきたいと思います。新たな、革命……革命……すなわち「レボ☆リューション!」、やっていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

中村:
「ワラッチャオ!」という番組の存在は知っていたけれど子ども番組だからという認識でこれまでの61回分は見逃していた方が、この記事を読んで興味を持ってくださったのだとしたら、そんな貴方にこそぴったりな番組だと思います。だって、もちろん子どもたちを中心に楽しめる番組ですが、やっている私たちが楽しくて、それを楽しいと感じてもらえる記事ができあがって、それを読んだみなさんが楽しいと思ったのなら、絶対にピンと来るはずです。幅広い世代の方に楽しんでいただけるものを、これからも楽しんで作っていきたいと思っていきますので、頑張って革命を……ん?革命?……革命……「レボ☆リューション!」、していきたいと思います。ありがとうございます。

G:
ありがとうございました!

ゴー☆ジャスさん&中村繪里子さん


ちなみに、「ワラッチャオ」はBSプレミアムで毎週日曜日10時30分から放送中。再放送が木曜日6時からと18時からの2回行われています。

さらに、選りすぐりのコントやアニメを集めたベスト版DVD「ワラッチャオ! うたっておどってわらおうぜ!」が4月22日(水)発売予定。価格は税込3024円。寺崎お姉さん・ウイルスくん・スミスちゃん加入以前のワラッチャオ!がどんな感じだったのかを振り返るのにぴったりな1枚なので、番組を見て気に入ったらぜひこれも見てみてください。

ワラッチャオ! うたっておどってわらおうぜ!|キャラクター・幼児向け|DVD
http://www.nhk-ep.com/products/detail/h20629A1

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in 取材,   インタビュー, Posted by logc_nt