ネット広告のクリック数のうち88~98%はボットによるものだと判明

By Tony Kwintera

ウェブ上に表示されている広告を一体誰がどれくらいクリックしているのか明らかにするため、Oxford BioChronometricsの研究者であるアドリアン・ニール氏とサンダー・コーウェンホーヴェン氏は、2015年1月の7日間、Google・Yahoo!・LinkedIn・Facebookといった主要な広告ネットワーク上での広告クリック調査を実施しました。この調査の結果、広告クリックの88~98%がボットにより行われていることが明らかになりました。

OxfordBioChron_Quantifying-Online-Advertising-Fraud_Report.pdf
(PDF)http://oxford-biochron.com/downloads/OxfordBioChron_Quantifying-Online-Advertising-Fraud_Report.pdf

ボットとは、インターネット上で自動化されたタスクを行うためのアプリケーションソフトウェアです。通常、ボットにはシンプルなタスクが割り当てられ、それをボットが繰り返し何度も実行することで、人間よりも効率的にタスクを消化できるようになるというわけ。ボットは「クローラー」とも呼ばれ、ウェブページ上の情報を集め、それを分類するためにも使用されます。

By Anne Helmond

アドリアン・ニール氏とサンダー・コーウェンホーヴェン氏の調査した結果、Google・Yahoo!・LinkedIn・Facebookの広告をクリックしていたボットには複数の種類が存在することが判明しています。ボットは大まかに分けると6種類存在したそうで、それらは以下の通り。

◆Basic(基本型)
広告プラットフォーム上にて、広告キャンペーンなどをターゲットに走る「指定されたURL」にのみHTTP GETリクエストを送るボット。

◆Enhanced(改良型)
特定の広告のためのHTTP GETリクエストを広告サーバーから受け、AJAXを使用してウェブブラウザのロードイベントを記録します。これが標準のロードイベントとは異なる場合、HTTP GETリクエストを送っているのはEnhanced型のボットとのこと。

◆Highly Enhanced(高度改良型)
クライアント側のコード実行が既知のコードと一致しない場合は、高度なJavaScriptプロセッサーメトリクスを使用するボット。

◆Advanced(進化型)
人間の基本的な動作を真似るもの。

◆Highly Advanced(高度進化型)
人の動作を真似るボットは、ロードしたページを数秒間表示したままにしたり、マウスやキーボードを使用したり、ページを上下にスクロールしたりします。しかし、ボットが行うような擬似的な無作為性はクラスター分析で検知可能とのこと。

◆Humanoid(ヒト型ボット)
ベジェ曲線やB-スプライン曲線などを使用して高度に人間の行動を真似るボット。

そして7日間の調査結果は以下の通り。各広告ネットワーク上での広告クリックは88~98%がボットによるもので、特にGoogleの広告ネットワーク上では98%がボットによるクリックです。また、Yahoo!やLinkedInの広告ネットワーク上には基本型のボットが存在しない、というのも大きなポイント。


調査した4つの広告ネットワーク上では、改良型ボットが最も多く存在しました。調査前、アドリアン・ニール氏とサンダー・コーウェンホーヴェン氏は基本型のボットが大多数を占めると考えていたそうで、調査結果には非常に驚いた、としています。


調査結果から、オンライン広告は過剰請求を行っており、実際には現在支払われている金額に見合うような需要は恐らく存在しない、と記しています。

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