「脳神経インプラント」「集中スイッチ」、人間の脳を改良する未来技術とは?


人間の脳の内部作用をコントロールする研究は世界各地で進んでおり、将来的にはパーキンソン病などの現在は治療法が確立されていない難病を治療できたり、「スイッチを入れるだけで集中力を持続させる」といったことが可能になるかもしれません。そんな人間の脳を改良するかもしれない最新の研究をThe Vergeがまとめています。

The Big Future: Can we build a better brain? | The Verge
http://www.theverge.com/2014/10/23/7039895/the-big-future-can-we-build-a-better-brain

「人間の脳を改良できるのか?」ということは以下のムービーで解説されています。

Can we build a better brain? - THE BIG FUTURE Ep. 3 - YouTube


脊柱の正しい位置にワイヤ状のインプラントを埋め込み、電流を流すことで腰痛などを除去するという治療法が既に確立されています。


もし、同じ治療法を脳に行うとどうなるのでしょうか?


これは脳深部刺激療法、または皮質刺激療法と呼ばれる治療法で、パーキンソン病やジストニア(筋失調症)といった難病治療の分野で有望視されています。


外科手術によってワイヤ型インプラントを脳に埋め込むことで……


パーキンソン病の症状でもある震えや発作、さらにうつ病などにも有効な効果を発揮するとのこと。


脳には大量の神経が集っており、送られる信号によって肉体的・精神的な働きを行います。


何らかの原因で信号の伝達がうまくできなくなると、発作を起こしたり、精神的に落ち込んだりしてしまうわけです。


脳深部刺激刺療法は、そんな問題のある神経回路にインプラントを通して電気信号を流すことで、人為的に脳神経の伝達をコントロールするという治療法となっています。多くの研究はごく初期段階のさなかですが、すでに世界中で約10万人が脳に外科的にワイヤを注入する神経移植治療を行っているとのこと。


また、外科手術を行わない方法としては、頭皮から大脳にパルス刺激を送る「経頭蓋磁気刺激法」があります。体を傷つけずに脳内のニューロンを興奮させることができ、頭痛・脳梗塞・パーキンソン病・ジストニア・耳鳴りや精神医学的な症状のうつ病や幻聴にも有効な治療法であるとされています。


日常生活の中でも、カフェイン・アルコール・薬剤などの摂取によって、一時的に脳の神経作用をコントロールできることがありますが……


そんな気分の変化や脳神経の作用を、スイッチをON・OFFして切り替えることができるわけです。最新の研究によると、経頭蓋への刺激によって「書き取り」のような機械的なタスクの効率は落ちるものの、記憶力や集中力が増加することが判明しています。


将来的には、一時的に集中を得る手段として「コーヒーを飲む代わりに電流をONにする」ということが常識になるのかもしれません。

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in サイエンス, Posted by darkhorse_log