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朝が得意な「朝型人間」と夜が得意な「夜型人間」はどちらが得なのか?


早寝早起きで朝から精力的に活動できるという人もいれば、反対に朝は苦手だけれど夜になると頭がさえてくるという人もいます。このような「朝型人間」と「夜型人間」がいる理由や、それぞれの特徴について、イラストで分かりやすく解説するムービー「Early Birds vs Night Owls(朝型人間VS夜型人間)」が公開されています。

Early Birds vs Night Owls - YouTube


「早起きは三文の得(The early bird gets the worm.)」ということわざがありますが、早寝早起きな朝型人間(Early Birds)は遅くまで起きてしまいがちな夜型人間(Night Owls)に比べて「得」なのでしょうか?


朝型人間になるか夜型人間になるかは遺伝子レベルであらかじめ決まっていることが分かっています。


大昔の人間は、集団生活する上で朝型・夜型2種類の人間がいる方が好都合でした。


それは、仲間が眠っている時に起きている人がいることで、外敵から身を守ることができたから。


しかし現代社会には外敵に襲われる危険はありません。また、社会生活は朝9時から夕方5時までの決められた時間が勝負。


そうすると、必然的に夜型人間には9時-5時生活は辛いものになりそうです。夜型人間が日中、頭の働きが鈍った「時差ボケ」状態に陥ることは「Social Jet Lag(ソーシャルジェットラグ)」と呼ばれて近年、問題視されています。


ソーシャルジェットラグが生じている夜型人間の脳は、朝型人間の脳に比べると脳の灰白質に神経細胞体が少ない白質が多いことが明らかになっています。


また、白質が多いことから、感情を安定させ気分をよくするセロトニンドーパミンなどのホルモンが通る神経経路が少ないことも分かっています。


しかし、夜型人間は悪いことばかりではありません。夜型人間は創造性や認知能力が高い傾向にあり、また冒険心が旺盛なことが分かっています。


また、コルチゾールというストレスホルモンの分泌レベルが高く危機的状況への反応が俊敏。おかげでリスクをとりがち。しかし、献身的で、お金を稼ぎやすいという研究結果もあります。


さらに、朝型人間は起きてすぐに行動できますが、夜型人間に比べると早く疲れてしまうことも分かっています。また、朝型人間と夜型人間は、起きてから1時間後の反射速度はほぼ同じですが、10時間後は夜型人間の方が高いことも分かっています。


体内時計にはDNAから作られる多様なタンパク質が作用しており、遺伝子研究者によると、ピリオド1と呼ばれる遺伝子コードのわずかな違いが朝起きる時間に影響を与えているとのこと。


信じられないことに、朝型・夜型で死亡しやすい時間も違っていて、朝型人間は午前11時前後に、夜型人間は夜6時前に死にやすいことが研究者から報告されています。


ホルモンバランスに変化が起きる思春期に夜型人間になりやすいのは確かですが、成長と共にその傾向は収まるとのこと。


朝型人間・夜型人間のいずれが得かは難しい問題ですが、自分がどちらのタイプかを知っておいて損はなさそうです。

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in サイエンス,   動画, Posted by darkhorse_log

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