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これが本物の「悪魔召喚の方法」について書かれた錬金術と神秘主義の本だ

by Leslie Lawrenson

現在は非科学的なものと思われているオカルトですが、かつて神秘主義や錬金術は学術的に真剣に研究が行われていました。ハリー・ポッターにも登場した錬金術師ニコラ・フラメルも多数の書籍を残しており、その中には「悪魔を呼び出すための方法」を記述した文書が存在します。

An Occult and Alchemical Library | Unique at Penn
https://uniqueatpenn.wordpress.com/2015/01/28/an-occult-and-alchemical-library/

錬金術やオカルト的なものを中世のものと考えている人は多くいますが、18世紀ごろ、科学革命や啓蒙思想が栄えた啓蒙時代においても重視されてきました。秘密結社の薔薇十字団会員・神秘主義者・錬金術師たちは、啓蒙科学者など知識人たちと共に社会を担っていたのです。

イングランドの第2代ノーサンバランド公 ヒュー・パーシーの友人チャールズ・レインフォードは将軍やジブラルタルの統治者としても知られていますが、錬金術や神秘主義に傾倒していたことでも有名でした。彼は生涯のうちで集めた本を写本図書館に数多く残していますが、その中には自身が見たり借りたりした文書を手書きで書き写したものもあります。


ペンシルバニア大学図書館はそんなレインフォードの、貴重かつ信頼性の高い本のコレクションをオークションで落札することに成功。


ペンシルバニア大学図書館にやってきたレインフォードのコレクションはこんな感じ。


これがコレクションの残されていたイングランドのアニック・カースル城。


神秘主義は現在のようなオカルト的なものではなく、非常に学術的なものであり、レインフォードは自然史の父とも呼ばれるジョゼフ・バンクスと友人関係にありました。当時やりとりされた手紙も残されています。


コレクションはフランス語、ドイツ語、イタリア語、ラテン語、ヘブライ語など多岐にわたり、賢者の石の製造に成功したという伝説があるニコラ・フラメルが最後に残した文書の写しも存在します。以下の写真に写っているのがその写しで、赤と黒のインクで悪魔を呼び出す方法について書かれているとのこと。また同時にセクシャル・ヘルスにおけるイタリア人の功績についても言及されているそうです。


本のうち4冊はもともとナポリにあるイエズス会大学に所蔵してあったものですが、当時はイエズス会大学によって発売禁止にされていたため、1688年から1725年に作られたイエズス会のクロニクルには記載されていません。


既に研究者たちに向けてオンライン上で公開していますが、数年のうちに、PENN LIBRARIES上で全てのコンテンツが見られるようになる予定とのことです。

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in デザイン, Posted by darkhorse_log

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