メモ

「あなたが払いたいと思った分だけ払ってね」という価格付け「PWYW」をした結果

By Stuart Crawford

商品やサービスにはあらかじめ値段が設定されており、消費者が納得済みの価格に相当した金額を支払うのが一般的ですが、客側に価格設定を自由に任せる「Pay What You Want (PWYW)」という値付け方式が、斬新なアイデアとして注目されつつあります。そんなPWYWビジネスはどのようにして利益を生み出すのか、ということがThe Gumroad Blogにまとめられています。

The Gumroad Blog - Is Pay What You Want Pricing for You?
http://blog.gumroad.com/post/75707736685/is-pay-what-you-want-pricing-for-you


海外の何百人ものPWYW(言い値販売方式)ビジネス実践者たちにインタビューを実施したトム・モークス氏は、あまり実態が知られていないPWYWを実践できる「PWYWコンプリートガイド」を執筆しています。PWYWビジネスを考えるにあたって、「PWYW製品から充分な利益を得られるのか?」ということが一番の疑問点となりますが、モークス氏によると、PWYW方式によって通常価格から60%~200%もの利益を上載せすることが可能とのこと。

モークス氏は自身が運営するブログ「tommorkes.com」で、「クリエイティブな起業家精神」「慣例に捕らわれない経営戦略」など、革新的プロジェクトに関するハウツー記事を執筆しています。モークス氏はそれらの記事をPodcast配信、および書籍化しており、全コンテンツを無料で提供していますが、166人の定期購読者から受ける寄付金の総額は1年あたり14万6000ドル(約1690万円)~21万9000ドル(約2530万円)に上るそうです。

さらにアメリカの作家セス・ゴーディン氏との2日間を書籍化した際に、ブログの定期購読者166人へ電子書籍の無料提供を敢行しています。重要なのはそのコンテンツを提供するまでの労力を可視化することと、実用的であること。モークス氏は寄付欄を設けて書籍提供を実施した結果、1か月で500ドル(約5万8000円)の寄付が集まりました。もしPWYW方式を採用しなかった場合の書籍定価は3~5ドル(約350~580円)と想定していたため、無料の書籍は1冊あたり約3倍の約15ドル(約1700円)になったというわけです。

モークス氏は実験的に自身のコンテンツをPWYW方式で販売しており、新しくリリースした電子書籍「The Complete Guide to Pay What You Want Pricing」は発売から10日間で963ドル(約11万1000円)を売り上げています。そのコンプリートガイドに書かれているPWYWの正しい運用方法は以下の6点。


1:提示を明確にする
あなたのことを知らない人が寄付を受けるのは難しいため、どのような製品であるかをシンプルに明示する必要があります。

2:あなたという人間を顧客に見せる
マクドナルドがPWYWを行っても誰も寄付はしてくれませんが、なじみのパン屋さんが手作りパンをPWYW方式で販売するなら、顧客は高値を付けやすくなるでしょう。

3:理想像を作り上げる
PWYW方式は「寄付する理由」を顧客に提供する必要があるため、「寛大さ」「運命」「宿命」といった単語を使うことが有効的。覚えておくべきことは、人々は「物語」を購入するということ。

4:想定価格帯を示す
PWYW製品を販売する際は、「非常に高価」といった価格を連想できる基準や、「別製品の価格」を並べて表示すると顧客が寄付の金額を考えやすくなります。特に複数の製品のうち1種類を「プレミアム製品」として販売する時に効果的です。

5:顧客を誘導する
価格帯が落ち着いてきたら、寄付金額の平均を可視化することで後続の顧客が寄付を行いやすくなります。HumbleBundle.comは、平均額とともに製品ごとの最低価格を表示することで成功を収めています。

6:チャリティー要素を加える
PWYWは固定価格より多額の収益を得ることができますが、「寄付金の一部を慈善団体に募金する」など、顧客への選択肢にチャリティー要素を加えるとさらに効果的。また、3番の「理想像を作り上げる」を強化する効果を得ることも可能。

なお、モークス氏が提唱する「Pay What You Want (PWYW)」を実践する企業も登場しており、リサーチサービスのMattermarkは、自社で収集した100万社以上のスタートアップ企業データを分析した「2014年度スタートアップ企業報告書」を実験的にPWYWで先行予約を受付中。


開始から2時間で100以上の注文が入っており、報告書1冊あたりの平均額は想定額の1ドル(約110円)の10倍近くとなる10.5ドル(約1200円)になっているとのことです。

Thoughts on Launching My First “Pay What You Want” Experiment Today — Medium
https://medium.com/@DanielleMorrill/thoughts-on-launching-my-first-pay-what-you-want-experiment-today-126cf20af684


海外では寄付制度が整っているため、PWYWビジネスが成立しやすい環境にあると言えますが、日本でも同様のシステムを採用したレストランが登場しています。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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