デザイン

Google新本社デザインがSFの未来感あふれまくり、透明なイメージで街自体を大改造


街全体がキャノピーで覆われるGoogleの未来感あふれる新社屋計画が公開されました。ガラスのような透明な素材ですっぽり覆われる建物の中にまるで一つの街がそのまま収められたようになっています。

North Bayshore campus proposal
https://plus.google.com/photos/+google/albums/6120564551779148881

なだらかにカーブを描く道路に沿うような建物が、計画されているGoogleの新本社の外観。透明の素材が用いられた建物で、かなり採光しやすい施設になっています。この建物は、現在もGoogleの施設が点在するハフ・アベニュー周辺の外観を改造して作られるもの。


ちなみに現在Google Earthで公開されているハフ・アベニューの姿はこんな感じ。真四角に区切られた区画に点在する建物全てがGoogleの施設で、計画ではかなり柔らかい雰囲気に変貌するようです。


キャノピー型のデザインがよくわかるイラスト。現存する建物をすっぽり覆うように透明のカバーがかけられており、内部は温度や空気の清廉度、騒音などがコントロールされるようになっています。路面に面した部分にはカフェや地元のストアなどが店舗を構えて誰もが利用できるようになるとのこと。


ハフ・アベニューに近いショアライン大通り(ショアライン・ブルヴァード)に面するエリアは、まるでテーマパークのような外観へ。一般の人が立ち入れるエリアとなっており、レンタルスペースなども提供される予定です。左奥に見える建物のように、路面に近い建物は低く、奥に向かうほど高い建物になるように整理されています。


圧巻の建物内部の様子。巨大な温室のような建物の中にさまざまなビルが建てられ、Google社員のワークスペースやリラックスに用いられることになっています。カフェやレストランをはじめ、内部にはヨガもできるスタジオやサイクリング/ウォーキング用のコースなども取り入れられるようです。


このコンセプトデザインは、世界的建築家のビヤルケ・インゲルス氏率いるBIG(Bjarke Ingels Group)と、デザイナーのトーマス・ヘザーウィック氏らによって描かれたもの。新社屋の建物は簡単に解体して移動できる柔軟性を持たせられており、今後予想されるさまざまな新事業に進出した場合にも、必要に応じて再配置を容易にするアイデアが取り入れられています。

建物エントランスの様子。地下には巨大駐車場が設けられ、省スペースと高いアクセス性が実現される模様。水や緑にあふれる内部の様子が印象的です。


建物周辺の環境も大きく作り替えられることになりそう。従業員は、より自然に近い環境で作業できるようになり、地元の人に開放されるパークエリアでは食事やガーデニングを楽しめるようになるとのことです。


小川と緑のほとりに建つGoogleのキャノピー型新社屋。この地下には巨大駐車場が置かれ、Google従業員が通勤に使う膨大な車がすべて収まるように設計されています。駐車場環境の整備により、地域で問題化しているGoogle社員の通勤による「Google渋滞」の解消も期待されています。


現在の駐車場は緑あふれるエリアに作り替えられる予定。元来この地域にあった生態系を取り戻すべく、行政レベルで進められる植樹「Re-Oaking」や湿地帯を再び作る取り組みが進められそうです。


建物は「Green Loop」と呼ばれる、透明のキャノピーで覆われた道路で囲まれ、歩行者や自転車を雨から守るように設計されています。


サンフランシスコ湾を望むマウンテンビュー地区の新しい姿の予想イラスト。緑あふれる土地に溶けこむような白い巨大なドームの姿が印象的。まるで、火星に作られる宇宙基地のようなイメージすら抱かせます。


Googleの地元であるマウンテンビューでは、環境の変化や自動車の増加など、Googleの成長による弊害が問題化しているという側面もあり、Googleがこれらの諸問題に対する措置として今回のプランを発表したという側面もありそう。現在はまだ具体的な実現時期などは決まっていないようですが、世界でも最先端を行くGoogleの環境がどのようなものになるのか、続報に期待大です。

デザイナーのインゲルス氏、ヘザーウィック氏によるインタビューや、実際の風景に予想イラストを合成した様子は以下のムービーで見ることもできるようになっています。

Google's Proposal for North Bayshore - YouTube


現在のGoogle本社が建つマウンテンビューの風景。


個性的なデザインで、現時点でもかなり先進的な建物といえますが、ここからさらなる変貌をGoogleは計画しています。


コンセプトを担当するのは建築家のビヤルケ・インゲルス氏。


インゲルス氏はデンマーク出身の建築家で、これまでにも国際的なさまざまなプロジェクトを担当した経歴の持ち主。


そして、デザインを担当するトーマス・ヘザーウィック氏。ロンドンを拠点に活動するデザイナーで、2012年にはロンドン五輪で用いられたオリンピック聖火台のデザインも担当しました。


そんな両氏とGoogleが共同で作り上げたのが、今回のデザインコンセプトというわけ。実際の風景にキャノピーを合成した予想図はこんな感じになっています。


マウンテンビューが位置するサンフランシスコ湾周辺は、美しい自然にあふれた場所。


三者は、そんな自然の姿を壊すことなく、企業とコミュニティが共存できる環境を念頭にコンセプトを作成したとのこと。


夜空にそびえ立つキャノピーですが、不思議と圧迫感なく溶けこんでいるといえそう。


そのコンセプトとして、既存の建物を壊して新たに建て直すようなことを排除するアイデアが重視されています。


各建物は「モジュール化」のコンセプトを念頭に設計され、容易に解体して移動させることが可能。これによって無駄な建築と破壊、ひいては環境の悪化などを避けることが可能になるとしています。


また、キャノピー内部には日光の量を調節する傘のような仕組みを導入。環境に応じて柔軟に運用することができるようになっています。


建物でありながら、まるで生き物のようにも見えるGoogle新社屋のキャノピー。色んな意味で環境に溶けこむアイデアが盛り込まれているようです。

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in 動画,   デザイン, Posted by darkhorse_log

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