ポートに挿すとPCを物理的に破壊してしまう驚異のUSBメモリ「USB Killer」

By Zsolt Andrasi

USBメモリを使ったデータの受け渡しやスマートフォンの充電、外部機器との有線接続など、PCを使用する上で欠かせない接続端子がUSBポートです。そんなUSBポートに挿すと、PCを物理的に破壊してしまうという恐るべきデバイスが「USB Killer」で、開発者がブログ内でその仕組みを明らかにしています。

USB Killer
http://kukuruku.co/hub/diy/usb-killer

コンピューターのインターフェースのひとつであるUSBポートには、静電気から本体を保護するESDダイオード、フィルタ素子、そしてUSBインターフェースのフィジカル層を含むセキュリティエレメントが存在します。近年製造されたPCの場合だと、これらの物理的な仕組みは1つのチップに内蔵されていたり、古いPCの場合には基板上に実装されたノースブリッジとサウスブリッジがこれらの機能を担当していました。

このようなチップセットを焼き切ることで破壊し、最悪の場合にはPCそのものをも破壊してしまおうというのが「USB Killer」です。

開発者はまず、自作の基板にパーツを実装して動作を検証し……


中国メーカーに発注したプリント基板に手作業ではんだ付けを行い、実際のモデルを作成。


できあがった機器は一般的なUSBメモリのような見た目に仕上がっています。


「USB Killer」の基本原理は非常に単純。これをUSBポートに挿した際に、DC/DCコンバータを通常とは逆に動作させることでコンデンサに-110Vの電圧を帯電させます。電圧が-110Vに到達するとDC/DCコンバータが止まり、同時にトランジスタが開いて、-110VがUSBインターフェースの信号線に送り込まれることになります。そしてコンデンサの電圧が-7Vになると、トランジスタは閉じ、再びDC/DCコンバータが動作をスタートさせ、これが延々と繰り返されるわけ。このループにより最終的にUSBポートが破壊され、運が悪ければPCのUSBポート側半分が全損してしまうこともあり得るそうです。「USB Killer」で負電圧を利用する理由については、「負電圧の方が整流が容易だから」と開発者はコメントしています。

なお、「USB Killer」にどのような使い道があるかについて開発者は明らかにしていませんが、「持っておけば何か役に立つかもしれないが、決して使うべきではない」と言う意味で「原子爆弾のようなもの」とだけ語っています。

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in ハードウェア, Posted by logu_ii