死刑囚12人が最後に食べた食事

死刑囚が死刑を執行される前の食事を選べるという「Last meal(最後の食事)」というシステムは世界各国に存在し、過去にアメリカではミディアムレアのステーキや約1リットルのチョコミントアイスもリクエストされているとのこと。写真家のHenry Hargreaves氏はそんな囚人たちの「最後の食事」を再現しています。

Henry Hargreaves | Photographer
http://henryhargreaves.com/no-seconds

ムービーは以下から見ることができます。

12 Last Meals of Famous Death Row Inmates - YouTube


薬殺刑を前にしたビクター・フェガーがリクエストしたのは1粒のオリーブ。フェガーは28歳、子どもを誘拐・殺害した罪で死刑になりました。

身代金目的で子どもを誘拐し殺害に至ったエンジェル・ニーベス・ディアスはリクエストを行わなかったため通常の食事が提供されましたが、食事を拒否。

ティモシー・マクベイはオクラホマシティ連邦政府ビル爆破事件を行った罪で薬殺刑に処されました。最後に食べたのは2パイント(約900ml)のチョコミントアイスクリーム。

少年を含む33人を犯して殺したジョン・ゲイシーは最後の食事にフライドシュリンプ12尾・ケンタッキーフライドチキン・フライドポテト・1ポンド(約450g)のイチゴをリクエスト。

リッキー・レイ・レクターは2件の殺人で薬殺刑になりました。最後の食事はステーキ・フライドチキン・チェリークールエイド・ピーカンパイ。ピーカンパイは看守に「後で食べるよ」と言って残したそうです。

ステファン・アンデルソンは侵入・暴行・7件の殺人・脱獄の罪で薬殺刑に。グリルドチーズ2切れ・カッテージチーズ・コーン・ピーチパイ・ラディッシュ・チョコチップアイスクリームをリクエスト。

30人を超える女性を犯して殺害したテッド・バンディはミディアムレアのステーキ・半熟卵・ハッシュブラウン・ジャムとバターを塗ったトースト・牛乳・ジュースを注文しました。

2件の殺人と侵入・窃盗で銃殺刑となったロニー・リー・ガードナーの最後の食事はロブスターテイル・ステーキ・アップルパイ・バニラアイスクリーム。そして「食事中にロード・オブ・ザ・リングを見たい」と頼んだとのことです。

強盗および親子3人を殺害した罪で電気イス送りになったアラン・リー・デイビスはロブスターテイル・フライドポテト・フライドシュリンプ460g・フライドクラム170g、ガーリックトースト・A＆Wのルートビアをリクエスト。

知能指数が死刑のボーダーラインであるIQ70をわずかに超えただけだったことから死刑判決が物議を醸したテレサ・ルイスは保険金殺人の罪で薬殺刑に処されました。最後の食事として取ったのはフライドチキン・豆とバター・アップルパイ・ドクターペッパー。

アメリカ裁判史上最大のえん罪事件の疑いがあるサッコ・ヴァンゼッティ事件の魚行商人バルトロメオ・ヴァンゼッティと製靴工ニコラ・サッコの最後の食事はスープ・肉・紅茶・トーストでした。司法側は認めていませんが、行政側は1977年にこの判決が偏見と敵意に基づいた誤審だったと発表しています。

殺人の罪で薬殺刑となったロニー・スレッドギルの場合、ベイクドチキン・グレイビーソースのかかったマッシュポテト・野菜・スイートピー・パン・紅茶・水・フルーツポンチでした。2011年にテキサスは最後の食事をリクエストできる制度を廃止したため、スレッドギルには通常の食事が提供されたとのことです。

なお、現在テキサスを始めとする一部の地域ではこの制度が廃止されたり費用が制限されたりしています。