サイエンス

「瞑想」がもたらす科学的効果とは?

By MorkiRo

若き日のスティーブ・ジョブズは瞑想(めいそう)を行っていたことが知られており、海外ではヨガのような健康法の1つとしても行われています。座禅を組んで目をつぶり心を集中させる、といった行為が一体どのような科学的効果をもたらしてくれるのか、ということがムービーで解説されています。

The Scientific Power of Meditation - YouTube


瞑想中の脳をスキャンすると、各領域の活動が活性化していることが確認されています。具体的には痛みの耐性向上や、不安・うつの減少といった効果があるそうです。


脳活動が無意識に活発的になる状態のことを「デフォルト・モード・ネットワーク」と呼びますが、この状態は特に瞑想がもたらす「心が穏やかな時」や、「目標の設定中」に強く活性化すると言われています。


また、科学者が「仏教僧」と「瞑想初心者」を比較したところ、仏教僧の脳の「共感」に関連する領域には顕著な違いが確認されており、仏教僧の脳波を測定したところ、高レベルのアルファ波が計測されています。アルファ波の増加によって、脳内で消極的な気分・緊張・悲しみ・怒りなどが減少していることを示しています。


瞑想が実際に脳活動に影響を及ぼしていることが「脳波の増加」として計測できたわけですが、瞑想の影響はさらに、脳の形やサイズにまで及びます。ある研究で8週間の瞑想プログラムを行ったところ、被験者の灰白質の学習能力・記憶処理・感情調節に関連する領域が増加していたことが判明。


そしてストレス・血圧・恐怖にかかわる扁桃体は減少していたとのこと。


扁桃体が減少すると、体内全体の血圧低下が起こります。一見すると悪影響のように感じられますが、実際には酸素および二酸化炭素を全身に輸送しやすくなる効果があります。


さらに、免疫機能が向上したことを示す研究も発表されています。瞑想を続けていくことで、細胞レベルで体内の変化を確認できるとのことです。


続いて、人間の染色体はテロメアというタンパク質複合体に保護されており、DNAへのダメージなどを防いでくれています。


テロメアが短くなると心血管疾患・糖尿病・ガン・老化に悪影響を及ぼしますが、瞑想プログラムによってテロメアの長さが増加することが報告されているとのこと。


ストレスの減少はテロメアの伸長にかかわる酵素テロメラーゼに影響があるといわれているため、瞑想によるストレスの減少によってテロメアが長くなっている、と考えられています。


さまざまな効果が科学的に確認されている瞑想ですが、瞑想の効果によって「ガンが治る」というような、医学的アドバイスと考えるべきではないとのこと。


例えば、ジムで体を鍛えることは健康全般を維持する1つの方法です。


同様に、瞑想を「脳のトレーニング」と捉えることで、健康に良い影響を与えることができ、日々リラックスして生活できる、というわけです。

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