ハードウェア

Apple Watchには消費電力の少ないパワーリザーブモードが搭載予定か


ティム・クックCEOの発言により、Appleが開発中の同社初のスマートウォッチ「Apple Watch」は、2015年4月に出荷開始されることが明らかになっています。そんな発売間近にまで迫ったApple Watchに関する情報を、The New York Timesがまとめています。

Apple’s New Job: Selling a Smartwatch to an Uninterested Public - NYTimes.com
http://www.nytimes.com/2015/03/02/technology/apples-new-job-selling-a-smartwatch-to-an-uninterested-public.html


SamsungやMotorola、LGなど複数のメーカーからスマートウォッチが販売されていますが、これらの製品の売れ行きはあまり順調とは言えず、消費者はスマートウォッチに対していまだに懐疑的な目を向けていることは明らかです。

そんな状況の中、4月からApple Watchが発売されることになるわけですが、Appleにとってはこういったシチュエーションは手慣れたものかもしれません。というのも、AppleがiPhoneやiPadを始めて発表した当時、スマートフォンやタブレットといった端末に対して消費者は大きな関心を抱いていなかったからです。しかし、今となってはiPhoneやiPadは順調に販売数を伸ばしてAppleにとっての重要な収益源となっています。下図のグラフはAppleの収益の割合を示したものとなっており、ものすごい勢いで上昇しているオレンジ色のグラフがiPhone、赤いグラフがiPadです。


Appleが4月に出荷を開始すると見られているApple Watchは、腕時計型のスマートデバイスで、タッチスクリーンを搭載しており、簡単な通知やナビゲーションから、心拍数の測定まで可能な端末です。Apple Watchは3つの異なるモデルが販売される見込みで、バンド部分は交換可能となっています。

「Apple Watch」の驚くべきテクノロジーと洗練されたデザインがよくわかる公式ムービー - GIGAZINE


「Apple Watch」は一体何の役に立って便利なのか?が一発で理解できるApple公式ムービー登場 - GIGAZINE


発売まで残り2カ月という時期になってApple Watchから機能がいくつか削除される見込みであることが発覚しましたが、Creative Strategiesのアナリストであるベン・バジェリンさんは「これは全く新しいカテゴリーです。ほとんどの人はスマートウォッチに対する評価基準を持っていません」とコメント。

AppleにてApple Watchを開発しているのは、「Gizmo」と呼ばれる開発チーム。このGizmoはAppleのオールスターチームのようなものであり、デザインやエンジニアのトップたちが一同に会してApple Watchの開発を進めている、とのこと。その中でもトップに君臨するのが数々のヒット商品をデザインしてきたジョナサン・アイブ氏や、OS部門のヘッドを務めるジェフ・ウィリアムズ氏、元Adobe役員のケビン・リンチ氏など。Appleの社員によれば、Apple Watchには強力なチップセットと多種多様なセンサーが搭載されているのに、基板のサイズは切手くらいの大きさだそうで、非常にコンパクトに仕上がっている、とのこと。


チップについては公式ページ上で以下のように述べられています。

極端に制限のある環境は、時に刺激的で興味深い、創造性にあふれた解決方法を生み出します。その最たる例が、Apple Watchの心臓ともいえる独自設計のチップです。従来のコンピュータアーキテクチャで、これほどまでに凝縮されたスペースに収まるものはありません。そこで私たちは、数多くのサブシステムを一つの極小モジュールに組み込む方法を見いだし、それらの電子部品を外的要素、衝撃、摩耗から守るために樹脂の中に完全に包み込みました。コンピュータシステム全体を一つのチップに組み込んだのは業界でも初めてです。エンジニアリングと微細化技術が達成した一つの偉業といえるでしょう。


Apple Watchのバッテリーがどれくらい持つのかについてはさまざまな憶測が流れていますが、Appleは公式に「丸1日バッテリーは持つ」とコメントしており、各種スマートフォンのように毎日端末を充電するだけで十分っぽいことが明かされています。なお、未発表の情報としては「パワーリザーブ」機能なるものが搭載される予定であることが、とある従業員のタレコミにより発覚しています。この機能を使うとディスプレイ上に表示されるのは時間だけになってしまうのですが、消費電力を抑えてバッテリーが長く持つようにすることが可能となるため、「バッテリーがなくなりかけなので、とりあえず時計機能だけでも」という場合に使えそう。

さらに、当初の予定よりもApple Watchのリリースが遅れるかもしれない、とThe New York Timesは指摘しています。この原因は、GoogleのNest LabsがAppleのエンジニアを数人引き抜いたからのようで、引き抜かれた人材の中にはiPodのソフトウェア関連でディレクターを務めていたブライアン・ジェームズ氏も含まれている、とのこと。

なお、ティム・クックCEOはイギリスのTelegraphによるインタビューに応じており、「Apple Watchは市場に大変革を起こし、誰もが買いたくなるだろう」や「Apple Watchは自動車のカギの代わりになる」といった発言をしています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
ついにApple Watch発表か、Appleが2015年3月10日未明にイベントを開催 - GIGAZINE

Appleのスマートウォッチ「Apple Watch」から機能がいくつか削除される見込み - GIGAZINE

18KのApple Watchの発売で「ジュエリーストア」へ変化するApple Store - GIGAZINE

Apple Watchは2015年4月出荷開始だとAppleのティム・クックCEOが発言 - GIGAZINE

1995年に登場していた幻の「Apple Watch」とは? - GIGAZINE

Apple製スマートウォッチ「Apple Watch」で知っておくべき11のこと - GIGAZINE

「Apple Watch」は一体何の役に立って便利なのか?が一発で理解できるApple公式ムービー登場 - GIGAZINE

「Apple Watch」の驚くべきテクノロジーと洗練されたデザインがよくわかる公式ムービー - GIGAZINE

in モバイル,   ハードウェア, Posted by logu_ii

You can read the machine translated English article here.