Amazonが「Kindleシリーズの集大成」というKindle VoyageやFire新製品の体験会を実施


Amazonが電子書籍リーダー・Kindleの最新モデルである「Kindle Voyage」と前世代機から大幅に性能を向上させた「Fire HDX 8.9」などの新製品を体験できる「Kindle/Fire 新製品体験会」、および「KDPアワード創設発表・授賞式」を2014年10月29日(水)に開催しました。このうち、Kindle Voyageは9月18日に突如として予約受付がスタートした端末で、出荷は11月4日(火)からが予定されています。

Amazon.co.jp | 通販 - ファッション、家電から食品まで【通常配送無料】
http://www.amazon.co.jp/

会場は目黒雅叙園


体験会開始直前


進行はアマゾンジャパン広報本部長の小西みさをさんが担当しました。

はじめにアマゾンジャパン バイスプレジデント Kindle事業本部長の玉木一郎さんが登壇。


Amazonの日本でのKindle事業は、2012年10月25日にKindleストアをオープンして端末の販売をスタートして2周年を迎えました。電子書籍リーダー、タブレットともにビジネスは始まり、独自のダイレクトパブリッシングも開始。2年の節目でアワードが始まることになりました。

Kindleストアの日本語書籍数は当初5万冊でしたが、2年が経過して、5倍の25万冊に。このうち、コミックは1.5万冊から6倍の9万冊に。電子書籍はコミックが切り開いてきたというのはAmazonが実施したアンケートからもうかがえるとのこと。

Kindleの利用シーンは移動中が中心ですが、リビングで見ているという人も。

また、Kindleのどういう点に魅力を感じるかという質問には「場所を取らない」「紙より低価格」という答えが多く、また、学習者からは「本の中を検索できる」という意見もあったとのこと。

玉木さんの挨拶に続いては、Kindleコンテンツ事業部長の友田雄介さんから「Kindle」についてのお話。

Kindleのビジョンは「あらゆる言語 あらゆる時代の あらゆる本を いつでもどこでも すぐにお手元に」ということ。

取り組みの1つが「Kindleダイレクト・パブリッシング」。これはどんな人でもどんな作品でもAmazonで販売ができるというもの。一例が、2013年にKDPで出版された十市社さんの「ゴースト≠ノイズ(リダクション)」。


KDPで出したことで出版社の目にとまり、2014年1月に東京創元社から出版されるに至りました。


また、Kindle本(Kindle書籍)は長らくタブレットやスマートフォンでしか読めませんでしたが、2014年9月にPC向けのKindle Cloud Readerをリリース。PCでもKindle本が読めるように。

Kindleの機能と読みやすさを生かしたプロジェクトとしては、国立国会図書館所蔵の「近代デジタルライブラリー」の販売開始が上げられます。2014年内に1000冊以上を配信し、順次追加予定となっています。

続いてはKindle本体について、Kindleデバイス&アクセサリー事業部長の小河内亮さんの話。販売から2年が経過して、ようやくアメリカと同じラインナップが揃いました。6980円という価格で購入できる「Kindle」は手軽に電子書籍リーダーを始めたい人に最適。

「Kindle Voyage」は「Kindleの集大成と言ってもいいモデル」だとのことで、最軽量・最薄デザインに300ppiの高解像度、ページボタンをスクリーン下部に圧力センサーを内蔵することで復活させ、スワイプ操作なしでもページ送りができるように。

ハードウェアだけではなくソフトウェア面も進化。たとえば近日リリース予定の「Word Wise」は英単語にルビのように説明を入れる機能で、ユーザーに合わせて、英語に親しんでいる人であれば説明が入るのはわずかですが、慣れていない人なら理解しやすいように多めに説明が入るというもの。

新機能「Mayday」は、カスタマーサポートをビデオ通話で24時間365日行うもので、端末上に矢印や丸を書いて案内してくれたりします。遠隔操作でのサポートができるほか、必要なときに15秒以内で応答してくれます。なお、サポートしている人の顔は見えますが、サポートされる人(お客さん)側の顔は見えないようになっているとのこと。

