煙を出さず自宅でも約30分で燻製が作り放題の伊賀焼土鍋「いぶしぎん」を使ってみた


約1300円で燻製ができる段ボール製の「燻家スモークハウス」では超本格的ベーコンやスモークステーキなどを作ることができましたが、煙がもうもうと上がるため室内で調理するのは難しい状態でした。そこで自宅でも気兼ねなく燻製ができる調理グッズを探し求めたところ、なんと天保3年(1832年)創業の老舗伊賀焼メーカーから、約30分で燻製が完成する「いぶしぎん」という土鍋が販売されていたので、本当に室内でも燻製ができるのか実際に購入して試してみました。

いぶしぎん |伊賀焼窯元 長谷園
http://www.igamono.co.jp/product/ibushigin.html

「いぶしぎん」が到着。


内容物は「いぶしぎん(小)」、ステンレス網×2、桜のウッドチップ100g、陶製敷板です。


網を2段にして燻製が可能。


天保3年創業の伊賀焼メーカーだけあって、なんともいえない渋さを醸し出している土鍋です。


500mlのペットボトルと比較してみると、こんな感じ。今回購入した「いぶしぎん(小)」は真ん中のサイズで、他にはさらに小さな「いぶしぎん(ミニ)」と、網を3段重ねできる「いぶしぎん(大)」があります。


説明書には「基本の使い方」が写真付きで載っているので、間違えずに燻製することができそう。


江戸時代から続く土鍋メーカーだからこそ、間違いのない調理道具に仕上がっているハズ。


燻製に適した食材を使ったレシピも載っています。「ステーキ&オリーブ&ナッツ」や「牡蠣・鯛のスモーク オイル漬け」といった小洒落た料理も作ることができるとのこと。


◆調理してみた
さっそく燻製に合いそうな食材を買ってきました。


食材をそれぞれひとくち大にカットしていきます。


食材をキッチンペーパーに並べて水分や脂分を落とします。特に水分が残ると燻製後に酸味がついてしまうので、しっかり落とすのがポイント。


仕込み終わったら「いぶしぎん」の準備をしていきます。まずは鍋の底にアルミホイルを敷き、チップ5gを円形に置きます。1回に必要なチップはたった5gなので、付属の桜チップだけで20回は燻製することができます。なお、通常の土鍋と異なり、最初におかゆを炊いて「目止め」をする必要はないとのこと。


次はお皿っぽく形作ったアルミホイルを上から重ねて置きます。これは脂受けになるので、煙が出る道を確保しつつも脂が落ちないように調整します。


上から網を載せて、食材が重ならないように並べていきます。


2段目も同様に並べるとこんな感じ。鮭・えび・明太子・たこ・うずらたまご・チーズ・はんぺん・エリンギ・アスパラを一気に燻してやります。


いよいよ燻製スタート。まずはフタを開けたまま着火して強火で加熱します。


段ボールのスモークボックスはかなり煙が発生しますが、「いぶしぎん」は換気扇で吸い込める程度の煙しか発生しません。部屋中に燻製のにおいが広がりますが、警報器が感知することはなさそうなレベル。最初にどれくらい煙が出てくるのかは、以下のムービーで確認することができます。

「いぶしぎん」で発生する煙はこれくらい - YouTube


4~5分ほどで煙が上がってきたら、火はつけたままでフタをします。食材の水蒸気と区別がつきにくいので注意が必要。


フタをしてからしばらくするとフチから煙が出てくるので、水を注ぎます。注ぐ水の量はあふれない程度。


水を注いでからさらに4~5分間加熱を続けます。


水を入れることで煙をほとんど鍋の中に閉じ込めることに成功。水を入れてから加熱している様子は以下のムービーで見ることができます。

燻製調理土鍋「いぶしぎん」で水を注いだところ - YouTube


4~5分たったら火を消して、余熱で約20分間燻します。ここからは火を使わずに放置しておくだけなので、とても手軽に誰でも燻製を楽しむことができるわけです。


というわけで、20分後にフタを開けてみました。合計で30分ほどの時間で各食材がしっかりと燻されており、思わず「おお~!」と歓声を上げてしまいます。


チーズは熱で溶け落ちてしまったので、アルミホイルを下に敷いた方がよさげ。


チップは直火にあてていないものの真っ黒に炭化しており、しっかりと煙が発生していたことが見て取れます。


燻製した食材をずらりと並べてみました。


たこは特有の弾力を残しながらも、うまみがぎゅっと凝縮された感じ。スモーキーな香りと適度な塩気でおつまみにぴったりです。


はんぺんはふわふわな食感ながらも燻製の風味がしっかりとついており、そのまま食べるものとは別モノに。煙の香りがきつめだったのですが、しばらくおいてから食べると程よくなじんで食べられました。


スモークサーモンの方が一般的ですが、塩鮭で挑戦。


生鮭がしっかりと中まで火が通っています。焼き鮭よりもうま味が凝縮されており、香り・塩気・脂分ともにベストで、編集部での人気もナンバー1でした。


うずら卵もおつまみのような味に。塩味だけで下味をつけたのですが、燻製の風味が強いのでしょうゆで下味をつけた方がバランスが良くなるかも。


ゆでたエビはぷりっとした食感になりますが、燻製したエビはしっとりした食感になりました。水分が抜けて味わいが凝縮されるので、魚介類は総じて燻製の相性が良い感じ。


辛子明太子は、はぜてしまいました。


下味はつけていませんが、もともと味付けが濃い明太子なので、塩気がかなりきつめ。お酒のおつまみにも良いですが、おにぎりやパスタに入れるとちょうどよい塩加減で食べられそうです。


