メモ

アンビエントの先駆者ブライアン・イーノの創作戦略「オブリーク・ストラテジーズ」とは?

By Cory Doctorow

アンビエント・ミュージックの先駆者として知られるブライアン・イーノが、無音の音楽である「4分33秒」の作曲家ジョン・ケージにインスパイアされて創り出した独創的な創作戦略カード「オブリーク・ストラテジーズ」は、一体どのように生まれたのでしょうか。

Oblique Strategies: Brian Eno’s Prompts for Overcoming Creative Block, Inspired by John Cage | Brain Pickings
http://www.brainpickings.org/2014/01/22/brian-eno-visual-music-oblique-strategies/

アンビエントミュージックを創り出し、Windows95の起動音の作曲家でもあるブライアン・イーノは、1970年代から活動を続けており、デヴィッド・ボウイ、トーキング・ヘッズ、U2などのアルバムにもプロデュースや演奏で参加しています。視覚芸術の分野でも活動しているほか、2014年にはアンダーワールドと共同名義でアルバムをリリースするなど、さまざまな分野でその才能を発揮しています。


そんなブライアン・イーノ作品の中でも興味深いプロジェクトが、1970年代中期に作曲家ピーター・シュミックとコラボレーションした「オブリーク・ストラテジーズ」。1セット115枚の白いカードにそれぞれ文章やフレーズが書き込まれており、創作活動中に壁にぶち当たったとき、よく切ったカードの束から1枚を引くことで古い思考から離れたアイデアや着想を得られるというものです。


ブライアン・イーノは日記に「オブリーク・ストラテジーズは『4分33秒』の作曲家ジョン・ケージから影響を受けたもの」と綴っています。イーノ自身は1977年のデビッド・ボウイのアルバム「ヒーローズ」に含まれる「疑惑(Sense of Doubt)」の作曲時にこのカードを使ったほか、イーノがプロデュースした「美しき生命」の作曲でコールドプレイが使用したことが知られています。

なお、オブリーク・ストラテジーズに書かれている文章の一例は以下のようなもの。「TAPE YOUR MOUTH(口にテープを貼れ)」「ARE THERE SECTIONS? CONSIDER TRANSITIONS.(そこにセクションがあるか?移行を検討せよ)」「USE FEWER NOTES(より少ないノートを使え)」など、抽象的な言い回しとなっており、アイデアが出ない時にこれらのカードを引いて、意味を解釈してみることで、新たな発想が得られるというものになっています。


なお、オブリーク・ストラテジーズは以下のウェブサイトでブラウザから体験可能。

Oblique strategies - defeat creative block
http://oblicard.com/

または、iOS/Androidアプリもリリースされています。

Oblique Strategies: All Four Editions on the App Store on iTunes
https://itunes.apple.com/us/app/oblique-strategies-all-four/id902143877

Oblique Strategies - Google Play の Android アプリ
https://play.google.com/store/apps/details?id=org.multiply.strategies.oblique&hl=ja

ブライアン・イーノ公式サイトでは、カード1セットが30ポンド(約5400円)で販売中です。

Oblique Strategies
http://www.enoshop.co.uk/product/oblique-strategies

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in メモ,   アート, Posted by darkhorse_log

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