最初のKindle端末は今よりも大きな筐体で、ボタンも多く、キー配置も少し変わっていましたが、そこからこうして進化を遂げてきたというわけです。そこにある思いは「It's Still Day 1」、つまり初心を忘れず、「お客様に新鮮な体験を提供し、その体験を満足していただく」ことを目指していると玉木さん。

◆KDPアワード
著書販売やカスタマーレビューで成功を収めたKDP著者に対して授与するKDPアワード「AUTHOR OF THE YEAR 2014」が創設され、その第1回受賞者として高城剛さんが選ばれました。


受賞した高城さんのコメント:
今までいろんな活動をしてきました。時代は常に変わっていき、僕の職業やメディア、表現方法そのものも大きく変えてきました。電子書籍と呼ばれるジャンルは、今は子どもでも、素晴らしい大人に成長すると思います。第1回というこのタイミングで僕が評価されたことを何よりも嬉しく思います。これからも新しいメディアに真剣に取り組みたいと思っている次第です。本日はありがとうございました。


高城さんによると、例えばハワイの魅力を伝えるような書籍はたくさんあっても、数ある南の島でどれが一番素晴らしいかということを書いた本はないので、それなら自分がと考えて仕事の合間に南の島を廻っているそうです。一方で、その書籍の企画ができたとしても、どこの出版社も出させてくれません。その点、KDPであれば出版が可能という点で、新たな形が生まれているとのこと。

著書「2035年の世界」が10月23日に発売され、30日にはKindle版も出るという高城さんは、この「デジタル化」が世界を大きく変えており、社会にも大きな変化が来ると語りました。そんな中で出したKDPの「白本」「黒本」は、メールマガジン「高城未来研究所 Future Report」のQ&Aコーナーをまとめたもの。もともとは出版社を通して書籍にしたいと考えていたものですが、出版社にはいろいろなしがらみがあるため書けないこともあり一部削除などを求められたため、Kindleで出すことにしたそうです。この結果、書店で売られている本とは違う面白さが出て、読者から「1ヶ月に1冊出して欲しい」などという声も寄せられるとのこと。さらに、一度は出版を断られているにも関わらず、改めて出版社から書籍で出さないかと声をかけられているそうですが、やはり削られることには変わりがなく、この点について高城さんは「KDPは個人でやるからこそできる強みがある」と語りました。


また、今後は“ネイティブKindle世代”が出てくることで、発信力が強い人は「アップロード力」を持つようになり、本でも写真でも、今までとは違って誰でも自由に発表できるようになる、と高城さん。アップロード力を持つとダウンロード力もつき、本の読み方も変わってくるので、読者・デバイス・社会が変化するのであれば、書き手側も成長しなければいけないことを直感的に感じているとのこと。


最後に、高城さんのように作品を作りたいという人に向けては、「時間がない、しがらみがある……言い訳はいっぱいあると思います。でも、とにかく、書けばいいと思います」「もっと自分がいいと思ったこと、自分のことを書き始めてみる、ということが大事。自分を恐れてもしょうがない。自分を恐れずやってみるということが何よりだと、僕は思います」とメッセージを残してくれました。

Amazonの玉木さん&高城さん


なお、今回の体験会では「Kindle Voyage」などの新端末をじっくりと触ることができたので、次の記事で細かくレビューしています。

Kindle史上最高の読書体験が可能な「Kindle Voyage」速攻ムービー&フォトレビュー

・関連記事
AmazonがTVに差し込むだけの「Fire TV Stick」を発表、Chromecastの対抗馬になるか - GIGAZINE

実世界をAmazonのショーケースに変えてしまうスマートフォン「Fire Phone」の威力が明らかに - GIGAZINE

ページめくりが向上したKindle最新版「Kindle Voyage」詳細がリークされる - GIGAZINE

新しくなったKindleは何がこれまでと違うのか実際に触ってみました - GIGAZINE

59

in ネットサービス,  ハードウェア,  メモ, Posted by logc_nt