水気が多いアスパラとエリンギは、水抜きが十分ではなかったため残念なことに。後日、しっかり水抜きをしたエリンギはおいしく仕上がりました。


チーズも編集部で1、2を争う人気を誇り、まるでお店で作ったスモークチーズのようになりました。ほどよい燻製の風味ととろっとしたチーズの相性は絶妙。


◆スモークチキン
次はスモークチキンを作ります。鶏もも肉150gに下味をつけ、キッチンペーパーにおいて適度に脂分や水分をとっておきます。


網に並べるとこんな感じ。150gなら一度に全て燻製にすることができます。


なお、「いぶしぎん」の手軽なところは、どの食材でも手順が変わらないところ。さっきと同じ手順で燻製を開始。


出来上がりはこんな感じ。見違えるほどにしっかりと燻製されているのがわかります。


照りが出て非常においしそう。


食べてみると、鶏肉は身のぷりぷり感を残しつつふんわりジューシーに燻製されており、ご飯のおかずにもおつまみにも良さそうな1品。火力が強いので、一枚肉でもしっかりと火を通すことができそうなので、パーティなどのメイン料理としても出せそうです。


◆ベーコン
段ボール製の燻製ボックスでは、かなり本格的なベーコンを作ることができました。「いぶしぎん」ではどれほどのベーコンが作れるのか試さないわけにはいきません。「いぶしぎん」のレシピは、ブロック肉ではなくとんかつ用の豚肩ロース肉3枚(500g)を使います。


まずは塩・砂糖・黒こしょうを混ぜて豚肉にすり込みます。


肉の間にローリエを挟んで……


ジップロックに入れて空気を抜いて3日間熟成させます。1日1回ずつ、袋の上下を返す作業も必要です。


3日間経過後、豚肉を軽く水洗いして塩抜きのため2時間水につけておきます。


塩抜きが完了したら、キッチンペーパーでしっかりと水気をふきとって……


ざるなどに並べて、そのまま冷蔵庫で30分~1時間乾燥させます。


乾燥が終わったら、いよいよ燻製を開始。


約30分後で燻製が完了。「とんかつ肉が一体どんなベーコンになるのか?」とわくわくしながらフタをパカリ。


トンテキのようなものが出来上がりました。


鍋底にはものすごい量の脂が落ちています。


カットして食べてみると、燻製の風味がついたトンテキという感じで、おいしいことには違いないのですが、ベーコンというよりは別の料理になっていました。燻製の風味はしっかりついていたので、ソミュール液に漬込んだものを使えば「いぶしぎん」でベーコンを作ることもできそうです。


◆おまけ:豆腐&つぼ鯛の干物
食材の買い物をしていた時、「豆腐の燻製」がおいしいと聞きつけたので、豆腐屋で豆腐を買ってきました。豆腐屋さんでも新商品として「燻製豆腐」を考えていたそうで、「絹ごし豆腐がオススメ」とのこと。


塩をふりかけた豆腐をキッチンペーパーにくるんで、重しを載せて一晩水抜きします。


一晩たったのがコレ。さらに表面の水分を拭き取って、2時間以上冷蔵庫などで乾燥させます。


仕込みが済んだら「いぶしぎん」で燻製を開始。


水抜きをしたおかげで、かなり平べったくなりました。


30分後の出来上がりはこんな感じ。


豆腐のぷるぷるした柔らかさは保っていますが、表面に茶色い皮ができています。


カットしてみました。


パンの耳みたいになっています。


そのまま食べるとほんのり塩味で少しとろっとした食感。大豆と燻製の香りがベストマッチです。割と淡泊な味わいなので、しょうゆをつけても良くあっており、気がつくと止まらなくなるようなおつまみに仕上がっていました。外側と中側で食感が違うのもおもしろいところ。


つづいて、魚屋で「燻製に合う干物」を尋ねたところ、「つぼ鯛の干物」が良いとのことでゲットしてきました。


いぶしぎんの網のサイズに合わせて半分にカット。


キッチンペーパーで余分な水分や脂分をとっておきます。


魚屋で「つぼ鯛は脂がのっているため、長めに燻製した方がいいよ」と言われていたのですが、「いぶしぎん」は時間を調節できないので、これまで通り30分かけて燻製することに。


出来上がりはこんな感じ。


皮もパリッと燻されています。


つぼ鯛の干物は燻製されたことでふわっとした食感になりましたが、適度に脂がのっており、燻製特有の「深み」のようなものが感じられます。晩ご飯のメイン料理にも十分な1品で、編集部で食べてもらったところ、恐るべきスピードで完売になってしまうほどの人気でした。


いぶしぎんは食材によっては燻製が効き過ぎるものもあったのですが、たった30分でお店レベルの燻製料理を作ることができました。火加減の調節も不要なのがうれしいところで、燻製好きなら1つ買っておけばいつでも燻製が食べられるというわけです。なお、いぶしぎんの価格は「いぶしぎん(ミニ)」が税込7560円、今回使った「いぶしぎん(小)」が税込1万800円、「いぶしぎん(大)」が税込1万6200円となっています。

いぶしぎん - 伊賀焼窯元 長谷園 公式通販
http://store.igamono.jp/?pid=85158789

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