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パーティドラッグとして若者に人気のMDMAが脳に与える影響と副作用がよく分かるムービー


ミッチェル・モフィット氏とグレゴリー・ブラウン氏によって運営されているYouTubeチャンネル「AsapScience」は、さまざまな科学に関する現象について分かりやすく解説するムービーを毎週公開しています。中でも、若者に人気の「MDMA」という薬物が脳に与える影響と、その結果もたらされる副作用について解説するムービーは秀逸で、「気軽にMDMAに手を出してはいけない理由」について非常に簡単に理解させてくれます。

Your Brain On MDMA - YouTube


毎日、およそ200万個の違法薬物がアメリカに輸入され、多くの大学生が興味本位に試しています。かの名門スタンフォード大学でも、学生の3割がMDMAを試してみたことがあるとのこと。では、MDMAがどんな薬物で体にどんな影響を与えるのでしょうか。


MDMAの正式名称は「3,4-メチレンジオキシメタンフェタミン」。名前の頭文字をとってMDMAと呼ばれており、たいていはカプセルやタブレットなどの形で飲まれています。


MDMAにアンフェタミンカフェインを添加した物が「ECSTASY(エクスタシー)」と呼ばれ若者に人気の薬物です。


MDMAは脳の神経伝達物質に影響します。神経伝達物質は体内で通信する化学物質で、反射神経・感情・記憶などをコントロールしています。


中でもセロトニンという神経伝達物質は食欲・睡眠・記憶・学習、そして気分をコントロールします。


人生でとても良い出来事が起こったとき、例えば恋に落ちたときに、脳の神経細胞からセロトニンが大量に放出されて、体を刺激して幸せな気分にさせます。


MDMAを飲むと、同じように大量のセロトニンが放出され、ドーパミンノルアドレナリンなどの神経伝達物質と共に脳内に電気的な火花を飛ばします。


これによって幸福感・社交性・共感力がアップし眠らなくても平気になるため、MDMAは「パーティにぴったりなドラッグ」として人気があります。


MDMAの効力は3時間から8時間。その間に脳細胞はセロトニンを取り込んでは破壊し続けます。しかし、MDMAはあまりにも大量のセロトニンを放出するため、普段よりも多くのセロトニンを破壊することに。


その結果、脳が通常状態に戻ったときに、レセプターに結合するセロトニンが圧倒的に不足するという状態になり、反作用としてひどい薬酔いの状態になったり、気分が落ち込んだり、抑鬱感・異常な疲労感を感じたりといった副作用が発生します。


このような副作用があるにもかかわらずMDMAはPTSDの治療薬として研究されています。PTSDでは脳の扁桃体と海馬の間にある情報伝達量が減ります。


MDMAはその領域の情報伝達量を増やすことがMRI分析から明らかになっています。つまり、PTSDで落ち込んだ情報伝達量をMDMAで補おうというわけです。


しかし、ネズミやサルを使った実験では、少量のMDMAでも脳細胞の末端部分を破壊して半永久的な脳機能障害を引き起こすことが判明。そのためMDMA投与によるPTSD治療法は多くの議論を引き起こしています。

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