取材

世界一周を続ける旅人の旅した証、チャリダーマンのパスポートはこんな感じ


旅人と仲良くなったらパスポートを見せてもらいましょう。押されていくスタンプや取得したビザで埋まったパスポートのページには、その人の旅した証が刻まれています。国によっては凝ったスタンプやビザもあって面白いものです。誰かのパスポートのページをめくりながら、未だ訪れてない国に思いを馳せます。

こんにちは、自転車世界一周の周藤卓也@チャリダーマンです。最初の頃は神妙な顔して挑んでいたイミグレーションも、慣れてしまうとなんて事ありません。事前にビザが必要な国では、大使館へお出かけして、幾つもの申請をこなしてきました。日本から海外へ出るにあたって、欠かすことのできないパスポート。世界一周を続けていると、こんな感じとなります。

◆旅人のパスポート
1冊目は5年パスポートで青色。この世界一周のスタートとして、2006年2月にオーストラリアに渡航したのが初海外。5年パスポートにしたものの、旅のスピードを見誤っていました。オーストラリアと東南アジアを旅しただけだったので、査証欄はほとんど埋まってません。期限が迫っていたので、2009年に2冊目の10年パスポートを入手。


2冊目は10年パスポートで赤色。ユーラシア横断、ヨーロッパ、アフリカ縦断の3年間の旅と、南北アメリカ大陸縦断、中東、ヨーロッパと2年間の旅を共にしてくれました。査証欄のページが少なくなっていたので、2014年の一時帰国の際に3冊目を入手。


3冊目も10年パスポートで赤色。昨年10月の再出発から使っているのですが、今までにないペースでスタンプが埋まっていくので先行きが心配。早いうちに世界一周を完成させて、2024年の期限切れまで保持するつもりではいたのですが……。


このような感じで、3冊のパスポートを使用して今に至っています。前2冊は期限とページも多少余裕があったものの、海外滞在中に使えなくなることは確実だったので、日本で切替申請を済ませておきました。現地の日本大使館で新しいパスポートの入手もできますが、旅行中に作業を増やすのは嫌でした。

このパスポートですが、顔写真ページの裏には、富士山の透かし。


査証欄のページの裏にはサクラの透かしが入ってるのはご存知でしょうか?


顔写真のページは、コピーを取ってラミネートしたものを財布に挟んでおくと、安宿のチェックインのときに便利。


査証欄のページは1枚あたり4つの入出国スタンプが目安です。


きちんと収まった4つのスタンプ。


これだけ綺麗に埋めてくれると満足。


このパスポートにおける査証欄のページは、一度に限り「増補」の申請で増やすことができます。2500円の手数料で、40ページを追加。この作業は海外の大使館でも可能で、その際は2500円相当分の現地通貨を支払います。2冊目のパスポートは、アフリカでどんどんビザのページが必要となって、マリの首都バマコの日本大使館で増補してもらいました。


ビザを取得するときには、他にスタンプがないページを使うことが多いので、対策として「この真っ白なページはビザ用です」と注意書きを挟んでいます。


別ページに余白があっても入国審査官はお構いなし。対策をしてなかったので、モンテネグロ入国のスタンプはこんなところに押されてしまいました。


◆スタンプやビザのお国柄
パスポートにスタンプやビザが増えるたびに嬉しくなるのは私だけでしょうか。訪問国を初めて感じ取れるウェルカムのサイン。国によっては、デザインに工夫があるので、目を凝らして見てみましょう。

カナダのスタンプには、国旗にも記されている楓の葉。


レバノンのスタンプには、こちらも国旗と同じ杉のマーク。


イランのスタンプには、ペルシア数字が使われています。しかも、1388年と暦も違う


アルメニアのスタンプには、オスマン帝国時代に強制移住を余儀なくされた現トルコ領・アララト山の姿がありました。アルメニアとトルコは隣同士の国ながらも、歴史的に対立してきたことから、今なお国境が開かれていません。


アメリカは入国スタンプだけで、出国のスタンプは押されません。イギリス、ジャマイカ、トリニダード・トバゴでも同様で、不思議なことですが、世界には出国スタンプを押さない国がありました。


入国ではなく「帰国」のスタンプを押してくれるのが日本。無事に帰り着くのが旅ですね。


万里の長城が背景に描かれた中国のビザ。


カザフスタンのビザは青が基調となる爽やかなデザインでした。2014年7月15日から、15日間までの滞在なら日本人はビザ不要となっています。ただし、1年間の試験的な措置なので、今後については注意が必要。


イランのビザは、砂漠の国のイメージと重なる落ち着いた雰囲気。


取得するのが難しいナイジェリアのビザ。


空港で取得できたケニアのビザの背景にはビッグ5と呼ばれるライオン、ゾウ、ヒョウ、バッファロー、サイが描かれていました。「ビッグ5」とは狩猟の際に、倒すのが難しかった5つの動物の総称。現在ではサファリツアーの目玉として、この5つの動物が挙げられたりしています。


ハイパーインフレーションを起こして世界を騒がせたジンバブエもビザが必要な国。


マリの首都バマコで入手したブルキナファソのように、スタンプに手書きのビザを発行する国もあります。


最近入手したエジプトのビザ。


ルワンダのビザはゴリラのホログラムが入っているので、旅人にパスポートを見せる時の自慢でした。


そして現在は、スリランカでインドビザの申請中。もう少しだけ旅が続くので、もう少しだけパスポートが賑やかになります。

自分が歩いていた旅路が残るパスポートは、旅人にとっては大切な宝物。盗難や紛失にはくれぐれも気をつけて、無事に日本まで持ち帰りたいですね。

(文・写真:周藤卓也@チャリダーマン
自転車世界一周取材中 http://shuutak.com
Twitter @shuutak
)

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
1年間海外放浪している記者のバックパックの中身はこんな感じ - GIGAZINE

ブラジルからチュニジアへのフライトのトランジットでモロッコに入国できた - GIGAZINE

コンゴでマラリアと腸チフスを併発したチャリダーマン、ビザが取れず立ち往生 - GIGAZINE

パスポートの顔写真はなぜ笑顔ではダメなのか? - GIGAZINE

入国審査官になり偽装パスポートやテロリストを見抜き家族を守るゲーム「Papers, Please」 - GIGAZINE

履歴書の証明写真をプリンターでカンタンに自作できる無料サービス「IDphotoGenerator」 - GIGAZINE

現地の人と部屋を貸し借りする「Airbnb」を使って香港で宿泊してみた - GIGAZINE

in 取材, Posted by logc_nt

You can read the machine translated English article here.